キャンプ訪問3日目(実質2日目)。最終日の目的は控え組対福岡大学のTMです。場所は昨日の福岡から場所を移し、札幌が今回のキャンプの本拠地としている熊本県の大津町運動公園です。キックオフが10:30と早い時間なので、前の日アビスパ福岡とのTMを見た後、その日のうちに熊本入り。翌朝は新水前寺駅からJRに乗るため、水前寺のホテルで一泊しました。一応、熊本の中心部である交通センターから大津町運動公園近くを通るバスも出ているのですが、旅行者にとってバスというのが案外ハードルが高いんですよね。系統番号ひとつ違っただけで、リカバーも効かないレベルのとんでもないところに行っちゃう可能性もありますからね。Anotherなら死んでるパターンですよ。あと、バスは時間が読めないというのもありますし。
その点、JRなら路線名と方面を押さえておけば、鉄の人じゃなくてもそんなに大変なことはありません。よしんば間違ったとしても戻るのは比較的容易ですし、時間にもほぼ狂いはありません。KKウィングのようにバスしか使えない場所なら仕方ないですけど、JRで行けるならJRを使ったほうが無難、ということで、新水前寺から最寄り駅である肥後大津まではJRで移動することにしたのです。もっとも、肥後大津から運動公園まではちょっと歩ける距離ではないので、どのみちその交通センターからのバスに乗る必要があるのですけどね。
時間的には月曜日の朝なので、大荷物で通勤通学の人に迷惑をかけないようあえて特急(ただし2両編成)をチョイス。まぁ肥後大津からのバスを含めて一番時間がちょうど良かったというのもありますが。
で、予定通り肥後大津までは順調に行ったのですが、そこからのバスが来ない。都会暮らしが長いとこういう時にダメですね。自分の生活圏じゃ基本バスは使いませんし、使ったとしても割とひっきりなしに走ってるので、時刻表をあんまり気にしないんです。札幌に住んでいた頃は普通にバスを使ってましたし、冬なんて10分20分遅れるのなんて当たり前だったんですけど(最長1時間近く待たされたことがあります。一回りして次のバスの時間通りだったという)ね。
結局、バスは10分ちょっと遅れて到着。事前情報では「肥後大津から8分」なんて書いてましたけど、10分はゆうに超えて運動公園入口に到着。そっからさらに10分近く歩いて、当初の予定から30分くらい遅れて、10時少し前に球技場のスタンドに腰を下ろしました。ほどなくして試合出場メンバーと思われる選手たちがアップを開始。見る限り、昨日の試合に出ていない控えメンバーと、出てもフルタイムではなかった選手たちのようです。スタメンはFWマエシュン、テレ、MFヤス、深井くん、中原くん、砂さん、DFゴメス、永坂くん、小山内くん、上原、GKヒッキー。控えに横野、豆柴、三上、西岡のスター、宮澤、阿波加、かな。。そういえば、前回のエントリで前くんの名前を書きましたが、すみません前くんはおりませんでした。ケガをしたという情報もありましたが、けっこう重いのか、姿も見せず。
さて、相手の福岡大学ですが、過去数多の即戦力クラスのJリーガーを生み出している全国トップクラスの大学です。若手中心のサッポロにとって、実力的には申し分のない相手であることは確かです。ただ、メンバーについてはあまり詳しくないのですが、アップしているメンバーの背番号を見ると比較的大きい番号の選手ばかり。あちらも控え組中心ってことでしょうか。24番、どっかで見たことあると思ったら、加部未蘭ですね。そういえばJリーガーやめて福岡大に進学したんでしたっけ。
まぁそんなわけで日本最強クラスとはいえあちらは大学生、J2の控え中心とはいえ前線はレギュラークラスで固めたプロ、そこそこいいところは見せてくれるだろうと思っていたんですが。どうもピリッとしません。というかマエシュンやる気ほぼゼロ。手元のメモでは、25分にテレがヘディングシュートを打つまで福岡大に2本シュートを打たれています。しかもそのシュートも、ゴールとはまるであさっての方向、見ようによってはシュートとして数えられない(むしろクリアに見えなくもない)くらいのもの。そんな感じだったので、最初から予定だったんでしょうけどマエシュンとテレは前半30分くらいで交代。代わって横野と豆柴IN。
