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2011年6月 アーカイブ

2011年6月 2日

わたしの、最高の助っ人

2011年Jリーグディビジョン2第14節
コンサドーレ札幌 2-1 ファジアーノ岡山
得点者:札幌/近藤、魅惑の助っ人
     岡山/金民

 久しぶりに厚別に見に行きました。今回は別件での帰省だったため当初はまったく見に行く予定ではなかったんですけど、思いの外時間が出来たので急遽試合観戦を決定。去年は結局ホームゲームは見に行けなかったし、2009年は厚別ではなく室蘭、2008年もホームゲームに行けず、2007年が札幌ドームだったので、厚別に来るのは2006年以来実に5年ぶりです。
 もともと予定してなかったために持ち株会の招待券も東京の自宅に置きっぱなしだったので、たまのホーム参りということでここは奮発してSS席を購入したのですが、厚別開幕戦という割にはスタンドの埋まり具合もまばら。同じ時間に札幌ドームで日本ハムファイターズの試合をやってたこともあるのでしょうが、それを差し引いてもお客さんは毎年順調に減る一方。アクセスのあまりよくない厚別はドームに比べて観客があまり入らないとはいえ、それでも6~7年くらい前までは開幕戦で10,000人以上は入ってたのですけど、今じゃ先着5,000人にもらえるローソンスペシャルデーオリジナルリストバンドがうっかり来場者全員プレゼントになりそうなくらいのレベルですからね。すっかり「ごく一般的なJ2チーム」になってしまったなぁという印象。
 全然話は変わりますけど会場に着いたのはキックオフの30分くらい前だったので、「PEACEFUL」とかいうアイドルユニットがデビュー曲を披露してたことは後で知ったのですが、なにやら北海道からアイドルを誕生させようという「北海道アイドルプロジェクト」で選ばれたメンバーらしいですね。そういえば北海道出身のアイドルグループってあんま記憶にないですよね。モー娘。みたいにグループの中に北海道出身の子が多くいるという例はありますし、女性バンドならZONEとかホワイトベリーとかゴーバンズとかいますけど。沖本姉妹なんて憶えてる人少ないでしょうね。

 さて、そんな中でも足繁くスタジアムに通うサポーターたちのためにも、アウェイで勝てないならせめてホームではいいところを見せて欲しいわけですが、サイドバックの日高、前節プロデビューを果たした櫛引が怪我で欠場。リアル三杉くんになりかけた山下に頼らざるを得ない情況で、ここんとこ毎年の流れである「開幕つまずき」に続く第2段階「怪我人続出」が早くも出始めているような感じです。ちなみに第3段階の「テコ入れ失敗」、最終段階である第4段階「昇格レース脱落」を経て「チーム内不協和音」の末期症状へ進化します。
 そんなわけで今回は芳賀を1ボランチとする4-1-4-1にシステムを変更。ちょっとまだ荷が重かった三上の1トップをあきらめ、1トップに宮澤を起用。日高のポジションには高木純平が入り、空いたトップ下にはブルーノとアンドレジーニョを並べる形となりました。ところがメンツが足りないゆえの急造システムの割には、この宮澤・アンドレ・ブルーノのトライアングルはそこそこ機能します。宮澤もがっつり身体を張るのではなくシンプルにはたくタイプですが、それがブラジル人とリズムが合うのか、ヒールパスなどのトリッキーなプレイも割と繋がります。もう少し連携が煮詰められれば面白いことになりそうな感じ。キャンプでやってきたことは何だったんだろうかと思うくらいけっこうスムーズにボールが回り、中央でパスが通る分サイドも生きてきて、なんかあんまり札幌らしくないサッカーが繰り広げられます。
 しかしいくら札幌っぽくないと言ってもやってるのはまごう事なき札幌であり、押し気味に試合を進めてもシュートを打つタイミングが遅れたり、打っても狙い澄ましたかのように枠を外れていったりでなかなか得点が入りません。単純なクロスなどでは岡山の最終ラインに立ちはだかるストヤノフは破れませんから、攻めにも工夫が必要ではあるんですけど、そもそもシュートは入らないというのでは相手がストヤノフだろうがガリガリ君だろうが得点は取れません。とりあえず相手FWのチアゴに手を焼きつつも札幌もゴールを許さず、前半は0-0かなーと思っていた前半40分、左サイドを突破した近藤が角度のないところから何の前触れもなく豪快に決め札幌が先制し、前半を1-0で折り返します。

