2010年Jリーグディビジョン2第11節
コンサドーレ札幌 0-0 東京ヴェルディ
得点者:札幌/いない
ヴェルディ/いない
スカパー! の個別アンテナが復活しました。テスター持ち出して導通チェックなどを確認した結果、アンテナの受信部から出ている同軸ケーブルのF型コネクタが緩んでしまっていて接触が良くなかったことが原因だったようです。普段は防水カバーで覆われている部分だったので、気づきませんでした。しっかりコネクタのネジを締め直して再度調整したら、ちゃんと電波が受信できるようになりました。今日は大変いい天気です。
そんなわけで当初はうちのマンションの共聴アンテナで見られるチャンネルでは放映予定のなかったギラヴァンツ北九州戦も無事生中継で見られたのですが、その前にまだ書いてないヴェルディ戦について書いてしまおうと思います。サッカー界では来月から始まるワールドカップ南アフリカ大会に出場する代表メンバーが発表され、皆様におかれましても選ばれたメンバーについていろいろと思うところのある方も多いかと思われます。かくいう自分も代表メンバーを見て、「香川外して矢野ってありえなくない? 大正野球娘。で言えば伊藤かな恵を外して戸松遥入れるようなもんだろ!」とか、「つーかこの話って別に大正時代である必要ないよね?」とか思ったりもしているわけですけど、どのみち札幌からメンバーが選ばれる可能性など皆無に等しかったですし、案の定日本代表のメンバーリストに紀梨乃の名前がなかったので、それはそれとして今更ながらヴェルディ戦におつきあいいただければと思います。
さて、10節までを終えて9試合で2勝4敗3分、19チーム中15位ととまったく成績の振るわない札幌ですが、不振っぷりではその札幌の大差ないのがこの日の相手東京ヴェルディ。ここまでの成績は同じく9試合で2勝5敗2分、順位も札幌より1つ下となる16位。親会社の撤退など経営問題でその予算規模はもはやJ2でも上位ではなくなったとはいえ、かつてはリーグ戦、カップ戦、天皇杯それぞれ2回ずつの優勝を誇る強豪チームとして名を馳せた名門のこの成績に対する残念さは、既にJ2最下位を経験している札幌のそれとは比較にならないでしょうし、昔を知る1人のサッカーファンとしても寂しいものがあります。たとえて言うなら、中学生の頃とってもかわいかった同級生が20年後のクラス会で再会したらとっても残念なことになっていたみたいな感じです。つっても小学校から大学に至るまで、クラス会に呼ばれたことなんてないんですけどね。誰でもいいのでオレをクラス会に誘ってください。会計するときにトイレに行ってますけど。
ヴェルディも経営規模の縮小により、服部年宏、永里源気、大黒将志、レアンドロといった主力選手が退団し、確かにチーム力が落ちているのは間違いないのですが、それでもDFをはじめとして多くの主力は残留しており、ここまで成績が振るわないのも不思議ですし、かつてヴェルディでコーチや監督代行を務めたことがあるノブリンにとっても心配かもしれませんが、それとこれとは話が別。この15位と16位の直接対決となった今節、どちらも負けられない試合です。なぜならヴェルディより下の3チームは勝点7で並んでおり、ヴェルディとの勝点差はわずか1、札幌とも2しかありません。同日に17位ザスパ草津と18位ギラヴァンツ北九州との対戦があるため、この節で一気に最下位に落ちる可能性はありませんが、それでもこの試合での負けは「J2の釜の底への到達」を意味します。お互いに負けられない試合で札幌は前節熊本戦の後半そこそこ手応えの良かった3バックを本格的に採用してきました。
ノブリンは前任の柏レイソル時代こそ4バックを採用していましたけど、その前に監督を勤めていた清水エスパルスや川崎フロンターレ、大分トリニータにさかのぼっても採用していたのは主に3バックであり、どちらかといえば3バック向きの監督と思っていました。札幌も今でこそ当たり前のように4バックやってますけど、三浦監督が来るまでは「コンサドーレに4バックは鬼門」とまで言われていたチームでしたからね。昨季ノブリンが就任したときは3バックもありえるかと思っていたんですが、フタを開けてみれば4バック。「3バックじゃ選手が成長せんからのう」というのがその理由のようですが、その「禁断の3バック」を選択せざるを得ないほどギリギリの所まできているというのが伺えます。
まぁそんな感じで3バックで臨んだヴェルディ戦ですが、Jリーグ全体でも3バックを基本システムとしているのはサンフレッチェ広島くらいだけあって、ヴェルディの川勝監督曰く「3バックのチームなんてしばらく相手にしてないからやり方忘れてた(意訳)」そうです。まぁその割には開始早々にヴェルディに完璧に崩されて超やばいシーンがあったりしたんですが、そのピンチを高原が防いでからは札幌のペースで試合が進みます。しかしゴール前までは行くもののやはりシュートが枠に飛ばないのは相変わらずで、ようやく髪の毛のボリュームとともに復調してきた気配のあるエース紀梨乃も積極的な突破からシュートを放ちますが、シュートがゴールを捉えるまでには至らず。征也のフリーキックや上里のミドルシュートが土肥の好セーブに遭ったり、宮澤のヘディングシュートが惜しくもクロスバーに嫌われたり、得点しそうでできないもどかしい空気が漂います。守備面でも開始早々のピンチ以外にも危ないシーンがなかったわけでもありませんが、ひとまずゴールを割られることもなく前半は0-0で終了。
後半も全体的には札幌のペース。右サイドを中心にチャンスを演出しますが、しかしやっぱり肝心要の「眠れるエース」と「眠れる大砲」はやっぱり眠ったまま。某少年探偵漫画のヒゲの探偵みたいに眠ったままでも大丈夫、というか眠ってからが本領発揮という人もいますけど、紀梨乃も近藤も後ろに替わりをやってくれるちびっ子探偵はいませんからね。たぶんイメージ通りのプレイができていないことからくる焦りなんでしょうけど、お互いをフォローしようという意識はあまりないみたいです。まぁストライカーはそれでいいと思うんですけどね。あいつがフリーになってるけど俺が打てそうだからシュートを打つぜ、俺が空いてるのにパスを出さないあいつのシュートなんてはじかれて俺のところに転がってくればいい、しばらくそういう選手がいなかったんで忘れてましたけど、オレはそういう選手のほうが好きです。とはいえそれも得点に結びつかなければ意味はないわけで、そうこうしているうちにようやくやり方を思い出したのかヴェルディも巻き返しを見せるようになります。ノブリンは砂川、ゴン中山、上原と、川勝監督も「かっ飛ばせ豊」のご子息である高木兄弟と攻撃の選手を相次いで投入し、試合はガチンコ勝負の様相を見せてきますが、両チームとも守備陣が奮闘しゴールを割らせません。結局両チーム合わせて21本のシュートが飛び交いながらもお互いゴールを割ることができずスコアレスドロー。
そんなわけで目論見通りの勝点3は奪えませんでしたが、最後の部分がダメというだけでチャンス自体は作れており、同じ0-0という結果でも前節ロアッソ熊本戦ほど低調な内容でもなかったのですけど、逆に最後の部分がダメだからこそこの順位にいるという見方も出来るわけで。守備面では危ない場面もあったものの2試合続けて無失点に抑えたことで、多少なりとも失った自信は回復できたかもしれませんが、やっぱり攻撃面はもう少しどうにかしないといけないですね。まぁ誰だって外すつもりでシュート打ってるわけじゃないし、シュート決めろと言われて決められるんだったら最初からそうしてると思いますので、あとはもう入るまでシュート打つしかないんでしょうね。