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2009年11月 アーカイブ

2009年11月 7日

いろいろと

2009年Jリーグディビジョン2第47節
ベガルタ仙台 1-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/なし
     仙台/中原

 既に昇格の目がなくなった札幌、現在2位につけているものの、まだまだ予断を許さない状況にいる仙台。両者の置かれている立場の差は、「エリア88」にたとえて言うならばゲイリー・マックバーンとミッキー・サイモンの違いみたいな感じ。まぁ結局はどっちとも死んじゃうんですけどね。関係ないですけど、エリア88の結末は司令官のサキ・ヴァシュタール以下エリア88の主要メンバーはキム・アバと主人公の風間真を除いて全員死亡、真も深傷を負い傭兵時代の記憶を全て失うというものでしたが、「味方ほぼ全滅+主人公がパー」という意味ではΖガンダムのTV版の結末と似たような感じです。死に方もサキを助けるために空母から出撃したと思ったら全く何の伏線もなく飛んで来た対艦ミサイルから空母を守るために体当たりしたラウンデル少佐をはじめとして、乗機が撃墜されたあと、車でベースに戻る途中にたまたま用を足しに下りたら少女に胸を撃ち抜かれたグレッグとか、着陸した途端に乗機が炎上したミッキー(と、彼と運命を共にしたセラ)とか、イジェクトレバーが作動せずに1コマで乗機もろとも爆発したウォーレンとか、いつどこで負ったのか不明な重傷を負ってモスクに突っ込んだケンとか、そもそも生死すら描かれなかったハッサンとかそんなんばっかのエリア88と、惚れた女1人を救うために戦艦で敵モビルアーマーに乗組員ごと体当たりしたヘンケン艦長とか、不用意にコクピット外に出て爆破されたモビルスーツの残骸に当たって致命傷を負ったエマ中尉とか、帰還命令を無視した挙げ句敵機を倒したのに飛んで来た隕石にぶつかって死亡したカツとかそんなんばっかのΖガンダムはよく似ていますね。ええ、サッカーとは全然関係ないですけども。
 まぁそんなわけで残された道は「せめてJ2を盛り上げよう、たとえ仙台に疎まれようとも!」という暗いもの敷かなかったわけですけど、結果としては勢いの差が出た、というよりは「当たり前のように負けた」だけに終わりました。今季仙台と3試合戦って、奪った点数は第2クールの1点のみ、それも「なんか別にシュートしたつもりじゃなかったのに入っちゃった」みたいなラッキーパンチのヤツでしたから、J2最少失点を誇る仙台の守備陣(主にエリゼウ)を力づくでこじ開けるほどの攻撃力はなかったってことでしょうね。

 そんなわけで昇格の可能性もなく、昇格争いをしている上位チームとの対戦も終わってしまった今となっては、シーズンの楽しみと言えば天皇杯くらいなのですが、その天皇杯も10月31日に行われた第3回戦で、J1清水エスパルスに0-2の完敗を喫し終了。試合を観ていないので何とも言えませんが、ミス絡みからあっさり失点する悪癖は相変わらずだったようで、J1相手にはごまかしは効かないですね。後半は札幌の時間も作れたということですが、J1でも優勝を狙える位置に付けているチームが、格下を相手に前半で2点のリードを奪ったのですから、あとはリーグ戦のことも考えて余力を残した戦い方をするのは当然ですから、形は出来たとはやはり言えなさそうですね。まぁこれも来季以降に向けてひとつの糧にしてもらえればという感じではありますが、糧にしたところで勝てるかどうかと言うのはまた別問題なわけで、コンサドーレを取り巻く環境は決して見通しが明るいわけではありません。というかむしろ暗いかもしれません。オフィシャルパートナーのニトリが来季のスポンサーの座を退く方針を固めた、という記事が北海道新聞に載っておりました。もともと2年間という契約だったそうですね。であれば撤退というよりは「契約満了」と言ったほうが正しいのでしょうか。完全に退くのか、それともオフィシャルパートナーとなる以前のようにチームスポンサーには留まるのかまでは記事から読み取れませんが、いずれにしても胸のロゴが来季はニトリではなくなることは確かなようです。同じくオフィシャルパートナーで、経営難により国の管理化での再建に入っている日本航空も、こちらは今のところ具体的な話が出てきているわけではないものの、企業年金の減額や賞与カットが囁かれる中、余談の許さない状況であることは間違いありません。長引く不況にも関わらず経済対策をまったくやろうとしないお花畑すぎる政権が居座っていることもあって、他のスポンサー企業も今後も景気のいい話を期待できそうもなく、そうでなくても寂しい札幌の懐がなおさら寂しくなることは間違いなさそう。
 今季程度の体制を維持するためには選手を数人売らなければならないんでしょうけど、そもそも売れる選手がいるのかどうかということについては気にしない方向としても、かといって選手を売ってしまえば今季の体制は維持できないジレンマ。楽観主義者の自分もさすがにこれはダメかもわからんね、という感じです。まぁ結局のところはなるようにしかならんのでしょうから、ひとまずしばらくは状況をしかと見守ることにシマス。Yellow.