 なんだかんだ言ってリーグ4位タイの5失点と、そこそこ守備は堅い札幌。それでいながら下位をうろうろしてるのはひとえに点が取れないからなんですが、今日は点を取っちまったんだからもう大丈夫だぜーとか思ってたら、後半始まって早々の4分になんかさっくり破られて金民均にゴール隅に決められてしまい同点。全然大丈夫じゃなかったですね。さぁどうしよう。また点取らなきゃなんですけど、とにかく点の取れない札幌がどうやって点を取ろうかという話。まぁ前半はそこそこ前線機能してたし近藤か古田に代えて砂さん入れればなんとかなるかな~などと思ってら、ノブリンはサイドバックの純平を下げて三上を投入。ボランチの芳賀を右サイドバックに入れて1トップの宮澤をボランチに下げ、三上はトップに入りました。純平も怪我を押して出場していたみたいですから交代もしかたないですし、今いるメンバーで右サイドバック出来そうなのは芳賀くらいしかおらず、そうなるとボランチ出来るのが宮澤しかいなくなるのは確かですけど、宮澤のトップは機能していただけにもったいないというか、やっぱ適材適所だと思うんですよ。ほら、中華料理屋に入ったら厨房にいたのがインド人だったりしたら、別にダメじゃないけど困るじゃないですか。メイド喫茶に入ったら、出迎えてくれたのが還暦近い家政婦さんだったら、確かに間違ってはいないけど困るじゃないですか。
 まぁそんなわけで宮澤が下がったことにより前線でのキープもおぼつかなくなり、62分にはアンドレを下げて砂さんを、76分には結局南極チアゴ大作戦を開始。74分には相手選手が退場し数的優位になったにも関わらず、むしろそれが相手を引かせる結果となり余計にゴールの予感がしません。なんかどうせだったらいっそのこと奈良くん入れて河合をボランチに上げ、宮澤1トップのままのほうがよかったんじゃないかと無責任なサポーターは思うわけですけど、さりとてどういう布陣であったとしてもやっぱり取るべき人が取らないとチームは乗っていかないのであり、果たして引き分けでの終了も頭がちらついた83分、その取るべき人が点を取りました。言うまでもなく、魅惑の助っ人オウン・ゴール選手。結局助っ人に頼るしかないのが今の札幌なわけですね。まぁこの魅惑の助っ人もあんまりあてになんないんですけど。

 そんなわけでようやっと勝ち越した札幌。あとは残りの時間を逃げ切るだけだったんですけど、試合終了のホイッスルまであとわずかというところでブルーノが退場。この日の岡主審、カードの枚数こそ少ないものの出すときはためらいなく出していたので、前半の時点で1人くらい退場しそうだなと思っていて、案の定相手に退場者が出たところまでは想定内だったんですけど、最後の最後での退場は余計でしたね。まぁ一発で飛び込んで交わされて後追いで倒したんじゃ印象悪すぎなんで、あれじゃカードもらいますよね。せっかく出番もらったのに次節出場停止じゃ、ポジション定着もおぼつかないと思うんで、もう少しディフェンスのやり方を憶えて欲しいものです。

2011年6月 9日

もう誰にも頼らない(by近藤さん)

2011年Jリーグディビジョン2第15節
大分トリニータ 0-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/近藤
     大分/なし

 言葉は生き物だと思っていますので、同じ言葉でも時代によって意味や用法が変化したり、新しい言葉が生まれてくるのは当たり前のことだと思います。たとえば「道楽」という言葉は「本職以外の趣味などにふけり楽しむこと」「ものずき。好事」「酒色・ばくちなどの遊興にふけること」とあり、あまりよい意味で使われることのない言葉ですが、もともとは仏教用語で、もともとは「仏道を修めて得られる楽しみや悦びを表す」という、まったく違った意味を持っていたそうです。
 なので、よくテレビが「その日本語は間違っている!」とか、若者の流行り言葉をあまり好意的ではない感じで取り上げたりしますが、自分は流行り言葉や「間違った用法」と言われる言葉でもあまり気にしません。ただしどうしてもなじめないというか見るのも嫌いな言葉ひとつだけありまして、それは「オワコン」という言葉です。いわゆるネットスラングのひとつで、同人用語の基礎知識さんが詳しいですが、要するに「人気や需要がなくなり、商品価値のなくなったコンテンツ」を表す「終わったコンテンツ」 の略です。その同人用語の基礎知識の説明にもあるとおり、言葉自体のニュアンスに「自分はわかってるつもりの上から目線」が多分に含まれているからなのかも知れませんが、そんなような言葉はほかにいくらでもあるのに、この言葉だけ拒絶反応があるのは、きっと「終わってるコンサドーレ」を略しても「オワコン」になるからかもしれませんぞ。かつてはJ1でプレイしていたコンサドーレ札幌も、今ではすっかりJ2でも勝ったり負けたりなチームなのですから、まぁオワコンと言われても仕方がないかもしれませんけど。

