シーズンも半分が過ぎ、3位と勝点にして17も離された9位という、もはや昇格なんて言葉を既に口にするのもはばかられるほどの不振にあえぐコンサドーレ札幌に、追い打ちをかけるようなニュースが飛び込んできました。大黒柱クライトンの退団が、本日チームから発表されています。公式サイトでのリリースを引用すると、
「契約解除の理由はクライトン選手の負傷の治療によるものです。負傷箇所の右足アキレス腱の状態が芳しくなく、チームのメディカル部門で約1~2ヶ月の治療期間が必要との判断に至り、クライトン選手本人としても、そのような状況になるのであれば所属フリーという立場になってブラジルに戻り、治療に専念したいという申し出があり、これを受けて弊クラブで協議した結果、クライトン選手との契約を解除することで本人とも合意にいたりました。」
とのこと。古傷のアキレス腱は相当悪く、ここしばらくは練習にも満足に出られなかったようで、さすがのクライトンといえどそんな状態ではよいパフォーマンスを発揮できるはずもなく、ここ最近は「らしくない」プレイも多々見られたのもやはりそのあたりが原因だったのでしょう。今シーズンは特に「まず何よりクライトンを止める」という相手に数人がかりのマークを受けることも珍しくなかった上、屈強な肉体を誇るクライトンには相手もファウル覚悟で潰してくることも多かったですから、だましだましプレイするのももう限界だったのでしょうね。もちろん退団してブラジルへ帰国する理由の一つに、父上の心臓病のこともあるでしょうが、それでも試合では常に全力を尽くしてくれていたクライトンには、感謝こそすれ文句を言う気は一切ありません。どっちかといえば、成績としては札幌ではあまりいい目がなかった、というかむしろ悪いことばっかりだったことは申し訳ない気もします。
しかしそれはそれとして、ここ数年ほどはなりを潜めていた「10番の呪い」が久々に発動しちゃったんですね。チームが不調だとこういうことも起きてしまうんでしょう。何しろ去年の10番にも半年遅れで発動しちゃってるくらいですから。まぁそもそも札幌への入団の際も、キャンプインした途端に退団したアルセウの後釜として、開幕直前にようやくチームに合流したという経緯があります。まさに風のようにやってきて風のように去っていったという感じでしょうか。とにかくありがとう、そしてさようならクライトン。惚れ惚れするようなミドルレンジのパスと、ぶつかってきた相手が逆に吹っ飛ぶほどの笑える尻芸は忘れません。
さて今後の話ですが、今季の札幌が敷いていた4-2-3-1のシステムも、もともとはクライトンをトップ下に入れてその攻撃力を最大限に生かすためのものでした。クライトンの代わりができる選手をこれから獲得するのも現実的ではないですし、かといって今のチームにそんな人材がいるはずもありません。強いて挙げるなら宮澤でしょうが、それなら彼をFWに置いて2トップにしたほうが紀梨乃も生きるでしょうから、おそらくはオーソドックスな4-4-2にしてくると思われます。いずれにしても、これまでは最大限に生かすのを通り越して限界までこき使っていたクライトンなしで戦わなければならないのですから、残された選手たちの奮起に期待したいと思います。

コメント (1)
chooさん はじめまして。
こっそり拝見させてもらってます。
どうしてもこの画像を見るとUSO800を思い出し、1ヶ月くらいでクライトン復活ということにならんですかね~
クライトンキングダムサッカーから脱却しいい方向に向かう事を願います。
投稿者: うをん | 2009年7月16日 02:56
日時: 2009年7月16日 02:56