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2006年4月 9日

神戸戦と大宮戦感想

2006年Jリーグディビジョン2・第8節
ヴィッセル神戸1-2コンサドーレ札幌
得点者:札幌/アイカー、魅惑の助っ人オウン・ゴール選手
     神戸/ピカ本

 犯人はヤス。

 前節草津戦から中2日のアウェイ戦、相手がJ1降格組の神戸。ある程度は押し込まれるだろうとはヤンツーも覚悟の上だったでしょう。西谷が脚に張りがあるということでベンチスタートとなりましたが、逆にベンチに西谷がいることで選手交代の幅が増えたという見方も出来ますから、ヤンツーも前半は0-0、最悪でも0-1は許容範囲と捉えていたかも知れません。だからといって開始1分で0-1にする必要もないと思うがな
 とはいえ、「ある程度押し込まれる」のはいい意味で予想を裏切り、むしろ札幌が押し込む展開でした。右サイドの芳賀が精力的に動いてチャンスを演出し、最終ラインからダイレクトでつないだり、さりげなくサイドチェンジなんかしてみちゃったり、それとなく中央突破してみたりと、こんなの札幌じゃないと言いたくもなるほどの展開の連続。まぁそんな中でもソダンスペクタクルとか、スペシャル池内股抜かれとかいろいろあったのですが、先制した神戸がまったくといっていいほどセカンドボールを拾えなかったこともあるにせよ、ここにきてようやくキャンプでやっていたことが出来てきた感じです。ただ、欲を言えば前半で追いついておきたかったところですね。落ち着いてやればそれも可能だったと思うのですけど、やはり最後の詰めの部分で焦りが出たり、大事に行こうとしすぎたりでカットされるシーンが目につき、札幌名物ゴール枠当てもあったりで1点ビハインドのまま前半終了。
 後半も引き続き札幌ペースだったのですが、1点を追う札幌にとって一番大きかったのは、朴康造と共に怖い存在だった近藤祐介が前半のみでバロンと交代してしまったことでした。いや、バロンも札幌にとっては天敵的(←日本語変)な存在なんですけど、空中戦ならこっちにはソダンなら何とかしてくれます。常にイヤなところに入ってくる近藤のほうが厄介だっただけに、この交代は逆にありがたいものでした。逆に札幌は後半10分に満を持して西谷が登場。古巣相手ということもあってか、いつも以上にハッスルする西谷は後半17分に絶妙なスルーパスで相川の同点ゴールを演出すると、これでイケイケとなった札幌は右サイドでキープ→相手が寄ってきたところをフリーの西谷にサイドチェンジ→西谷が中へ切れ込む→相手を引きつけてフリーの選手にパス→勝負という展開でじわりじわりとボディブローのように神戸を追い詰めていきます。そうでなくても関の玉乗り失敗やソダンの世紀末救世主伝説な髪型など要所要所でウケを狙う札幌の攻撃に既にいっぱいいっぱいになっていた神戸守備陣は、西谷のシュートを背中でスーパーブロックした池内を見てついに笑いが爆発。その跳ね返りのボールがフッキに渡った時にはもう神戸に跳ね返すだけの余力は残されておらず、そのまま見送っていれば枠を外れていたフッキのシュートを無理な体勢でクリアしようとしてゴールに入れてしまい、ついに札幌が逆転。その後、千葉を入れてDFを4枚にし、ソダンを対バロン迎撃専用にした札幌が神戸の反撃を抑えてそのまま逃げ切り、2連勝を飾りました。
 珍しく勝ちに行く采配をヤンツーも含め、内容・結果共に今季一番の試合だったと思いますが、それ以上に2試合連続で警告ゼロというのは特筆に値すると思います。反則数と被シュート数はリーグ最少で、反則をせずにシュートも打たせないというのは、つまり組織的な守備が出来ているということであり、前線からのプレスがきっちり効いている証拠に他なりません。その反面、この試合みたいな見事すぎるやられ方は相変わらずなんですけどね。まぁこういう戦い方が出来ていれば成績も安定してくるでしょうから、弱点を克服しつつこの調子で頑張ってください。

 さて、その神戸戦の余韻もさめやらぬまま本日はサテライトリーグのアウェイ大宮戦が行われました。神戸戦の余勢を駆ってサテライトもいい試合を…と目論んでいたんですが、結論から言えばもうとても残念な試合でした。結果は0-2ですが、結果はともかく内容的にはほとんどまともにシュートすら打たせてもらえないほぼ一方的な試合でした。確かに大宮はマルティネスだの吉原宏太だの三上和良だの佐伯直哉だの小林慶行だの斎藤雅人だの、「これ普通にJ2のトップチームじゃね?」と言ってもいいくらいの陣容でしたから、そりゃユースに毛が生えたようなメンツの札幌が太刀打ちできるとは思ってませんでしたけどね。それでもトップチームで試合に出た場合、相手となるのはこの日の大宮と同じくらいのレベルくらいか、あるいはそれ以上のチームなのですから、そういう相手にこそどれだけ自分のプレイが出来るかが重要だと思うんですけど…。サテライトは原則日帰りですし、特に昨日神戸に行った選手はサイコロの旅みたいな移動続きだったでしょうから、いくら若いとはいえさすがにそれはしんどいとは思います。しかしそれを差し引いても少なくとも現時点でトップチームで見てみたいと思える選手は皆無でしたね。セバスティアンは確かに素質はあると思いますが、いいプレイと悪いプレイの差がはっきりしていて、今すぐトップで使えるほどのパフォーマンスはまだまだ発揮できてないように思います。まぁ、若い選手ばかりですし急造ポジションも多かったので致し方ない部分もあるでしょうし、これからの選手も多いので、長い目で見ることにしましょうかね。清野とか岡ちゃんとか、こんなところでしょぼくれたプレイされてても困る選手もいますけど。それにしても、トップはだいぶマシになったとはいえサテライトは相変わらず声が少ないなぁ…。

 ところでこの試合のゴールは吉原と若林でしたが、1999年限りで札幌を退団して以来、古巣札幌相手に吉原がゴールを決めたのはこれが初めてですかね? そのゴールがサテライトだというのは、「恩返しゴール」というよりは「忘れないでねゴール」みたいな感じですね。

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コメント (1)

ポン:

えーと、確か2003年の天皇杯@万博で
決めていたと思いますよ>コータ

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