2010年Jリーグディビジョン2第2節
コンサドーレ札幌 0-3 アビスパ福岡
得点者:札幌/いませんでした
福岡/丹羽、大久保、永里
開幕戦のサガン鳥栖とのアウェイゲームで勝点1をゲットした札幌は、長いキャンプを打ち上げ本拠地札幌に帰還し、札幌ドームでホーム開幕戦を迎えます。昨季は3戦して2勝1分のアビスパ福岡。札幌と同様福岡も台所事情は相当に厳しいのか、黒部光昭や久永辰徳といったベテラン選手が退団しながらも、補強と呼べるのはヴェルディから移籍の永里源気くらい。助っ人選手もおらず、J2で11位とクラブワーストの成績に甘んじた昨季からほとんど補強らしい補強ができずに臨んだ2010年シーズンですが、フタを開けてみれば開幕戦で昇格候補の一角であるヴァンフォーレ甲府に3-1という快勝を収め、幸先のいいスタートを切っています。おそらく最大の補強は中払の引退に違いありません。
ホームの札幌は、開幕戦に欠場した紀梨乃が出場。「ジャクソン5」というよりかは「アーノルド坊や」と言ったほうがふさわしい髪型でホームのサポーターの前に姿を現しました。FWの相方は近藤、前節2トップの一角としてスタメン出場した内村はベンチスタート。その他は前節と同じメンバーで福岡を迎え撃ちます。
で、試合。用事があってリアルタイムでは見られなかったので、速報を見るかどうか最後まで迷っていたのですが、結局は事前に情報を得ずに録画したものを見ることを選択。結果としては正解でした。たぶん録画見る気が失せていたでしょうからね。中古で買ってきた「かまいたちの夜」のセーブデータを見たら「僕:犯人は/彼女:○○○○(犯人の名前)」とモロに書かれていたのと同じ気分でしょうかね。もっとも、「かまいたちの夜」の場合はミステリ篇のネタバレ食らったところで実際はそれ以降が楽しいんで、もっと正確に言うと古本屋で買ってきた推理小説を読んでたらで登場時に「こいつが犯人」と丸印をつけられてた気分といったほうが正しいでしょうかね。そしてこの試合の場合だと、結果を見てしまった瞬間「負け」は逃れようもない事実なのであり、なおかつ失点シーンを3回も見せられながらもこちらの得点シーンはただの1回も見られないのは確実であり、そんな試合結果では「内容は良かった」などということはほぼあり得ないのであり、そして実際そうだったのであり、残念度としては「犯人を知ってしまった上にトリックもしょぼかった」というレベルだと言えます。
まぁそんなわけで、結果を知っていたらたぶん完全に見る気を消失していたであろうことで、一応最後までちゃんと見られたことは見られたんですが、だからといって結果が変わるわけではない以上、変わるのはがっかりするタイミングだけの話であって、同じ消失なら「涼宮ハルヒの消失」を見に行ったほうが断然マシだったというのは言うまでもありません。
にしてもひどい試合でしたね。開始早々にぽんぽんとボールを繋いで古田がシュートに持って行ったまでは良かったんですが、オープニングシュートで勢いに乗ると思ったら福岡の反撃を受けてあっという間に大騒ぎ。中途半端なクリアでやらんでもいいコーナーキックを与え、そのコーナーキックからあっさり失点してしまいます。こうなったらもう札幌はやりたいこともできない世の中になってしまい、攻守にわたってまるでいいところなし。22分には中島のクロスを大久保に余裕を持って頭で押し込まれて2失点目。天空の覇者だった頃の曽田さんがいればまだしも、さすがに190cmのビッグマン相手では分が悪いのはわかりますが、これでかなり状況は不利になってしまいます。早いうちに1点でも返しておきたいというのはわかりますが、ちぐはぐというかディグダグといった感じで、落ち着いてやればいいところで闇雲に突っ込んでいったかと思ったら、一気に行くべきところでもたついて相手の戻りを許して攻めきれず、前半は0-2で終了。
後半に入って内村を入れ多少は攻撃が回るようにはなったものの、浮き足だったリズムそのものまで変わったわけではなく、カウンターから追加点を許す最悪の展開に。こうなるともう福岡は無理する必要はまったくないわけで、札幌は余裕を持って守る福岡のブロックラインの前でボールを回すだけとなり、結果遠目から蹴った瞬間に大気圏突破ルートとわかるシュートを打たされるか、なんとかゴール前にボールを上げてもシュートミスで自滅かどっちかで、結局ただの1度も福岡のゴールネットを揺らすことができず、「札幌ドームに2万人以上入るととたんに勝てなくなる法則」を覆すことはなりませんでした。
さて、甲府に勝ったのもフロックではないと思えるくらい福岡の出来が良かったのは確かですけど、それにしても昨季3試合で2勝1分けと1度も負けてない相手に対して、決して落としてはならない試合を落としたのは至極残念というかなんというか。開幕戦ということで緊張があったのかどうかはわかりませんが、もしそうだったとしたらこれはもうサッカー以前にメンタル中心のトレーニングメニューをしていくしかないと思いますよ。
具体的には、スーパーのタイムサービスで目的のブツをゲットするトレーニングです。つまり、文字通りにタイムサービスのワゴンに群がるおばさまたちとの押し合いへし合いを制し、肉や野菜を勝ち取ることができるか。いったん掴んだブツは是が非でも死守しなければ横からかっさらわれる弱肉強食の世界、その緊張感と修羅場っぷりは国際Aマッチにも匹敵するレベルだと思います。メンタルとともにフィジカルも鍛えられる一石二鳥のトレーニング。言っときますけどカーチャンたちはアントラーズより強いですよ? 文字通り生活かかってますからね。「しまふく寮」の寮生達なら自分たちのおかずを自分たちで安く調達することになるわけですので、コンサドーレの家計的にもメリットありまくりです。
コメント (1)
ひどかった。
篠田監督が「圧倒的じゃないか、我が軍は」と言っているかと思うと、悔しかったです。
投稿者: 魚鬼 | 2010年3月18日 11:24
日時: 2010年3月18日 11:24