2009年11月15日

10年後のために

2009年Jリーグディビジョン2第48節
コンサドーレ札幌 1-1 カターレ富山
得点者:札幌/石井
     富山/石田

 12位のチームを相手のホームゲームで負けなかったことだけが救い、というようなみっともない試合をしたのはモチベーションの問題なのか、それともこれが実力なのかという問題については、この時期ろくでもない試合をするのは今に始まったことでもないのできっと実力なのでしょう。チャレンジの結果のミスはある程度しかたないと思いますけど、わざわざ難しいプレイを選択して失敗するのはチャレンジと言えるんでしょうかね。まぁそうは言っても、2000年や2007年みたいに「できもしないことはやるな」を徹底した上で、あとは変態的なストライカーさえいればとりあえず昇格できたものの、そのあとは結局大したものは残らなかったことを考えれば、相手を崩すのにいろいろやるのもひとまず広い目で見ればチャレンジと言えなくもないかもしれませんけどね。 もともとヤンツーから三浦さんに変わった時も、あるいは三浦さんからノブリンに変わった時も、「攻撃(または守備)にはメドが付いた、次は守備(攻撃)」という感じの理由だったように記憶していますが、サッカーはそうそう簡単にはいかないもんだとは何となくわかってはいるものの、設立から10年以上経ってるのですからもう少しなんというか、「これが札幌のサッカー」というスタイルを確立してほしいな、と思わなくもありません。今のところ、選手や監督が移り変わってもずっと変わらないで大切にしているものって、「ロスタイムに何かが起こる」ってことくらいですもんね。できればあまり大切にしてほしくないんですが。

