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2009年2月14日

キャンプ襲撃

 今年もやってきました熊本キャンプ。といっても宗敵の陰謀により、実際には熊本ではなく鹿児島までやってきたわけですが。以前も書いたとおり熊本までのチケットはJALの特典航空券を利用しているため行き先の変更はできず、いったん熊本入りしてから鹿児島まで向かうことに。というわけで(毎年のことではありますが)昨日から熊本入りしている九州在住のゴール裏メイトの車に文字通り便乗させていただき、清水エスパルスとのテストマッチが行われる鹿児島ふれあいスポーツランドまで行ってきました。
 狙いは当然新戦力のチェックなのですが、どたばた続きとなった今回のキャンプ襲撃を象徴するかのように、一番見てみたかったFW紀梨乃とMFダニルソンの両助っ人コンビがそろってケガで欠場。今季は新卒(および在学中)を除けば即戦力選手の補強は3人の助っ人とGK荒谷しかしてないので、その狙いの半分を始まる前からすでに失っているというショボーンモード。それでもノブリンになってチームがどう変わったのか、加えてグアムキャンプは不参加だったクライトンがどうチームに絡んでいくのかなど、見るべきところがないわけではない、と言い聞かせてやってきました。

 到着したのはキックオフ30分くらい前。既に札幌の選手もアップを始めています。そのアップしている一団を見るとフィールドプレイヤーばかりちょうど10人なので、たぶんこれがスタメン組なのでしょう。その中には紀梨乃とダニルソンはやはりおらず(ダニルソンは曽田さんと並んで別メニューのランニング、紀梨乃はトレーニングウェアに着替えてすらいなかったので少し重いのかも知れません)、メンツの内訳は芳賀博信、趙晟桓、柴田慎吾、西嶋弘之、上里一将、西大伍、岡本賢明、砂川誠、石井謙伍の10人。札幌サポーターがこのメンバーでフォーメーションを組むとしたら、4-2-3-1というシステムを組む方がほとんどだろうと思います。実際、自分もそう思っていました。ところが試合が始まってみると、4バックは右から芳賀、晟桓、柴田、西嶋、謙伍のワントップはその通りだったんですが、中盤はボランチが上里と大伍の2枚、それより上がり気味の位置にクライトンがいて、さらにその前に右から砂川と岡本が並ぶという布陣。フォーメーションで書くと以下のような感じ。

      石井
  岡本       砂川
     クライトン
    上里  西
西嶋 柴田 晟桓 芳賀
      荒谷

 端的に言うならば、クライトンは好きにやりなさいシステムということですね。で、このシステムがうまく機能したかどうかは、結論から言えばあまりうまく行かなかった、と言わざるを得ません。クライトンが自由に動き回るのはいいんですが、そのクライトンのフォローを誰がどのようにやるか、などがあまり見えません。結果として誰もがボールを持てばまずクライトンを探してしまうためどうしても攻めのスピードを上げることができず、結果としてボールを持ってはいてもリズムには乗り切れない状況。そうこうしているうちに前半15分、ペナルティエリア内で趙晟桓が原一樹を倒してしまいPKを献上。これを原に決められ先制点を許します。ただこれ以降は清水もこれといったチャンスはなし。この日の鹿児島の最高気温は21.4度と、4月中旬並の陽気でして、いくら南九州といえどこの時期にそこまで気温が上がることは珍しく、実際過去指宿でのキャンプを含めて何度もこの時期に九州に足を運んでいますが、ここまで上がることはなかった、というよりはむしろ九州のくせに寒かった記憶のほうが多いですから、両チームともここまで暑くなるとは想定外だったのでしょう。半袖のウェアは持ってきていなかったようで、お互い長袖のままプレイしていたことも影響していたかも知れません。しかも、試合会場の鹿児島ふれあいスポーツランドはその名の通り鹿児島市民のふれあいの場のようで、絶好の行楽日和だったこともあってかかなり人出も多く、サッカーグラウンドのすぐ近くに子供用遊具施設もあるために、周囲はその辺を走り回る小さな子供ばかり。プロサッカーチームのキャンプ会場になったりkyuリーグの試合も行われたりすることもある場所ですが、こう見るとむしろサッカーの試合やってるほうが場違いみたいな感じ。そんなのどかすぎる雰囲気の中、それに合わせるようにのどかな試合が目の前で繰り広げられ、前半は0-1のまま終了。

