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2012年10月11日

12年ぶり

2012年Jリーグディビジョン1第28節
浦和レッドダイヤモンズ 1-2 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/古田 x 2
     浦和/梅崎

 J2降格が決定したコンサドーレ札幌は、今節は優勝争いまっただ中の浦和レッズと対戦。代表クラスの選手がずらりと並ぶ浦和を相手に、助っ人選手を怪我で欠きオール日本人(しかもそのうち2人はルーキー)の布陣でアウェイ戦に挑む札幌の圧倒的不利が予想されましたが、MF古田寛幸が後半2ゴールを奪うと、浦和の猛攻を1失点でしのぎきり、札幌が浦和に競り勝ちました。
 今季4勝目は7試合ぶりの勝利となり、アウェイでは14試合目にして今季の初勝利です。対浦和戦の勝利は2000年9月28日以来12年ぶり、J1に限れば旧Jリーグ時代の1998年4月15日以来14年ぶりとなります。14年前なんてオレがまだハタチだった頃ですね。今でもハタチですけど。ちなみに埼玉スタジアムではユースも含めて初勝利ですかね?
 そんなわけで、札幌サポーターとしてはもちろん「札幌が頑張って勝った」という試合なのですが、浦和側から見るならば、「決めるべき時に決められなかったら負けた」という典型的な試合ですよね。あるいは、「降格が決まって開き直った札幌に対し、ダントツの最下位が相手という『勝って当然』の雰囲気と優勝争いのプレッシャーにとらわれた浦和が足もとを掬われた」という見方も出来るでしょうか。いずれにしても、J1最低の予算規模しかないプロビンチアのコンサドーレ札幌が、J1トップの予算を誇る浦和レッズというビッグクラブを打ち負かすこともあるのがサッカー。まぁ天皇杯だったらよかったんですけどね。
 
 MF宮澤をリベロのポジションに置き、両脇に奈良竜樹と櫛引一紀という道産3バックで臨んだこの試合で結果を残したことで、「シーズン最初から3バックだったらどうだったんだろうか」と一瞬思ったりもしましたが、よく考えれば今季の失点の多くがシステムなんて関係ないセットプレイ絡みだったことに気づきました。加えて、前半にもDF同士の連携ミスからマルシオ・リシャルデスに決定的な形を許してしまったのをはじめ、決められていてもおかしくないシーンが前半だけでも他に2回はありましたし。相手に押し込まれて両翼の前くんとしゅんぴーが下がって5バックになる時間帯が多いのは織り込み済みではあったでしょうけど、さすがにそこからだとボールを奪ってカウンターというのは、正直なところよっぽどスーパーな選手が前にいない限りは確率は低いですよね。この試合では主導権を持ったときにうまく古田が決めてくれましたが、この形でうまく得点に結びつける「必殺パターン」を編み出すのは(少なくとも今のメンバーでは)難しいでしょうから、結局のところ大勢はあまり変わらなかったと思います。
 そんな感じで、試合内容としては正直なところ、「6~7試合やって1試合くらい勝てる」というのの、1回が最初にやってきたという感じ。とはいえ、それでも勝ったのは足が攣るまで走り回り続けた河合主将をはじめとしたチーム全員の踏ん張りというか意地があったからなのは間違いないでしょう。残りのシーズン、もう少し楽しめそうです。

 それにしても古田の1点目は素晴らしいゴールでしたね。河合主将からのパスをトラップ1発で相手の裏をかいてそのまま間髪入れずに、本来利き足とは逆の右でゴールの左隅に叩き込んだ一連のプレイのキレは、声優でいえば神谷浩史さんの突っ込みくらいはありましたね。まさに「ゴラッソ」なゴール。2点目もキーパーと相手DFの動きを両方見て冷静にかわして流し込んだのも素晴らしかったと思います。録画で両方のシーンを見た時、オレの頭の中ではなぜか「なんでも鑑定団」の金額パネルが頭の中をグルグルしたのは気のせいだったのでしょうか。

 ところでその2点目の時、古田にボールを奪われた槙野、ゴール決められるまでその場に座りっぱなしだったのは、相手チームのことながらどうなんでしょうかね。あれ。すぐ立って古田を追えば、間に合わないまでも相手にプレッシャーをかけることはできた(相手のミスを誘うことくらいはできた)んじゃないかと思うんですよ。いちサッカーファンとして、少し残念なプレイでした。

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