 まぁそんなわけで札幌は消化試合を消化試合らしく過ごしてしまったわけですが、リーグ自体はディビジョン1、ディビジョン2とも佳境に入ってきています。今節でJ2ではセレッソ大阪とベガルタ仙台が今季の3位以上を確定、来季のJ1昇格の権利を獲得し、J1では川崎フロンターレに敗れたジェフユナイテッド市原千葉の16位以下が決定してしまい、初の降格となりました。既に降格が決まっている大分トリニータに加え、降格枠の残り1チームが現在16位にいる柏レイソルということになれば、今季の降格3チーム全てがナビスコカップ王者に輝いたことがあるチーム、ということになりますね。「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて、久しくとどまりたるためしなし」というのは鴨長明の有名な「方丈記」の冒頭の一節ですが、過去には天皇杯を制したその年に降格したチームもありますし、ステージ優勝経験もあるサンフレッチェ広島も降格したことがあります。資金力の乏しいチームだけではなく、比較的潤沢な予算を誇るチームでも降格を味わった例もありますから、タイトルホルダーといえども、ひとつふたつ歯車が狂えば簡単に落ちてしまうものなんですね。
 しかしその一方で、今年11月3日に行われたナビスコカップの決勝を戦った川崎フロンターレとFC東京は、両方ともちょうど10年前には札幌と共にJ2で戦っていたチームです。10年一昔とは言いますが、同じ釜の飯を食っていながら今ではJ1で強豪に数えられるようになっていった両チームと、なかなか「J2では別に弱くはないけどかといって強くもないチーム」を抜け出せない札幌との違いはどこにあるのか、これではまるでSPEEDの新垣さんがどうとか言えないじゃないですか。
 ただ、1999年の当時に、「10年後には東京が2度目のナビスコ王者に輝き、川崎がJ1で優勝争いをしている」という話を当時の自分たちが聞けば、きっと「こいつはかわいそうな人に違いない」という目で見たと思いますし、その頃のJ1、J2チームの一覧と今年のJ1、J2のチーム一覧を見たら、多分「はいはい妄想乙w」などと一笑に付してたでしょうね。10年も経てばいろんな状況が変わるのですから、変わろうという努力さえ怠らなければ、きっと変わっていけるものだと思っています。J1の強豪の仲間入りまでは難しいとしても、10年のうちに天皇杯の1つや2つくらいは獲れるチームになっていたいものですね。

2009年11月17日

一つの時代が終わった

hellsing2.jpg

 おそらく札幌サポーターにとっては、今年もっとも大きなニュースかもしれません。「ネ申」と呼ばれいろんな意味でサポーターに愛され続けたコンサドーレ札幌のDF曽田雄志選手が、今シーズン限りの引退を表明しました。

 「ソダン引退」のニュースはロイター通信を通じて世界中に速報が出され、日本はもちろん世界中に衝撃を与え、ジョセフ・ブラッターFIFA会長やミシェル・プラティニUEFA会長といったサッカー界の要人のみならず、アジア各国を歴訪中のオバマ米大統領や中華人民共和国の胡錦濤国家主席といった国家元首を始め、ハリソン・フォードやデニス・ホッパーらのハリウッドスター、マイクロソフトのビル・ゲイツ会長、はたまたノキア・ジャパンのウコンマーンアホ代表取締役社長といった大物経営者までもが非公式にコメントを出したといわれ、その交友範囲の広さを改めて示しています。

 1996年からの14シーズンの歴史の中で数多くの選手がコンサドーレ札幌に在籍していましたが、その中でも在籍9シーズン、リーグ、カップ、天皇杯含めて計253試合出場はもちろんチーム史上最高記録。入団から引退まで札幌だけで過ごした選手は2003年から2008年まで6シーズンを過ごした鈴木智樹以来2人目。主力クラスとしては初めてですね。引退の詳しい理由はまだ明らかにはなっておらず、巷では「文筆業に専念するため」「CIAの陰謀説」「ラブプラスにやられた」など様々な説が流れていますが、おそらくは今シーズンを棒に振った要因となった両膝の負傷と無関係ではないでしょう。「天空の覇者」と呼ばれ、空中戦では絶対無二の強さを誇っていたソダンにとって膝の故障は致命的とも言えるもの。戦列に復帰したとしても元のように跳べるかどうかはわからない、というよりかは本人はもう以前のプレイができないことを感じ取ったのかもしれません。「飛べない曽田はただの曽田だ」ということを、本人が一番わかっていたのかもしれませんし、札幌では高給取りの部類に入る自分が、来季はニトリの撤退などでいっそうの緊縮財政を余儀なくされるチームに残るよりも、潔く身を引くことがチームへの貢献になると判断したのかもしれません。何という美談。ソダンだけに。

 そんなわけで、サポーターにとっては残念としか言いようがないソダンの引退表明ですが、しかし悲しむことはありません。ソダンの物語は確かに第一部完となりましたが、むしろこれからがメインストーリーです。第二部のソダンは次回の札幌市長選挙に出馬し圧倒的な得票数で当選、2選した後に北海道知事へステップアップ、その後は国政へと打って出て、20年後には今の「偽道民」ではなく真の北海道出身初の総理大臣として君臨する予定となっております。ソダンの戦いはまだ始まったばかりだ!