その直後の33分、深井くんからのパスを中原くんが受け、左サイドを駆け上がるゴメスにパス、追いついたゴメスが上げたクロスに、中の横野がバイシクル狙い澄まして豪快にスルー(つまり空振り)して砂さんに渡り、これを砂さんが落ち着いて右足で決めてゴール。これでようやくエンジンがかかってきたか、札幌のボールが回り始めます。43分にはヤスが中盤で相手から奪ったボールをドリブルで運んで、そのままゴールを決めて2-0と突き放します。
後半はGKを曵地から阿波加に交代。ゴメスと中原くんのポジションを入れ替え、ゴメスが中盤に、中原くんが左サイドバックに入りました。そして福岡大学もごっそりメンバーを変え、一桁背番号の選手たちが入ってきました。こっちがレギュラー組なんでしょうね。さすがにひとつギアが上がった感じがします。福岡大にもチャンスが生まれるようになり、7分、福岡大の7番の選手をペナルティエリアの中で倒してしまいPKを献上(犯人はヤス)。7番の選手が自ら蹴ったPKは魅惑の助っ人ゴール・ポスト選手に阻まれるものの、その跳ね返りをたぶん22番の選手が押し込んで1点を返します。
札幌は16分に砂さんと交代で西岡のスター投入。この日は古田の15番のユニフォームで登場(宮澤が復帰したため)です。よく考えたら、札幌は練習試合では去年のユニフォーム(練習試合用らしい)を使っているのですけど、神田くんの本来の背番号28は、去年までたかはらが付けてた番号なので、フィールドプレイヤー用のがないんですね。だから他の人のを借りてるんでしょうけど、あえて10番やヒロ番を選ぶあたり、肝っ玉の据わったルーキーですね(ちなみに昨日の途中交代組では唯一古田は出場を免除されてた)。その神田くん、昨日の試合に続きこの試合でもいい動きを見せます。伊達に西岡出身じゃないですね。サッカーにはまるで関係ないけど。
その後25分には今日から復帰した宮澤と三上が、それぞれ深井くんとヤスに代わって出場。札幌はその三上を中心に攻撃を仕掛けますが、ゴール前を固める福岡大に手を焼きなかなかゴールを奪えず。それでも42分、フリーキックからゴメスが宮澤とのパス交換からクロス、神田くんのシュートが相手にあたって跳ね返ったところを三上が豪快なミドルシュートを放つと、ボールは狙い澄ましたかのように横野に当たり、方向が変わってゴールイン。一応足を出してたので横野も狙って方向を変えたのだとは思いますが、どうにもこういうキャラに落ち着く横野さん。まぁゴール決まれば何でもいいんですけどね。
試合はそのまま3-1で終了。内容的にもまぁ格別良かったわけではありませんが、さりとて苦戦というわけでもなかったので、これから向上の余地はもっとあると思います。
しかし深井くんは本当にいろいろとおかしいですね。なんか見てもいないはずの場所にパス通すし、キックモーションが小さいのにパスが強いので、普通なら相手に引っかかりそうなところを通すし、相手がガッツンガッツンあたってきてるのに涼しい顔してキープしてるし、特に運動量のあるタイプでもないのにボールの来る場所にいるし、一言で言って、おかしい。2~3人に囲まれてもひねり潰してましたし(オレのメモには「札18 上手出し投げ」と書いてある)。長期のケガ明けで復帰したばかりなのでチームも慎重に状態を見極めているんだと思いますが、コンディションが万全になればすぐにでもレギュラー組に入れたいところでしょうね。楽しみな選手です。
あと気になったのはゴメスですが、現状では中盤よりもサイドバックのほうがいいかもしれません。
そんなわけで2日間で2試合見れて、しかも今年は怪我人も少なくほとんどの選手のプレイを見られたので、近年まれに見る収穫の多いキャンプ見学でした。目標である6位以内というのは簡単な数字ではないとは思いますけど、決して届かない順位でもないとは思いました。もちろんそれには若手選手の爆発が不可欠だと思いますので、そこらあたりに期待したいですね。