前節横浜FC戦での敗戦でいっそう昇格争いから遠ざかってしまった印象のあるコンサドーレ。3位の横浜FCとの差は17にまで広がってしまっています。残りは15試合。さすがにここまで来ると「さすがに無理だろ」という天使と「可能性はまだあるからあきらめるな」という悪魔が微妙にしのぎを削っているというサポーターも多いのではないでしょうか。ああ、天使と悪魔が逆なのは間違えたわけではないですよ。「この希望というものが、人間をまよわせる。よいか悪いかわからぬままに人間をまえに進ませる」とサキ様が言ってたので。まぁそれはともかくそんなわけでお世辞にも調子がいいとはたとえ口が裂けてたまごろーみたいになったとしても言えない状況なわけですが、こういう流れの悪いときというのは得てして悪いことが重なるもの。セットプレイでの重要な得点源だった池内が半月板損傷で離脱、中間決算で今季赤字の見込み、ヘンリィ滝ブログ開設などなど残念なニュースが目白押しです。
ただそんな中でも、いいニュースがないわけではありません。昨年の9月14日のアウェイ山形戦で左膝の前十字靱帯を断裂し長期離脱していた「サイレントキラー」西澤淳二が約1年ぶりに復活、前節横浜FC戦で試合出場こそなかったもののベンチ入りを果たしています。これまでに比べて今年は得点力がアップした反面、いらんことに失点力までアップしているわけですが、失点が増えた理由として「攻撃に人数をかけているためカウンターを受けやすい」という側面は確かにあるものの、マークミスやクリアミス、連携ミスなど、ミス絡みの「もったいない点の取られ方」がとても多いように思います。札幌の守備陣はそれぞれ得意技はあるものの、「潰し」に長けた選手はこの西澤しかいなかったので、彼の復帰は心強い材料であるでしょう。もっとも、彼もまたけっこうポカの多い選手ですし、長く実戦から離れていたためコンディション面はもちろん試合勘という意味でもまだ感覚を取り戻せていないでしょうから、復帰即失点減とはならないと思いますが。それでも何食わぬ顔でさりげなく相手を潰す無体なプレイがまた見られることは素直にうれしいと思います。長いリハビリはやはりつらかったでしょうし、年齢的にももしかしたら引退の2文字も頭にちらついていたかもしれませんが、そういった約1年分のストレスや苦労は全て相手選手にぶつけてるがいいと思います。退場しない程度に。