2009年11月27日

ノブリン続投、そして…

 メインPCのHDDが死亡寸前となり、データの退避やらOSの再セットアップやら環境の復旧やらいろいろやってたのでずいぶん更新間隔が空いてしまいました。まぁ普段からこれくらい空いちゃってますけど。

 さて、岐阜戦の結果についてはまた改めて書くとして(たぶん)、そんなこんなしている間にノブリンこと石崎の部位路監督の契約更新が発表されました。世間では民主党政権の事業仕分けによって、本来削られるべきではない事業の予算までもが大きく削られそうなことが話題になっていますが、メインスポンサーのニトリの撤退などで検討の余地もなく強化費が大きく削られる見込みの札幌において、「チーム状況がとても苦しい中、力になりたいと思った。強化費が少なくなる中でも、しっかりやらないと(スポォツ報知)」という漢気溢れるコメントで続投宣言。もともと短期間で結果を出すタイプの監督ではないですし、札幌にとっては現状ノブリンよりも優れた監督を引っ張ってこれる予算もツテもないわけですから、もちろんノブリン信者の自分にとっても歓迎できる続投発表です。ノブリンが右を向けというなら右を向きます。信者なので。ノブリンが「涼宮ハルヒの消失」を見に行ってはいかん、といっても見に行きますけどね。信者なので。
 とはいえ漢気だけで昇格できるほどJ2は甘いものでもないわけで、昇格がお金で買えるわけではないですけど、さりとてお金のないチームが安定した強さを身につけられるかというと、全世界的に見てもそのような例は希有です。推定6億強という今季の強化費でも昇格争いに絡めなかった今季から、さらに約半額近くまで経ることが予想される中、それでも「J1昇格」を目標にしていく上で、減った3億を工夫で埋めていくにも限度があると思いますが、どのようなサッカーを見せてくれるでしょうか。

 とはいえ、もともと今季の6億という強化費も、ダヴィが名古屋に移籍した際の違約金3億円をプラスしてのもの。ということはダヴィを売らなければもともとの額としては来季の見込みとそんなに変わらなかったわけで、だったら手っ取り早く埋めるための手段となればやっぱり「選手の売却益」となるんですが、だからといってお金のない中三上部長が世界中を駆けずり回って探してきた選手たちを安売りしたくはないはず。買ったはいいけど全然見てないアニメDVDの初回限定版をリバティーあたりに売り払うのとはわけが違いますから、紀梨乃にしろダニルソンにしろダヴィと同等程度か、それ以上の違約金を設定していると聞きます。ただ、J1最下位のチームにあってリーグ2位の得点を叩き出したダヴィに関しては3億はむしろ安いだろ、という金額だったのに対し、現在J2において紀梨乃もマラニョンに次ぐ外国籍選手2位の得点を挙げているものの、ひとりで状況を打開できるダヴィとはタイプの違う選手ですし、ダニルソンにしても今季開幕前にオレがつけた「北海の黒真珠」というニックネームは思った以上に全然流行らなかったわけですが、将来性はあるものの現時点では凡ミスも多いムラのある選手ですから、まぁ今の時点で札束積んで買いに来るクラブもないだろう、と思っていたんですがね。今日のスポォツニッポンに、ダニルソンへ名古屋グランパスからの正式オファー、という記事が載っておりました。先日の岐阜戦には名古屋のストイコビッチ監督が視察に来ており(主目的は次の天皇杯で対決する岐阜のチェック)、この日2ゴールを挙げたダニルソンに、冗談で「ピクシー4億で買ってくれねぇかな」などと言ってたんですが、タイミング的にはなるほど、と思わないでもありません。この件を伝えているのがスポニチだけなので真偽のほどは不明ですし、どっちにしてもしばらくはことの成り行きを見守るしかありませんけどね。

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