2012年Jリーグディビジョン1第10節
横浜F・マリノス2-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/古田
マリノス/中村、谷口
前節ようやくリーグ戦初勝利を挙げた札幌は、中2日で横浜F・マリノスとのアウェイ戦に臨みます。マリノスとは既にナビスコカップのグループリーグで既に対戦しており、アウェイの札幌が大島と榊のゴールで勝利を収めています。しかしこの時のマリノスは控え中心のメンバー。リーグ戦のこの試合は当たり前のようにベストメンバーです。もちろん札幌もカップ戦とはメンバーがガラッと変わっているんですけど…。札幌はね…J1の控えチームでリーグ戦ってるようなモンですからね…。
ただそのマリノスも、抱えているメンツの豪華さの割には成績は低迷しており、J1初挑戦のサガン鳥栖にJ1初勝利をプレゼントしたのを始め、第7節まで勝利なし。ただし8節でヴィッセル神戸に勝って次の試合でも浦和レッズに競り勝ち、2連勝と遅ればせながら波に乗ってきています。
札幌は初勝利を挙げた勢いで連勝し、さらなるウェーブにライドしたいコンサドーレ札幌ですが、本来ならばこの試合で復帰する予定だった山本如来が肉離れを再発させてしまいまた離脱。なかなかベストメンバーが揃いませんね…。ひとまずはベンチ含めて前節と同じメンバーでマリノスに挑みます。
気温16度だったセレッソ戦から、中2日で気温27度という気温の差もあったのでしょうか。コンサドーレの出足は前節に比べてあまり良くなく、なかなかペースを握れません。ボール回しという意味では基本技術の高いマリノスの選手はさすがにうまいのですけど、選手の運動量という意味で言えばさほどでもない、ある意味マリノスらしいといえばマリノスらしいサッカー。本来ならば札幌にとっては守りやすいはずなんですが(あくまで比較の話ではありますが)、なかなかディフェンスのポイントを絞れない感じです。気がつけばゴール前に釘付けにされ、ディフェンスも余裕を持てず、クリアするのが精一杯…というかクリアどころかボールを相手にパスしてさらにピンチを招くんですから、クリアすらできてないってのが実情なんですけど。案の定、前半22分に、前線に入れた縦パスをそのまま相手に戻してしまい、守備ラインがまったく整ってないところを攻め込まれ、大黒に打たれたシュートをGKホスンがいったんはじいて、こぼれたボールを押さえに行ったところで齋藤がキック。手を蹴られたところでファウルかと思いきやまさかのプレーオン、流れたボールを中村俊輔に決められて先制されてしまいました。
んー。たしかにキーパーチャージという反則は今はもうありませんけどね…。それにしたってボールを抑えようとした手を蹴りに行ったんですから、充分危険なプレイだったような…。この日の今村(義)主審はその後も中村俊輔のシュートが大黒に当たってラインを割ったのにコーナーキックを指示したりと、トンチンカンなジャッジを繰り返します。あんま文句は言いたくないですけどねー。そんなに何も見えない目ん玉なら、くりぬいて銀紙でも貼っとけって話ですよねー。
とはいえ、失点のきっかけになったのはパスミスですからね。ちゃんとボールを収めておけばこういうこともなかったわけで、そんなミスを繰り返してればJ1じゃやられるってことですよ。別にわざとミスしてるわけでもないと思いますがね。
さて、アウェイでビハインドを負ってしまった札幌ですが、ここでやっと目が覚めたのかいい形を作ります。失点から4分後の26分、右サイドから攻め込んで逆サイドに流れたボールをフリーの岩沼が拾い、再び中へ折り返しのクロス。ライナー性のボールはマリノスDFの間をうまく抜けていき、ただ1人反応していた古田がうまく合わせてゴール。限りなく「シュートを狙いましたけどずいぶん逸れました」って感じのキックのような気もしますが、あえてクロスということにしましょう。
そんなわけで前半は同点で終了。ただ前半のうちに追いついたのはよかったとはいえ、チャンスといえばその得点シーンくらい。いっぱいいっぱいだった札幌と、まだ余力を残しているマリノス、その差をまざまざと見せつけられる後半となりました。具体的には、選手交代ですね。川崎フロンターレ戦でもそうでしたけど、ベンチメンバーにどれだけ「切り札」を残しておけるか、このあたりの差があまりにも大きすぎました。だって、マルキーニョスですよ? 谷口ですよ? それがチームの総合力と言ってしまえばそれまでなんですけど、反則じゃないですか。えぐいじゃないですか。へなまずるいじゃないですか。将棋で言えば、札幌は歩と桂馬と香車と銀くらいしかないのに、マリノスは全部の駒に加えて最初から持ち駒として飛車角があるみたいなもんですよ。普通逆じゃないですか。弱いほうにハンデがあるべきじゃないですか。ドゥトラなんて特にあのトシであの働きは反則ですし、何より前から思ってましたけど彼はビジュアル的にマリノスっぽくないじゃないですか。どっちかというとアビスパ福岡とかベガルタ仙台の方向性じゃないですか。なんとなく。とにかく1人か2人くらい貸してくださいよ。いいじゃないの減るもんじゃなし(減ります)。
それでも、けっこう頑張ってはいたほうだと思うんですけどね。結局、後半33分にマークにつききれずフリーにした小野からのクロスを、その交代で入ってきた谷口に頭で決められ再びリードを許してしまいました。去年と比べてかなり身体も強くなっているのが傍目にもわかるクッシーがちゃんとマークについてたのに、その上から決められちゃったのですから、これは相手をほめるべきでしょうね。
交代で入ってきた砂さんを中心に惜しいチャンスを何度か作ったのですが、決めることができずに、試合終了。連勝はなりませんでした。というかいつもに戻った。