札幌は降格しました
2012年Jリーグディビジョン1第27節
川崎フロンターレ 1-0 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/今日もいません
川崎/レナト
そんなわけで2012年9月29日、コンサドーレ札幌のJ2降格が決定しました。
当初は、この試合の前に行われる大宮アルディージャ対横浜F・マリノス戦で(現在15位の)大宮が勝ち、この川崎戦で札幌が負けた場合にのみ札幌の降格が決定する、ということでした。大宮が勝てば勝点33となり、札幌が負けると残り7試合で札幌が残り試合を全勝したとしても札幌の勝点は31にしかならず、残り全敗しても大宮の勝ち点を上回ることができないためです。そして、大宮が引き分け勝点31止まりとなったため、札幌が負けても数字上はまだ決定ではない、ということだったのですが…。実はそうじゃなかったのですよね。鍵は、「大宮と(17位の)アルビレックス新潟との試合がまだ残されている」ことでした。
今節、新潟は名古屋グランパスに勝利したことで、勝点を29に伸ばしています。よって、新潟が残り7試合で1勝でも挙げればその勝点は32となり、札幌は新潟を追い抜くことができなくなります。そして、大宮対新潟の試合があるということは、「両チームが残り試合で全敗する」条件は成立しません。この試合でどちらが勝っても買ったほうのチームを上回れなくなりますし、引き分けても大宮の勝点が32となり、やはり上回ることができなくなります。よって、どうあっても15位にはなれないため、降格決定ということですね。
自分もまったく気づかなかった…というよりはもうこの時点で既に「数字上でのみ存在する可能性」に過ぎず、言ってみれば「街をぶらぶらしてるときに目の前で倒れた老人を助けたら実はその人は世界に名だたる複合企業の会長さんで、えらく気に入れられて後継者になってある日突然超セレブ」とか、「暇つぶしに書いた小説がなぜかヒットしてとんとん拍子でアニメ化もされ原作者特権で声優さんと合コンしてウルトラハッピー」とかみたいな、「そりゃあ可能性はゼロじゃないかもしれないけどドリー夢ちゃんもたいがいにしろよ」レベルの話ですので、実質的にはもうほぼ決まったようなもんですからね。詳しい条件なんて考える気がなかったというのが正直なところ。ま、そんなわけで降格です。史上最速のおまけつきです。いいじゃないですか。9月中に決定なんて、この先破られることなさそうですよ。金字塔ですよ。
そんなわけでですね、今年札幌はこの史上最速降格と、「Jリーグ最多被シュート数」という二つの記録を更新し、さらに通算降格回数でも4度となり、京都サンガFCと並びタイ記録となりました。そしてこの川崎戦の敗戦で「アウェイ13連敗」となり、J1が18チーム制になってからのアウェイ連敗記録の単独トップにも躍り出ています。そればかりか、このまま行ったら年間最少勝利数タイ記録ですし、さらには年間最少勝点(16)や年間最多失点(82)の更新まで視野に入ってしまっています。まさにぐうの音も出ない弱さ、いわゆる「ぐう弱」です。困ったもんですね。
まぁこの試合自体はですね。決して悪くはなかったんですよね。川崎の出来もそんなに良くなかったのはあったのですけど、最後までついて行けてましたし、身体も張ってましたし、そうそうやられる感じはしませんでした。なんでこの状況になるまでそれをやらんのじゃいという気もしないでもないですけどね。シーズン最初の頃は出来ていたのに。それだけに、せめて引き分けには持って行けたとは思ったんですけど、この辺はしょうがないですかね。ベンチにレナトを置けるチームと、豆柴しか置けないチームの総合力の差と言ったところでしょうか。
しかしまぁ、あのシュートはしょうがないと思いますが、高原も長い怪我とリハビリからようやく復帰できたと思ったら降格のピッチに立つことになってしまい、本当に気の毒だと思います。またJ1に上がるのは簡単なことではないと思いますが、それでも彼がピッチに立っている時に昇格を味あわせてあげたいな、と思う次第です。