 後半は大幅にメンバーを入れ替えてきた札幌に対し、この札幌戦の後行われる予定のヴォルカ鹿児島とのテストマッチには控え組で臨む方針らしい清水は、後半も主力組のまま。札幌のフォーメーションは以下のような感じ。

    宮澤 横野
  岡本      上原
    上里 大伍
西嶋 吉弘 晟桓 芳賀
      優也

 このメンツが意外にも機能し開始早々にチャンスを作るものの、その後は攻撃の際にどうにもこうにも余計なパスを入れてしまうため清水の守備を崩しきることができず、ろくすっぽシュートも打てず。札幌は14分に岡本との交代で古田が入ったのを皮切りに21分には晟桓を下げて岩沼俊介を、25分には上里を下げて堀田秀平を、芳賀を下げて練習生の森川を入れるなど次々とメンバーを入れ替え、その結果頻繁なポジションチェンジが発生した影響もあってか、29分に上原が中盤で奪われたボールをヨンセンからマルコスパウロに繋がれこれを決められてゴール。結局ほとんどシュートが打てないまま0-2で終了しました。

 まぁそんな感じで総括なんですが、あくまでも「現時点での」という前提の上で先に結論から申し上げれば、ノブリンが来たからと言って過度の期待はしないほうがいいというのが正直なところです。もちろんこの日欠場した助っ人が入ればもっと変わってくるかもしれませんが、あまり彼らに頼りすぎるのもどうかという気もしますしね。ただ、ノブリン曰く「守備の練習しかしとらん」というグアムキャンプから帰ってきた直後の熊本キャンプでの初のテストマッチですから、攻撃面ではまだこれからなんでしょうし、2失点はしたもののさすがに守備の練習の成果はそれなりに出ていたように思います。あまりパフォーマンスはよくなかったとはいえ、マルコスパウロや枝村、伊東輝、市川といったおなじみの主力組の顔ぶれに、プラスして新加入のヨンセンがいる清水に対し、こちらは既報の通り紀梨乃もダニルソンがおらず、趙晟桓はいますけどその代わりに箕輪がいません。ざっくばらんに言えば去年のチームから相手はプラスヨンセン、こっちはマイナスダヴィということになるわけで、特に札幌は3時間くらいバスに揺られて移動してきていますので、その辺の疲れもあっただろうこと、相手がほぼフルタイム主力組だったことを考慮に入れれば、まぁそんな悲観するほどでもないかなと。

 最後に、この試合で気になった選手の寸評などを。

 DF趙晟桓…PK献上したものの対人プレイは強い。でもロングパスを出すのは苦手っぽい。
 MFクライトン…鬼キープは健在。ブラジルで遊んでいたわけではない。
 FW石井謙伍…ワントップは無理。
 DF柴田慎吾…高さはヨンセンに負けてなかった。むしろ勝ってた。
 MF古田寛幸…マルコスパウロに子供扱いされてた。ほとんど何もできず。
 MF岡本賢明…終始黙って試合を見ていたノブリンに唯一注意を受ける。期待の表れ?
 GK荒谷弘樹…安定してた。でも絶対袈裟のほうが似合うと思う。

 あとの選手は、すみませんあまり印象に残りませんでした。

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コメント (1)

choo様
細々したブログをしてます。
リンク貼させていただいてよろしいでしょうか。はずかしいので下の方の記事にコメントしました。

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