クライトンの退団発表から一夜明けた本日、クラブから2人の新加入選手の獲得の発表がありました。1人はブラジル国籍の攻撃的MFハファエル・バストス選手、もう1人はJ1柏レイソルからDF石川直樹選手。いずれも期限付き移籍で、バストス選手が2010年1月1日まで、石川選手が2010年1月31日までのだそうですが、国内移籍の石川選手はともかく、国際移籍のバストス選手も昨日クライトンの退団の発表があってその翌日には新加入が発表されたということは、ずいぶん前から動いていたということですね。前回「クライトンの代わりとなる助っ人選手を探すのは現実的ではない」と書きましたが、すみませんどうやらコンサドーレ札幌というクラブを見くびっていたようです。まぁクライトンについては開幕前にもゴタゴタがありましたから、もしもの時に備えてはいたんだろうとは思いますが、クライトンの代わりとなるかどうかは別として、少なくとも後のことを考えずにクライトンとの契約を解除するようなことはしてなかった、ということですね(同時にクライトンの退団も昨日今日いきなり決まったことではない、ということも伺えますが)。
というわけで新加入選手についてですが、まずはハファエル・バストス選手。184cm78kg、1985年1月1日生まれの24歳ということで、ますますスタメンの平均身長が上がって平均年齢が下がることになりますが、それはともかく登録名はファーストネームのハファエルだそうです。ファミリーネームにしなかったのは、バストスだとアメリカ女子ソフトボール代表の強打者と間違えられるからでしょうか。どっちかというとクライトンの代役としてはそっちのブストス選手のほうが適任な気がしますがそれはさておき、ハファエル選手はリオデジャネイロの生まれで、2004年にリオ州リーグのアングラドスレイスでプロのキャリアをスタート、2005年までプレイした後、2006年に当時3部リーグだったECバイーアに移籍しました。
2007年には一時期クルゼイロに移籍していたこともあるみたいなんですが、バイーアでは忘れたくても忘れられない、あの俺たちのノナトとちょっとだけ一緒にプレイしていたようです。もっとも、ノナトがフォルタレーザからバイーアに戻ったのが2007年の5月で、ハファエルは同年6月21日にポルトガル1部リーグのCFベレネンセスに移籍しているため、ほんとにちょっとの間みたいですけどね。ちなみに2人揃って出場した試合がないか調べてみたら、2007年6月3日に行われたセルジペとの親善試合の記事が見つかりました。この試合は1-1の引き分けに終わっているのですが、バイーアのゴールはなんとノナト、そしてハファエルは前半27分に一発退場しています(それに文句を言ったノナトもイエローカードを食らったようです)。なかなか愉快な試合だったみたいですね。
さて、ポルトガルに渡ってからのハファエルは、ベレネンセスでは07/08シーズンにプレイし、リーグ戦12試合、カップ戦1試合に出場し0得点。翌シーズンは同1部のナシオナルに移籍し、10番を背負いリーグ戦7試合に出場(0得点)したようですが、何があったのかシーズン途中の12月にヴィトーリアに移籍(※)。ヴィトーリアでは2試合に出場し1得点を挙げたようですが、シーズン終了後退団し、現在は無所属とのこと。先月頭にはFC東京の練習に参加していたようで、そこで目をつけたのかはたまた売り込みがあったのかはわかりませんが、いくらクライトンの半年分の年俸が浮いたとはいえ、ブラジル国内でも名の知られた存在だったクライトンと同レベルの実績・実力を持つ選手を獲得するにはとても足りないでしょうし、またその必要もないでしょうから、「当たればもうけ」くらいの感覚でいるのがいいのでしょうね。
プレイスタイルについては、公式サイトでの紹介では「スルーパスやゴールを距離に関係なくいつも狙っている」とのことですが、YouTubeに上がってた動画を見る限りではあまりそんな感じはしないですね。2007年のバイーア州選手権ではシーズンで9ゴールを挙げていたみたいですが、ポルトガルではフル出場した試合はあまり多くなかったとはいえ得点はなかったようですし、あんまそっち方面の期待はしないほうがいいかもしれません。チーム合流は7月末、背番号はクライトンの10番をそのまま引き継ぐようです。当面の課題は、「ドーレくんの10番はクライトン」と憶えてしまっているうちの娘にどう理解させるかですね。
(※2009/07/16追記)
その後いろいろ調べてみましたが、どうもヴィトーリアに移籍したのは2008年の12月ではなく、ナシオナルでは翌2009年の1月までプレイしていたようで、さらに出場試合も7試合ではなく9試合だったみたいです。ちなみにハファエルのナシオナル最後の試合となったのが2009年1月4日の対FCポルト戦。この試合ではフッキと対戦し、2ゴールをぶちこまれて2-4で負けています。また、ベレネンセス時代の2008年4月22日に、対セツバル戦でアダウトと対戦して5-0で勝ってますね。
さて次に石川選手。ふくらはぎの怪我から今季途中での復帰を目指していた箕輪義信が、快復具合が思わしくなく再手術を余儀なくされ再び全治9ヶ月となり、また同じく怪我からのリハビリ中のソダンもまだもう少し時間がかかりそうなこと、加えて西嶋弘之が最近イエローカードを一身に浴びていることから、DFの補強はあるかもしれないとは思っていましたし、あるとしたらノブリンがかつて指導していた選手だろうと思っていましたのであまり驚きはなかったのですが、やってきたのはこちらも1985年生まれの23歳(誕生日は9月13日)とやはり平均年齢の引き下げに貢献する選手でした。千葉県柏市生まれ、ジュニアユースからレイソル育ちと生粋の柏っ子。2004年にトップチームに昇格し、今季途中までリーグ・カップ・天皇杯合わせて71試合に出場し4得点を挙げています。対コンサドーレ札幌戦には2006年11月26日のJ2第51節に左サイドバックとしてスタメン出場し2点目を挙げていますが、その後札幌に2点差をひっくり返され敗戦(通称「中山元気さんが札幌に来てから一番眩しかった試合」)。その次は2008年3月30日のJ1第3節で同じく左サイドバックとしてスタメン出場しましたが、この時も逆転負けとなっています。どちらも日立柏サッカー場での試合だったので現地で見ているはずなのですが、正直思い出せません。
ちなみに柴田慎吾とはレイソルユースで同期だったんですね。柴田くんも石川選手に負けないよう精進して欲しいと思います。
コメント (2)
バイーアとヴィトーリアに在籍し、ポルトガルでプレー経験がある。
まるでノナトとダビとアンデルソンを足して割ったような経歴に興味を持ち、
いろいろググってみたところ、FC東京の入団テストを不合格になった後、
ポルトガルのウニオン・レイリアというクラブと契約寸前まで進んだ模様。
どうやらウチが入団直前に「強奪」した気配。
このクラブ、昨季2部降格したばかりなのだが、
札幌に選手を強奪されるようでは、そりゃあ落ちるわw
ちなみに、96~97シーズンには、かのロブソンも在籍したとか。
投稿者: はかたん1号 | 2009年7月16日 17:36
日時: 2009年7月16日 17:36
ああなるほど、いろいろ記事漁ってたらウニオン・レイリアという名前が出てて何だろうと思ってたのですが、そういうことでしたか。欧州のサッカーにさほど詳しくない自分でもレイリアってどこかで聞いた記憶があったなぁと思ったらそれですね。
ロブソンと言えば、ロリアンを退団した後2006年にマリーリアACに所属したのを最後に消息不明ですね。
投稿者: choo
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2009年7月16日 23:08
日時: 2009年7月16日 23:08