 前置きが長くなりましたが、今回の相手である大分トリニータも似たような境遇のチーム。以前も書きましたが、大分は無理な経営が祟り多額の債務超過を抱え、その解消目処と、Jリーグからの融資を完済するまではたとえJ2優勝したとしてもJ1昇格は認められません。大スポンサーもいない以上、返済のためには経費削減をするほかなく、それは選手強化費とて例外ではありません。J2降格を境に主力の大半を失い、最終的な順位は15位。今季も前節終了時点で13位と、ナビスコカップ優勝という経歴を持つチームとしてはあまりにも寂しい成績。もっとも、同じ順位に主要タイトル全てで優勝経験を持つヴェルディもいますし、天皇杯ウィナーの京都サンガなんてもっと悲惨なことになってるわけですけど。それに、創設から15年が経ったのに未だタイトルのひとつも取れてない札幌から見れば、1つでも誇れるタイトルがあるだけうらやましいですよね。
 というわけでタイトルホルダーかそうでないかを除けば極めて似たような両チームの対戦。シュート数が少ないところまで似通っていて、前節までの両チームのシュート数は札幌64本、大分75本とリーグワーストのワンツーフィニッシュ。大分もメンバーだけを見ればそこまで攻められないチームだとは思えないのですが、試合を観てたらまぁその理由もよくわかりますね。要するに札幌と同じ問題点を抱えているようです。デカモリシとチェジョンハンという強力なストライカーがいるので得点は札幌よりも多いですけど、その2人がいてさらに前田俊介がいるにしては逆に総得点8点という数字は少ない気はしますので、得点の少なさはやはりそのあたりに要因があるんじゃないかと思います。全体的に言えば、札幌が勝ったという以外にあまり印象の残らない試合。まぁそうはいっても札幌も今までのアウェイでの試合に比べれば割とマシだったほうだと思います。宮澤を前に置いた分ボールも割と回ってましたし、ワンツーによる突破なんかも今までよりは多かったと思いますけど、余計な手数をかけて結局攻めきれずに終わったり、スペースに出たパスが微妙に合わず、コントロールするのに1つ2つタッチが増えたことで相手に詰められる時間を与えてしまったり、そういう「もったいない」ところは相変わらず。得点シーンも、相手を崩したというよりは相手に奪われたボールを奪った「カウンターのカウンター返し」から、ボールを受けた近藤が「あ、なんか前が開いたから打っちゃえ」というシュートが相手GK清水のキャッチミスを誘ったもの。もちろん、ボールをカットしたアンドレジーニョを始め、チーム全体が前線からのプレスと攻守の切り替えの速さを徹底したことがゴールに繋がったわけですし、前が空いたら迷わず打った近藤も褒められるべきですが、これからより上の順位を目指し、せめて昇格争いの一角に食い込みたいのであれば、もっと細かいところを大事にするべきだと思いますよ。実際この試合も勝ったことは勝ったとはいえ、シュートの数自体はわずか5本。「数少ないチャンスをものにした」といえば聞こえはいいのですけど、目も当てられない有様だったロアッソ熊本戦の4本やサガン鳥栖戦の3本と比べても大して変わったわけではないですからね。この辺は、チームとしてのやり方を変えればそこそこ解決すると思うんですけどね。両手にベアークローつけていつもの2倍ジャンプしていつもの3倍回転すれば、バッファローマンの角くらいは折れるわけですから。

 守備については今のところは特に文句はないでしょう。決して被シュート数が少ないわけではないんですが、河合と山下のコンビはなかなか相性がいいようです。被シュート数の割には失点が少ないという意味では、ブルーノさんとソダンのコンビを思い出しますが、どっちかというとブルーノ・ソダンコンビのほうがどうして点を取られないのかわからない不思議な感じが強かったですね。今はまぁ、山下も河合も1対1は強いですし、守備範囲も広いですからね。そういえば話は変わりますが、曽田さんは先日札幌市で人命を救助したことがニュースになっていましたけど、その辺やっぱり「持ってる」人なんでしょうかね。だって普通そんな場面遭遇しないじゃん。オレなんていつでも美少女の命を救うシーンを妄想してるのに。
 さてそれはともかく、この試合も危なかったのは前半のチェジョンハンのシュート2本くらいですかね。1本目は魅惑の助っ人クロス・バー選手のおかげで事なきを得て、2本目はホスンのファインセーブで防ぎましたが、まぁあれは両方とも決まってたらチェジョンハンを褒めるしかないでしょう。その他は押し込まれてもしっかり集中力を切らさずに身体を張って守り無失点。9試合を終えて失点6は湘南ベルマーレ(3失点)、ロアッソ熊本(5失点)に続き、ガイナーレ鳥取・サガン鳥栖と並ぶリーグ3位タイです。守備は今のところ充分やれてると思うので、やっぱり得点力のアップに期待したいですよね。6失点しかしてないのに、この試合でやっと得失点差をプラマイゼロに出来たってのもちょっと寂しい気がしますので。まぁ去年くらいまでは「そこそこ点を取っても何でもないところで失点する」なんて嘆いてたんですけどね。うまくいかないものですね。

