なかなかうまく行かないけど
2009年Jリーグディビジョン2第18節
コンサドーレ札幌 0-0 ヴァンフォーレ甲府
得点者:札幌/null
甲府/null
今節から第2クール。Jリーグディビジョン2も日程の3分の1を消化したことになります。第1クール終了時点での札幌の順位は7勝4敗6分、25得点21失点、勝点27で6位となっています。序盤の躓きから考えればよく持ち直したと考えることもできますが、さりとて上位チームがなかなか負けてくれない現状を考えると、3位のベガルタ仙台との勝点差が8というのは、いくらまだまだ先があるといってもあまり悠長に構えているわけにもいきません。悠長に構えていいのはものまねしゴゴとの対決の時だけです。
まぁそれはそれとして、ひとまず札幌がやらないといけないのは、1つでも順位を上げていくこと。そういう意味では4位のヴァンフォーレ甲府との対戦となる今節は非常に重要な試合です。甲府は前節終了時点で勝点34と、札幌との勝点差は7。この試合で勝ったところですぐに順位を逆転できる差ではありませんが、直接対決で勝利すればこちらが勝点3を得ると同時に、相手の勝点3を削ることにもなります。桜木花道のオフェンスリバウンド理論になぞらえるならば、+6点分の働きということになります。逆にそれは相手にも同じことが言えるわけで、こっちが負ければ勝点差が二桁になってしまう諸刃の剣。というわけで、「絶対に負けられない試合」と書くとどうしても某テレビ局の煽りっぽくてうさんくさい上に陳腐なでアレでいやなのですけど、雰囲気的にはそんな感じです。
そんなわけでその大事な決戦の場は、前節に引き続いてホーム厚別。過密日程のJ2において、一週間のインターバルを置いた連続ホーム開催というのは滅多にあるものでもない、つーか今回しかありません(※)。おまけに甲府は前回2点入れられたMF大西容平やMF林健太郎、DF石原克哉といった主力に怪我人が続出している上、おまけにFWマラニョンも累積警告で出場停止。飛車角桂馬落ちとも言える相手に、こちらは前節出場停止だった趙晟桓も復帰し、ほぼベストメンバー。ここまで好条件で試合ができるのですから、第1クールの試合で1-2で敗れた倍返し…は高望みし過ぎとしても、同じスコアで勝つくらいはしないと嘘ですよね。
果たしてその結果は、スコアレスドロー。
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なんだかまぁ、有利と思えば思うほどこういうふうになりますね。試合そのものは引き分けでしたけど、勝負としては甲府の勝ちですよね。前述の通り条件的には不利ながらも、勝点差が7ある甲府にとっては、無理に勝ちに行く必要はないわけで、引き分けは狙い通り…とまではいかずとも、少なくとも悪い結果ではないはず。しかし札幌にとってはこの引き分けは非常に痛いです。
試合そのものは、折からの強風の影響でロングボールはもちろんサイドチェンジもほとんど意味をなさないため、ショートパスを繋いでいくほかないのですが、札幌はもとより甲府だってプレッシングサッカーはお手のもの。両者とも中盤で激しくプレスをかけてボールを奪うまではいいんですが、そこから大きな展開に持って行けないため、逆にすぐに相手にプレスをかけられてボールを奪われる、そんな感じの戦いが延々と続きます。近年では「ボールも人も動くサッカー」でなければ試合に勝つのは難しいとされており、かつては引いて守ることが当たり前だったJ2でもそういった戦い方が普通になってきていますけど、こと少ない人数でプレスをかいくぐれる選手が少ないJ2においては、この試合みたいにひたすら中盤のつぶし合いに終始という内容になりがち。甲府の選手たちが何人も足をつらせていたように、決してだらけた試合ではなかったですし、札幌の選手もよく走っていたとは思うんですけど、例えるならフィニッシュブローまで持って行けないデンプシーロールの出し合いみたいなもので、見てるほうとしては何とも微妙な試合内容でした。クライトンにしたってJ2では図抜けた選手ではありますが、2~3人に囲まれてフォローもないのでは1人でなんとかしろと言うのは酷な話。あまり調子も良くなさそうでしたしね。調子がいい時なら1人で特殊部隊をほぼ全滅させられるんですけどね。[要出典]
まぁそんなわけで札幌にとっては負けに近い感じの引き分けでしたし、12戦負けなしとはいってもその実「勝てる試合を落とした」という印象のほうが強い試合も少なくはないのですけど、それでも「なんだかんだ言って負けなくなった」というのは、「せめて引き分けにはできたのに」という試合を落とし続けていたシーズン序盤から比べれば、多少は成長しているんじゃないかと思います。もう一皮剥けるのはもしかしたらまた少し時間がかかるかも知れませんけど、それなりに順調に来てるように思いますね。忘れちゃいけない、我々が応援しているのは「コンサドーレ札幌」なのですから。
(※6/5追記)…まだ1回ありましたね。