2006年Jリーグディビジョン2第37節
モンテディオ山形0-0コンサドーレ札幌
得点者:札幌/ない
山形/ない
前節までの順位は山形が7位、札幌は8位と、J2を真ん中からざっくり割ると下のほうに属するチーム同士の対戦となったこのカード。半分に割ったのがとうきび(標準語で言えばとうもろこし)だったとしたら下のほうがダンゼン人気があるものですが、残念ながらJ2はとうきびではないので、世間的にはかなりどうでもいい扱いの試合です。
しかしこの試合、昇格争いへの生き残りをかけたものでした。札幌の現状は今更説明するまでもないとは思いますが、山形は順位こそ札幌と勝点差1の7位とはいえ、札幌よりも1試合多く消化しており、それはすなわち札幌よりも残り試合が1つ少ないということですから、実質的には札幌よりも不利な状況にいます。どちらももう背水の陣を通り越して腰まで水につかっている状況と言っても過言ではありません。
もちろんまだこの試合に負けたとしても数字上の可能性が消え去るわけではないのですけど、ここから3位になるためにはまずは自分たちが全勝に近い成績を残した上で、かつ3位から6位までの4つのチームに負けまくってもらわなければいけないという、まぁそんなのが具現化することを期待するくらいならクリスマスプレゼントに妹が贈られてくるのを望んだほうがよっぽど現実味があるんじゃないかと思えるくらいの可能性しかありません。まぁこの時点でもう両チームともほとんどロス五輪のアンデルセン選手くらいヘロヘロ状態なんですが、それでも勝つことによってしか可能性は広がらないし、逆に負ければそのわずかな可能性もさらに小さくなってしまいます。まさしく「死にたくなければ殺れ」という試合でした。
で、結果的にはこのデスマッチは両者リングアウトで終了したわけなんですけどね。
システムこそ3バックと4バックの違いはあるものの、ともにサッカーの指向性が似ており、そのためか成績も引き分け1つの差しかない13勝13敗とほぼ同じ成績となっているチーム同士の対戦は、お互い持ち味をそれなりに出しつつもお互い決定力を欠いてスコアレスドローという何とも評価に苦しむ試合でした。まぁ札幌に関して言えば去年まではあれほど苦手としていた山形に今年は負けていないというのはそこそこ評価は出来るのかなとも思いますが、さりとてそれも大塚を引っこ抜いた分彼我の差が縮まっただけとも言えますし、単に試合だけを見ていれば繰り広げられていたのはどっちもミスの多い愛のキャッチボール的なサッカーでしたので、そうとも言い切れないのがつらいところなんですけどね。
しかし、守備がたまに頑張れば攻撃陣がさっぱり音沙汰なくなるというのも困りものですね。相川や元気の足が怪物ランドのプリンスやゴムゴムの実を食べた海賊船長みたいに自由に伸びたらいいなぁと思うほどなんですが、それよりも気のせいかもしれませんが石井謙伍がおもくそ「自信ねぇっすオレ」みたいにプレイしているのが非常に気がかりです。前節横浜FC戦のシュートミスが尾を引いてるんでしょうかね。あれは確かに素人みたいなミスではありましたけど、悔やんだところであのシーンに戻れるわけはないし、ましてエアリスは生き返ったりしない。そんなの気にしてたら正直やっていけないと思いますんで、ストライカーなら「フン、これからたくさん点とりゃいいんだろ?」くらいの気構えでやって欲しいと思います。ユースの先輩である某King of ARIAKEでも見習うのがよろし。