2009年Jリーグディビジョン2第46節
コンサドーレ札幌 1-0 栃木SC
得点者:札幌/紀梨乃
栃木/なし
いかん、気を抜くとブログが腐りかけてしまう。
前節で来季のJ2残留が立派に確定した札幌の今節の相手は栃木SC。10月後半ともなれば北海道はもうかなり肌寒く、この日もキックオフ時点での公式発表は気温10.3度と、サッカーをするのはともかく、見ている側にとってはとってもつらい環境。そうでなくても行きにくい水曜ナイトゲーム。おまけに札幌ドームでは日本ハムのクライマックスシリーズが重なったこともあって案の定客足は鈍く、5,112人と今季最低の入り。まぁ5千人しか集まらなかったと取るか、それでも5千人も集まったと取るかは受け取る側次第ですが、選手の側にとっては昇格の目が消えた直後の試合に、この状況で5千人も集まってくれた、と捉えるべきことでしょう。そしてそのチームに出来ることは、昇格の可能性がなくなってもサポーターにしっかりした試合を見せること。それがジャスティスってもんです。ジャスティスと言ってもフリーダムと対をなすバカ性能のガンダムっぽい何かのことではもちろんなく、要するに「へっぽこな試合はすんなよ!」ということ。つってもまぁ、へっぽこじゃなかったら昇格とまでは行かずとも昇格争いくらいは出来てるはずなんで、へっぽこなのは今に始まったことじゃないのですけど、へっぽこならへっぽこなりに屁のつっぱりはいらないところを見せて欲しいというか、16位が相手のホームゲームならキッチリ勝点3はとりなさい、ということですね。
ただ逆にそんな試合だからこそ出来ることもあるわけで、この試合でノブリンは3年目の岩沼俊介をスタメン起用してきました。同期の岡本賢明がルーキーイヤーにデビューし、レギュラークラスに成長していったのと対照的に、岩沼はこれまでベンチ入りはありましたが試合出場はなし。これは彼の本職がボランチということも多少は関係していて、守備的なポジションというのはスタメンで起用するにしても交代出場させるにしても使う側にとっては冒険がしにくいもの。事実、コンサドーレの歴史をひもといてみても、入団1~2年目でデビューを果たし、その後レギュラークラスに定着した選手は少なくないですが、岡本にしろ藤田征也にしろ、あるいはかつての吉原宏太(現水戸ホーリーホック)にしろ山瀬功治(現横浜F・マリノス)にしろ、その多くが攻撃的な選手でしたし、現在はボランチやサイドバックでの出場が多い上里一将や西大伍も、デビューした当時はトップ下など攻撃的なポジションで、守備的なポジションだったのは今野泰幸(現FC東京)くらい。ボランチで、このポジションは例年激戦区であることが多いですから、なかなかチャンス自体がめぐってこなかったのです。そしてプロ初出場となるこの試合もボランチではなく左サイドバックのポジションでしたが、本職ではないとはいえ左利きということでサテライトリーグなどでは経験してきたポジションですし、彼にとってはどこのポジションでもまず試合に出ることが重要と捉えていることでしょう。
で、その岩沼ですが、結論から言えば初出場としては決して悪くはなかったですけど、現時点ではレギュラーを脅かす存在までには至っていない、という感じでしょうか。もちろんこれからどうなるかはわかりませんし、是非とも成長して欲しい選手だと思いますが、全体的には無難な印象で強烈なアピールポイントというのはあまりなかったかな、と。利き足が左という面においても、GK高原を含めれば古田、ダニルソン、上里、そして岩沼とこの日のスタメンの半分が左利きという、98年当時のブラジル代表みたいな左利きばっかりのチームでは重宝される材料でもないのが彼にとってはアンラッキーなことかもしれません。いずれにしてもこの試合での出場は確実にいい経験になったでしょう。全然関係ないですけど、自分は「山王工業の野辺くんに似てるのではないか」と思いました。
さて試合そのものについては、前半17分にコーナーキックからの展開で西嶋が頭で折り返したボールを紀梨乃がオーバーヘッドシュートを決めた1点を守りきり勝利していますが、「きっちり勝点3を取った」というところは評価できるものの、18本ものシュートを放ち、得点のチャンスも何度かありながら1点のみに留まったことで、いまいちすっきりしない試合内容ではありましたね。それでも、前節徳島ヴォルティス戦みたいなみったくない試合もありましたけど、それを除けばここ最近は6試合でわずか1失点。と守備自体は安定傾向にあり、失点数>試合数だった頃に比べればだいぶマシにはなっているようですね。まぁ今でもトータルとしては試合数より失点数のほうが多いんですけどね。被シュート数がリーグで1番少ないにもかかわらず、失点は少ないほうから9番目なのですから、普段いかにあっさり決められちゃってるのかがわかるというもんです。札幌の90分あたりの平均失点数は第46節終了時点で1.17。昇格争いを繰り広げている上位4チームのうち、一番失点の多いセレッソ大阪でも1.06、残りの3チームはいずれも1.0未満であることからも、せめて今くらいの守備をコンスタントに発揮できるようにならないと、来年度も昇格争いに食い込んでいくのは難しいと思います。
ところで、この試合の審判団は審判交流ポーランドからやってきたお三方。主審を務めたのはトマシュ・ミクルスキさん。副審はピオトル・サドチュクさんとラファウ・ロストコフスキさん。ポーランド人って舌を噛みそうな名前の方が多いですね。ポーランドの有名な作曲家にクシシュトフ・ペンデレツキという方がいますし、キュリー夫人の本名もマリア・スクウォドフスカというものでしたが、それはさておきこのミクルスキ主審は総じていいレフェリングだったのではないでしょうか。ちなみにオレは長門スキーです。
コメント (1)
ポーランドといえば、自分はバーシアが頭に浮かびます。
彼女の本名もバーバラ・スタニセワ・チェチェレフスカと
舌をかみそうな名前です。
投稿者: はかたん1号 | 2009年10月31日 01:58
日時: 2009年10月31日 01:58