2009年Jリーグディビジョン2第36節
ザスパ草津 2-5 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/西(おとめ座)x2、紀梨乃(やぎ座)、藤田(ふたご座)、宮澤(かに座)
草津/小池(おうし座)、佐田(うお座)
後半終了間際に「お約束」が発動し、あと少しのところで4連勝を逃した札幌。先制しておきながらも自らのミスに近い形で逆転を許し、いつもならそのままずるずる勢いがしぼむか、無謀な攻めをしてカウンターを喰らうかどっちかのパターンだったのを一度は再逆転したことは評価できますが、その勢いを勝利に結びつけることができないのが今季の、というよりは昔からの札幌の弱点なわけであり、それがJ2でも中位クラスに留まってしまうことが多いひとつの要因でもあるのですが、それがモロに出てしまった感じの試合だっただけに、このアウェイでの草津戦はすっきりと勝ちたいところ。
所用でキックオフ直後から放送を見たのですが、札幌のゴールマウスを守ってる選手が、いつものスキンヘッドの人ではありません。金髪のプロレスラーでもないし、あの必要以上に地味な感じの選手は…高原? 荒谷僧正が怪我をしたという情報も見ていないですし、ひょっとしたらこのご時世だけに現地入りしてからインフルエンザの症状でも出てしまったのか、それとも夢枕に後白河法皇が出てきたので本当に出家してしまったのかと思ってメンバーを見てみると、ベンチには入っています。後からノブリンが会見で言っていた「(高原の起用は)勘です」というのはおそらく本心ではないでしょうが、相変わらずピリッとしない守備陣に「お前たちが抜かれたら後はないものと思え」というメッセージなんでしょうか。まぁ僧正も決して五体満足で試合に出ているわけでもニアでしょうから、上位陣との対戦が待ち受ける9月以降に向けてここいらで少し休ませ、ベンチから解説役として砂さんあたりに「知っているのか雷電?」などと言わせたかったのかも知れませんね。
さて試合、台風11号の接近の影響で関東全域が雨模様となったこの日、試合会場の正田醤油スタジアム、略して「しょうしょうス」と口に出して発音すると「しょうしょうしゅ」となってしまう草津のホームスタジアムも雨が降りしきるあいにくのコンディションでしたが、ここ数試合採用している4-1-4-1システムがだいぶ回るようになってきたのか、札幌は出だしから快調に攻め立てます。前半17分、ダニルソンが左サイドに振ったボールを受けた宮澤がクロスを送ると、ファーサイドの大伍が頭で決めて先制。その10分後にはまたダニルソンがゴール前で盛大にクリアしたボールをDFと競り合いながらもマイボールにした紀梨乃が難なく決めて2-0とすると、前半のアディショナルタイムには紀梨乃のパスを再び大伍が右足で決め、文句のつけようがない試合運びで前半だけで3点のリードを奪ってしまいます。なんか入る時ってこんなもんなんですね。
後半も札幌の勢いは衰えず、立ち上がり5分に紀梨乃が倒されて得た相手ペナルティエリアすぐ外からのフリーキックを藤田征也が直接決めてゴールと、その差を4点に広げます。まだ試合時間はたっぷり残されているとはいえ、この時点で試合の趨勢はほぼ決まる点差です。サッカーにおいて4点差をひっくり返すのは至難の業ですからね。もっとも、その至難の業をあっさり相手にやられてしまうのが札幌というチームではあるのですが、案の定交代出場の小池純輝にゴール隅に決められて1点を返されます。この失点については、その前から小池とマッチアップしていた小ヒロのところで何度もやられていたので、ああやっぱりな、という感じだったのですが、それについてはたぶんノブリンもわかっていたでしょう。その時点で小ヒロを引っ込めて守りを優先する選択肢もあったとは思いますが、、大量リードを得て多少の余裕はありましたから、小ヒロ本人の「修行」のためにあえて残したのかもしれません。無失点で凌ぐのも大事と言えば大事なんですが、あのあたりのエリアでの守りの重要さを体で覚えさせようとした、というのはひいき目に過ぎるでしょうか。
ただそうだとしても誤算だったのは、1点取られたとはいえあと3点のリードがあるのに、途端にバタバタし始めてしまったことでしょうか。それは1点を返された直後にコーナーキックからのこぼれ球を宮澤が叩き込んで5点目を奪っても変わらず、後半終了間際に相手のコーナーキックをクリアしたボールを佐田に約35メートルのミドルシュートを決められ失点。ゴール前がごちゃごちゃしてたのでゴールキーパーにとっては人の間から急にボールが出てきたように見えたんでしょうが…。なんかとても高原らしい失点の仕方ですね。
まぁそんなわけで大量得点の陰でいつもの通りの後半残り30分からの失点と、会心の勝利とは行かなかったわけですが、それでも5点のうち4点が道産子、大伍と征也の高円宮杯準優勝コンビのプロ入り初のアベックゴールといろいろと隠れた「記録」がありました。その中でも特筆すべきは今季初ゴールを決めた征也の直接フリーキックでしょうか。もともと札幌はセットプレイのキッカーはだいたい助っ人選手が務めることが多く、そもそも日本人選手がフリーキックを蹴ることもそう多くはなかったのですが、助っ人選手がいなかった時代に主にキッカーを務めていた砂さんは壁当てが伝統芸でしたし、現在「日本一フリーキックのうまい豆腐屋さん」として公道最速を目指している三原廣樹も、サテライトでは決めたことはあっても怪我もあってトップチームでのフリーキックはついにネットを揺らせずじまい、セレッソ時代はけっこう決めてた西谷正也も、札幌では直接を狙うことはあまり多くありませんでした。
そんなわけで札幌の日本人選手がJリーグで直接ゴールを決めたことは、これまでの歴史上ただ1人だけ。その1人とは池内友彦で、2005年7月30日の徳島ヴォルティス戦で決めたものなんですが、ゴール前まで上がっていくように見せかけて相手が壁を作る前に蹴ったら入ってそれが認められたという、ものすごくインチキくさいやつでした。インチキくさかろうがどうだろうが直接入れたのは変わりないですし、どんな形であれ1点は1点なんですけど、一般的に「直接フリーキックをぶち込んだ」という言葉から連想されるプレイからすれば「参考記録」みたいな感じですから、征也が実質「日本人選手初」と言ってもいいかもしれません。札幌がJリーグに加盟してから12年目の夏の終わりのことでした。
コメント (3)
池内の・・・ああ、思い出しました。敵も味方も騙したFKですね。
投稿者: 魚鬼 | 2009年9月 2日 21:55
日時: 2009年9月 2日 21:55
あ、征也が初めてでしたか!
そういえば、スナ様はいうまでもなく、カズゥもないですもんね・・・
池サマのは覚えてますよ。うちでの開口一番「さすが鹿島!」
投稿者: 通りすがり | 2009年9月 4日 22:55
日時: 2009年9月 4日 22:55
あ、征也が初めてでしたか!
そういえば、スナ様はいうまでもなく、カズゥもないですもんね・・・
池サマのは覚えてますよ。うちでの開口一番「さすが鹿島!」
投稿者: 通りすがり | 2009年9月 4日 22:55
日時: 2009年9月 4日 22:55