« 蒼井謙伍 | メイン | やられたらやり返せ »

2006年9月21日

密やかな復活

2006年Jリーグディビジョン2第40節
ベガルタ仙台0-0コンサドーレ札幌
得点者:札幌/いらっしゃいません
     仙台/おりません

 いい加減仙台戦書かないともうすぐ湘南戦が来てしまうので書きます。前節水戸ホーリーホックを相手にホームで3-1と快勝したコンサドーレ札幌を、同じく前節アウェイで徳島ヴォルティスに先制を許しながらもこれまた同じく1-3で鮮やかな逆転勝利を飾ったベガルタ仙台。昼の試合で3位横浜FCと得失点差で首位に立つヴィッセル神戸が共に勝利を挙げそれぞれ勝点3を上積みしており、昇格レースへの生き残りを賭けてお互い負けられない試合は、双方譲らず0-0の引き分けに終わりました。結果としては両者共倒れ。言ってみれば今にも崖から落ちそうな札幌が必死に仙台の足をつかみ、仙台は足もとにからみつく赤黒い波をけってワルサーP38とかまぁそんな感じですべて消えゆくさだめなのです。
 そんなわけで仙台はまだまだ可能性は残されてますが、札幌はもう腕一本どころか指2本くらいでぶら下がっている状態となってしまいました。とはいえ、試合単体で見ると得点こそ入りませんでしたが見ていて面白い試合ではありましたね。もちろんお互いミスは多かったですし、クロスやフィニッシュの精度もお世辞にも高いとは言えませんでしたけど、両者とも「絶対に負けたくない」という意地が感じられ、攻守の切り替えも速く、前への意識も強くスピーディーな展開でお互いゴール前まで攻め込むシーンが多く見られ、かつお互い守備の集中力も高かったためペナルティエリア付近での攻防も見応えがありましたね。ただ、札幌にも仙台にも同じくらいのチャンスが訪れていましたから、勝てた試合と断言することは出来ませんけど、それでも後半終了間際の大塚のヘディングは入れてほしかったですね。自分のゴールに入れるのはあんなにうまいのに…と思ったのはオレだけではありますまい。

 ところで、この試合で一番の見所だったのは、やっぱり西澤画伯の復帰でしょうか。第36節の横浜FC戦でケガをして以来ほぼ1年ぶりにメンバー入りを果たしたものの、DFというポジションの都合上なかなか出番がありませんでしたが、戦列に復帰してから5試合目となったこの仙台戦の後半11分、負傷した加賀との交代でついに画伯がピッチに立ちました。
 しかしやはり1年ぶりの実戦で感覚が戻っていないのかまだまだ本調子には程遠いようで、いつもの冷徹な仕事人っぷりはあまり見られず。ボルジェスのゴールがオフサイドで取り消されたシーンは、結局ノーゴールだったとはいえその前にパスを出した磯崎にもう少しプレッシャーをかけるべきだったとも思います。まぁあのシーンの画伯はボールを持った磯崎の外を回ってサイドをえぐろうとした中島とどっちをケアするべきか迷ったようにも見えました。後ろが画伯に変わったからなのか後半は芳賀がガンガン上がっていっていたためその裏に大きなスペースが空いていましたから、どっちかというと磯崎を見るべきは芳賀だったのかもしれませんけどね。そういう意味では連携ミスといったほうが適切なのかも。
 そんなわけで全体的には「画伯らしさ」はあまり見られなかったのが残念ですが、それでもヘディングで競ったボールをドンピシャで芳賀にぶち当ててささやかな仕返しをしたあたり、やはり画伯は画伯なのだと思った次第です。シーズンももう残りわずかですが、早くコンディションを取り戻していろんな意味で楽しませて欲しいと思います。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
https://www.kingofsapporo.com/old/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/348

2016年2月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

アーカイブ