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2007年8月18日

うっちゃった

2007年Jリーグディビジョン2第34節
京都サンガFC 2-3 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/西嶋、ダヴィ、石井
     京都/パウリーニョ、徳重

 メインスポンサーの石屋製菓で発生した不祥事が騒がれる中迎えた首位決戦。コンサドーレ札幌は現在2位の京都サンガFCとアウェイで対戦します。前々節はセレッソに負け、前節も草津に引き分けるという足踏みで札幌との勝点差が7まで広がってしまった京都は、ここで勝って少しでも差を詰めたいところでしょう。西京極ではこれまで札幌は一度も勝っておらず、今季の開幕戦でもなすすべなく敗戦した相性の悪いスタジアムだけに、厳しい試合になると予想されます。そしてそんな札幌の最大の敵は暑さです。この日は京都名物の五山送り(いわゆる大文字焼き)のために夜間照明を付けられず、この時間のキックオフとなりました。大文字焼きなんてポートピア連続殺人事件で京都に行けばいつでも見られると思いますが、とにかくただでさえ半端なく暑い京都でまだ日のあるうちに試合を行うという異例の事態。まだ曇っていたり雨が降っていたりすれば多少はマシだったのでしょうけど、あいにく天気は快晴。もうここまで来ると結果云々よりもとにかく両方の選手や審判団が無事に試合を終えられることを祈りたい心境です。

 で、キックオフからしばらくはまだ日も高く、メインスタンド側の一部を除いてピッチのほぼ全面が西日に晒されており、ピッチ上は発表された気温以上に暑いに違いありません。実際、キックオフからそれほど時間が経っているわけではないのに、京都の選手のユニフォームは既に汗が染みて変色してない範囲のほうが狭い状態。アウェイ用の2ndユニフォームなのでわかりにくいものの、札幌の選手たちも似たような感じでしょう。しかも暑さでボールもあめってしまい(※北海道弁)、何度も牧野主審がボールの交換を指示するなど、選手たちだけじゃなくボールまでもが悲鳴を上げる異常事態です。これではまともなサッカーをしようというほうが無茶ってなもんで、わずかな日陰部分をプレイエリアとする画伯なんて、誰が何と言おうとその結界から出る気がないらしいのも無理ありません。まぁ日が傾くに連れて結界も広がるでしょうし、日没になれば体感気温は下がるでしょうから、両チームともそれ待ちなのかあえて動かないようにしているといった感じ。
 となるとカギを握るのはやはりセットプレイです。そしてセットプレイといえば札幌。かつてはセットプレイなんてちっともチャンスだなんて言えなかったことを考えると隔世の感がありますが、今では札幌と対戦する各チームがもっとも警戒すべきこととして挙げ、そしてそれでも点の獲れるストロングポイントとなっているのが札幌のセットプレイです。飛天御剣流で言えば九頭龍閃。というわけで前半38分、西谷の直接FKをGKがはじいたこぼれ球を詰めていた西嶋が押し込みゴール。西嶋のゴールといえば、ソダンに横取りされた「幻の初ゴール」が思い出されますが、今回は正真正銘今季初ゴール。初ゴールといえば恒例の「芳賀ラッシュ」ですが、スカパー!では真っ先に飛びついてきたシーンしか映っておらずラッシュを浴びたかどうかは不明。
 苦戦が予想される中先制した札幌ですが、当然京都がこのまま黙っているわけもなく、そして京都にはJ2でもっとも危険な男であるパウリーニョがいます。前半アディショナルタイム、札幌のミスからパウリーニョにボールを奪われ、抜け出されそうになったところをソダンが倒してしまいPKを献上。このPKをパウリーニョ自身にキッチリ決められて同点に追いつかれてしまいました。

 ピッチの全面から日なたの消えた後半、試合は大きく動き始めます。はなからアウェイで京都を無失点に抑え切ることは望んでませんが、それでも先制したすぐ後に同点にされてしまったのはもったいない話であり、しかも京都はまだ切り札のアンドレをベンチに残しています。そしてその京都にとってのビグ・ザム、アンドレが後半11分に満を持して登場。ここから徐々に京都ペースの試合となっていきます。札幌も後半19分に前半ずっと日なたでプレイしてひからびかけていた西谷に代えて砂川を投入し活性化を図りますが、その直後の後半21分、リスタートからのボールをアンドレが落とし、パウリーニョがヒールで繋いだ先に走り込んだ徳重に決められ逆転を許してしまいました。
 普段は相手に押されていても終わってみれば勝っているという、にこやかに微笑みながらテーブルの下で相手の足を踏んでいるという、とってもイヤなヤツみたいなチームが札幌なのですが、今回ばかりは相手のペースでやられてしまった格好です。ただでさえきついコンディションの中、今まで勝ったことがないスタジアムで、力のあるチームを相手に珍しく完全に崩されての失点で逆転。そんな絶体絶命の状況に札幌は、にこやかに足を踏むのではなく殴り合い上等に変貌しました。京都が気分的に守りに入ったこともありますが、逆転された直後に交代で入ってきた謙伍をはじめガンガン前に上がってくる選手たち。惜しいチャンスを何度か作った後の後半31分、右サイドをぶち抜いた征也のクロスを謙伍がスルー、後ろにいたフリーの砂川が右足を振り抜いて打ったシュートはGK平井に阻まれますが、こぼれたボールをダヴィが押し込んで同点に追いつきました。
 こうなるともう札幌はイケイケムード。同点からわずか2分後の後半33分、中盤で繋いだボールを受けた謙伍がドリブルで突破し、飛び出してきた平井をあざ笑うかのように羽化したシュートを決め、ついに逆転に成功しました。石井最高! 石井最高!

 その後は捨て身で攻撃をかける京都に押し込まれるシーンが増えますが、チーム一丸の守備で京都の猛攻を凌ぎ3連勝を達成。不利なコンディションの中もぎ取った貴重な勝点3で京都との勝点差を10にまで広げ、再び盤石な首位独走態勢を築くことに成功しました。

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コメント (2)

MJ:

羽化した?浮かした?
いや、羽化ってのもそれはそれで合っているような・・・
大空に飛んでって > ケンゴ

ヰ:

hanaテレビの画像では芳賀が抱きつき、更にブルーノが抱きつこうとした時に、抱きついていた二人が倒れかけ、とどめをさすかのように、二人の首元にブルーノのヒザが入っていました。危うく大惨事になりかねないクラッシュでした。最後には熱い口づけをしたようにみました。ブルーノは密かに「どんだけぇ~」の要素がある気がしてならない今日この頃。おめでとうヒロ君。

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