2011年Jリーグディビジョン2第11節
ロアッソ熊本 1-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/おりません
熊本/ながさわくん
前節ようやっと初ゴールと初勝利を挙げた札幌は、ロアッソ熊本とのアウェイ戦に臨みました。ようやくお通じがきた勢いに乗って連勝と意気込みたいところでしたが、日高拓磨が戦列に復帰したと思ったらアンドレジーニョが肉離れで再び戦線離脱。この人もいい加減スペランカーですね。前節まで右サイドバックを務めていた高木純平がトップ下に回り、サイドバックには満を持して日高がスタメン出場。アンドレの離脱は痛いですが、日高の復帰によって大きな戦力ダウンにはならないだろう、連勝も十分可能…と思っていたんですが、連勝どころかもとのゴール欠乏症に逆戻り。これまでオノレのチームのゴールネットを自ら揺らした以外に点を取れていないKKウィングの鬼門っぷりが悪いのか、加えて前節は最高気温が7度という札幌から29度という真夏並の気温の熊本という極端な温度変化が身体に負担を与えたためなのか、それとも5月10日からのローソンのけいおん!!フェアが気になって試合どころじゃなかったのか、とにかくひどい試合内容でした。ひどさレベルで言えば某焼肉屋の社長おわび会見くらい(船場○兆やミート○ープまでは行かない)。
これといってピックアップするようなことは何にもないので全体的な印象を書きますけど、守備陣は決して悪くなかったと思うんですよ。失点したシーン以外で危ないところはなかったですし、あのカウンターは相手を褒めてもいいくらい。ただ、もしあのシーンを防いでたとしても、無得点…というか90分でシュートたった4本、枠に飛んだのは岡本ヤスの1本だけってんじゃ、どうやったって勝つのは無理無理無理のかたつむりですよ。シュート2本のチームに負けられるのはコンサドーレ札幌くらいしかないんだから。
もっとも、シュート少ないからといって考えなしに遠くからでも打てばいいってもんでもないですが、そもそもシュートを打てるレンジまでボールを持っていくシーンすら少なかったですよね。以前からちょっと気になっていたんですけど、ビルドアップの時に早い段階(相手のアタッキングエリアに入る前)からサイドの選手にボールを渡してしまうのってどうなんでしょうかね。当たり前の話ですがタッチラインの外に攻めていくのは不可能、いや別に出来ないことはないですけどよっぽどいろいろ覚悟した人でもない限りはやっちゃだめですから、ただでさえパスを出せる方向が真ん中にいるときに比べて半分になります。前に攻めようとすれば当然さらに方向が限定されるわけですから、守る側にとってみれば楽なことこの上ないですよね。2人くらいでパスコースを塞ぎながらプレスをかければパスにもドリブルにも対処できるし、1人だけでもまず中を塞いで付いていって縦に行かせれば大怪我には繋がりませんからね。
サイドアタックというのは確かに得点を獲るためには有効な手段ですが、それには前提として「敵陣の深い位置から、なるべくいい形でクロスを入れる」ことが必要です。2人くらいが相手でも高い確率で勝負を制して正確なクロスを供給できるアタッカーがいれば話は別ですけど、そんな選手は滅多にいませんし、いたとしてもそんな選手が札幌でプレイしているはずもないですから、そうなるとサイドの選手にいい体勢(フリー)でボールを渡してあげる必要があります。であれば「サイドにボールを振る」のは攻撃の仕上げか、もしくはその一歩手前くらいにしないと、サイドの選手をフリーにさせるのは難しいですよね。
というかそもそもサイドにボールを振るのも、なんか目的があってそうしているというよりは、真ん中でキープできないのでひとまず空いてるサイドの選手に渡す、という消極的な感じが否めないのですよね。いったんサイドでボールをキープして、DFを片方に寄せてから一気に逆サイドを陥れる、という戦術も考えられますけど、札幌の場合相手のプレッシャーを交わして大きなサイドチェンジを出来るような選手はいないためか、結局出しどころがないので後ろに下げて、相手DFも一緒に引き連れてサイドチェンジをするか、もしくはもう一度中に横パスを出して、無理目なダイレクトパスを前に送って相手のDFにカットされるようなシーンがほとんど。
まぁ真ん中でボールを持っても周りの動きが少ないのでパスコースは出来ないし、くさびのパス入れるにも前がすぐに潰されるから、ボールを取られるのが怖いからとりあえずサイドに預けたくなるのもわからないでもないですけどね。もらう側にしても動いても見てくれてないのでボールが出てこないとか、そもそもパスそのものがずれてるとかいろいろ言いたいことはあるのでしょうけど。暑さの影響はあったにしても、「どうすれば点を取れるか」というのを考えず、ただ何となく「とりあえずサイドからクロス上げればーそのうち取れるかもー」みたいな感じでやってるようにしか見えないですよ。その辺って監督がノブリンになる前からも割と見られてたんで、監督の戦術がしょぼい、というよりは札幌で結果を残した数少ない岡田武史、三浦俊也の両監督がやってたサッカーを考えるに、札幌というチームはFW行ってこいサッカーしか出来ないんじゃねぇかと思ったりもするんですが、少なくとも中盤でボールを繋ぎたいからこそ、ブルーノやアンドレを獲ったんじゃないですかね。まぁアンドレはケガなんでしょうがないですけど。
とはいえ、今のままじゃ中盤に誰が入ったとしてもあんまり変わらない気がします。「高いテクニックによる華麗なパスサッカー」なんて(少なくともオレは)求めてないんですよ。というか、仮に個人個人の力量が高くても、それだけで勝てるなんてJ2でもそうそう簡単じゃないです。それよりも、「パスを出したら動く」とか、「相手より一歩前へ行く」とか、「スペースを見つけて走る」とか、ごくごく基本的なことさえできてればいいんですけどね。こういうのはテクニック関係なく意識ひとつで変わるもんだと思うんですけど、難しいことですかね? 「花澤香菜出演アニメ年間制覇」よりはよっぽど簡単だと思うんですけど。
コメント (2)
「それよりも、『パスを出したら動く』とか、『相手より一歩前へ行く』とか、『スペースを見つけて走る』とか、ごくごく基本的なことさえできてればいいんですけどね。」
ご指摘、全く同感です。
スペインリーグが好きでよく見ているのですが、下位のチームが上位のチームを破るときには、感動的なまでに、選手が動きまわってます。
投稿者: Liga8
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2011年5月10日 18:22
日時: 2011年5月10日 18:22
応援する側も、消極的なプレーをしようものなら即ブーイングするぐらいの厳しい姿勢で臨んだほうがいいのかも知れませんね、これじゃ…。
投稿者: hehe | 2011年5月10日 19:18
日時: 2011年5月10日 19:18