2011年Jリーグディビジョン2第33節
コンサドーレ札幌 3-0 ロアッソ熊本
得点者:札幌/河合、近藤、岡本
熊本/おりません
アウェイで徳島ヴォルティスとの直接対決を制した札幌は、ほっと息をつくヒマもなく厚別に戻ってのホームゲームとなります。徳島戦から中3日、4試合ぶりのホームゲームだというのに実は日数的には前の試合(対サガン鳥栖)から10日しか経ってないというひどい話。その間の成績は1勝3敗と、決していいとは言えない、というかむしろダメだろという結果ではあったのですが、まぁ終わってみればひとまずは徳島を勝点1差で上回り3位キープということで最低限の結果は得られています。
この勝点差1というのは、たった1試合の結果で再びひっくり返されてしまうわけですから、わずか1しかないと言えると同時に、たとえ1であっても3位は3位で4位は4位ですから、1もあるとも言えます。そんなに違わないと同時に、大きく違う。仙台に例えればブランメルとベガルタのようなものです。別に仙台で例える必要もないですけど。いずれにせよ札幌としては勝ち続けることが必要です。残り試合で大事ではない試合などありませんすが、まずはこのホームゲームにキッチリと勝利しなければ始まりません。逆に言えば、勝てば始まります。逆に言う必要もないですけど。
で、その始まらない試合の相手はロアッソ熊本。札幌があまり得意ではない相手です。言い換えれば苦手な相手です。言い換えなくてもわかりますけど。昨季までの通算対戦成績は5試合で1勝2敗2分。去年の最終戦がようやく対熊本戦の初勝利でした。で、それまでは勝ちはもちろん1点すら取れていなかったのが、その試合でいきなり4点も取って苦手意識もある程度払拭できたのかなぁと思いきや、今季の初対戦(11節)ではやっぱり1点も取れずに0-1で敗戦。あの最終戦は砂さんの(当時)ラスト試合ということで、相手も含めていろんな意味で魔法がかかってたのかも知れませんね。何しろ砂さんの直接FKが入ったくらいだし。
で、ご存じの通りその後のあまりの主力流出っぷりに砂さんに泣いて土下座して残ってもらったんですが、今季の砂さんの活躍ぶりを思えばほんと残ってくれてありがとうございます。
そんな苦手チーム相手といえども負けるわけには行かない試合。前節累積警告で出場停止だった岩沼が復帰となりましたので、河合主将をセンターバックに下げて岩沼をボランチで使うという策もあったと思いますが、ノブリンは「勝ってるチームはいじるな」という格言通りに高校生センターバック奈良さんを前節に引き続きスタメン起用してきました。
そして試合。ロアッソ熊本は現在勝点47で9位。数字上はまだ昇格の可能性は残されています。まぁ実質的には昇格は厳しいかも知れませんが、そうだとしてもまだまだ充分に上の順位を狙えるポジションです。しかし、前節の徳島を見ているせいもあるのかもしれませんが、熊本選手からはどうも「是が非でも勝ってやる」という気迫、大森健作さん風にいえば「何かやってやろうという思い」が余り感じられません。高木監督も試合前は「可能性がある限りあきらめずに戦う」とコメントしていたそうですが、これまでの経験上こういうセリフが出てくるとはたいてい半分くらいはあきらめてる感がありますよね(類義語:「これからはトーナメントのつもりで戦う」)。おかしいですね。、熊本の住民はみんな夢の街の住民で、ニコニコ(ドー)してるという話ですが。
かといって札幌がよかったかと言われるとそういうわけでもなく。シュートが少ないのはいつものこととですし、近藤の右足が枠に飛ばないのもいつものこととして、こっちの場合はもちろん勝つ気は満々だけど空回りというような感じ。戦場の狼のような回りっぷりです。早めに点を獲りたいのはわかりますが、熊本の守備も決して悪いほうではありませんし、今までの苦手意識もあり我慢の試合になるかもしれないなぁと思っていた矢先に、予想もしてなかったことが起きました。前半13分、右サイドの高木純平がペナルティエリアを横切るように宮澤へつなぎ、落としたボールを我らが河合主将が迷わずシュート。その右足から放たれたボールはまさにレインボウな弾道でゴール左上隅に突き刺さりり、札幌が喉から触手が出るほど欲しかった先制点をゲットしました。
今季先制した試合は全て勝っている札幌。まぁジンクスと障子と少年ジャンプの主人公の必殺技なんて破られるために存在するわけですけど、それでもこの先制点で気をよくした札幌が徐々にペースをつかみ始めます。熊本も反撃を試みるものの、これといった決め手を欠き前半は1-0で終了。
後半、立ち上がりこそ巻き返しを図る熊本に形を作られますが、DF陣が集中を切らさずしっかり身体を寄せてピンチを凌ぐと、再び札幌がカウンターでチャンスを作り始めるようになります。17分には内村がケガで交代するというアクシデントはあったものの、25分には純平のクロスに走り込んできた近藤が頭で合わせて2点目をゲット。近藤さんは右足以外なら枠に飛ぶことを証明します。
既に安全圏とも言えるリードを得た札幌は余裕の展開。一昔前なら2-0でロスタイムを迎えたところで「まだだ、まだ3分あれば3点取られる!」などと本気で心配されたものですが、そんな前科があったことすら忘れ…られるわけもないので、たとえ札幌がAFCチャンピオンズリーグに出場できるくらいの強豪になったとしても一生ネタにし続ける所存でございますが、さりとてかつては「ロスタイム病」などと呼ばれるくらい、ロスタイムを含めた試合終盤になるとさっくりと失点してしまう姿を見せていたのが、今季の札幌は32試合もやってきて後半残り15分の失点はわずかに4、アディショナルタイムに限っては未だにゼロですからね。逆に、後半残り15分の得点は前節まで12得点。全得点の3割強のをこの15分間で上げてるのですから、驚きですね。驚き桃の木山椒の木、ブリキにタヌキに洗濯機ですよ。オレくらいになるとブリキ絵でブヒブヒできますけどね。当然、友達は少ないですよ。悪いか。
というわけで2-0で終わるかとこの試合も、交代出場した岩沼からのロングパスを同じく交代出場した岡本が絶妙なボールコントロールから絶妙なシュートでダメ押し点をゲット。これでヤスは4得点目、すべてが交代出場でのもの。もっとも今季はリーグ戦では交代出場のみで、代打の切り札的な使われ方しかされていないのですけど。膝が万全ならスタメンで出場してもおかしくないんでしょうけどねぇ。
そんなわけで苦手熊本を相手に終わってみれば3-0の完勝。3位をキープできたことはもちろん、得失点差も徳島にあと+1まで迫ったことも大きいですが、一番特筆すべきはこの試合でもイエローカードをもらわなかったことでしょうか。これで2試合連続でイエローカードなし。残りは札幌にとって全てが大事な試合、累積警告での欠場なんてもったいないですからね。ケツ場とか言って笑って済ませられる場合でもないですからね。
コメント (1)
9/24徳島戦 東京Vのご褒美にヤス先発してますよ
投稿者: 匿名 | 2011年11月 8日 19:42
日時: 2011年11月 8日 19:42