2011年6月15日

そんなの、芳賀さんが許さない

2011年Jリーグディビジョン2第16節
コンサドーレ札幌 0-2 横浜FC
得点者:札幌/いませんでしたね
     横浜FC/西田、魁皇

 前節の大分戦での勝利でなにやら1年以上ぶりの連勝を果たしたという、喜んでいいのか悪いのかわからない札幌は、今節は室蘭でのホームゲーム。室蘭は高校サッカー界でも名が知られており、多くのJリーガーを生み出している室蘭大谷高校がある都市です。道外の方は北海道というと全域的に豪雪・極寒地帯というイメージがあるかもしれませんが、室蘭市をはじめとする胆振地方の沿岸部は比較的温暖で、積雪も少ない地域です。札幌市ではもう雪が積もり始める初冬や、まだ雪が深く残る初春でも室蘭にはサッカーが出来るため、かつては3月~4月または11月~12月の頃のホームとしておなじみのスタジアムでした。札幌ドームが出来てからはこの時期でも札幌でサッカーができるようになったため、日本ハムファイターズと札幌ドームがバッティングしない限りは原則年に一度の開催となっています。札幌ドームを本格的に使用するようになってからの室蘭開催での成績は、12試合で5勝6敗1引き分け。よくはないけど決して悪くもない微妙な感じです。札幌がJリーグ初めての降格チームとなった因縁の場所でもある一方で、上里の直接FKゴールみたいなレアなものも見られる場所でもあります。
 そんな室蘭に集まった観客は7,330人と、7千人超えは昨年大分戦に続いて2年連続。厚別よりたくさん入ってますね。もちろん地元室蘭の人たちだけでなく、札幌からも大勢のサポーターが足を運んでいるのでしょうけど、もともとスタジアム自体がそんなに大きくないこともあって、これくらい入ればほぼ満員御礼とも言える状態。いっぱい来てくれたお客さんのためにいいところを見せて欲しいものでしたが、試合は勝利どころかシュートも公式記録でわずか2本という今季最低記録を更新。ここまで来たらもう史上初の無シュート試合の達成を目指すべきなのではないだろうかと思うほどの攻撃拒絶っぷり。守備は相変わらず頑張ってはいたんですが、2失点とも打った西田とカイオを褒めるしかないくらいの見事なミドルシュートで、いくら河合と山下でも自分の守備範囲外から打たれたら対処しようがないし、ホスンもあれを2つとも止められるくらいなら、今すぐアディダスキャップをかぶってドイツに渡るべきですね。

 まぁそれでも負けは負けなわけで、その要因はいろんなところにあるんですが、結局のところ一番大きかったのはMF芳賀博信の不在でしょうかね。彼の穴を埋めるためにこの試合でノブリンが中盤の底で起用したのは宮澤裕樹と左サイドバックの岩沼俊介の2人。もともとボランチの選手だったとはいえ、プロ加入してから本番でボランチをほとんどやっていない岩沼と、前線での起点役を捨ててまで決して守備が得意というわけではない宮澤を起用しなければいけないほどブルーノさんの守備が危なっかしくてたまらないということなんだと思いますが、ブルーノもアンドレジーニョもためを作るタイプではないため、前線でボールをキープすることもままならず。
 それでも岸野監督のいてまえサッカー(プレス的な意味で)を真っ向から受ける形で、高い位置でボールを奪ってから、岩沼の代わりに左サイドバック入った上原がそのスピードを生かして何本かいいクロスを供給していたのですが、前半の全体的な印象としてはリングの中央で足を止めて殴り合いをしているものの、お互い手打ちで決定打を与えられない感じ。

 だもんで、後半はリスク覚悟で宮澤とブルーノの位置を入れ替えたのですが、もしブルーノの相方が芳賀さんだったら、リスクとしてもまだあそこまで爆発物ではなかったかも知れません。それでもまだかろうじて保たれていた中盤での小競り合いにも劣勢に立たされるようになり、その結果こちらもある程度守備面でのリスク覚悟の上で攻撃のメリットを取ったであろう本職FWの左サイドバック上原についても、攻撃を封じられて守備に終われればリスクのほうが目立ち始めるわけで。こうなるともう札幌はマジ受け専門。攻めとかあり得ない。だいたい「×」の後ろ側に来ます。
 まぁそんな中で2本のミドルを決められたわけですが、前述の通り確かに2本とも見事ではあったものの、もし芳賀さんがいたら打たれる前に止められていたかもしれない、という思いもないわけではないのですよ。どっちかは決められていたかも知れないですが、今の札幌で、しかもこの日だと特に、1点ならまだなんとかなるかもしれないけど2点取られた時点で負け確定ですから、その差は大きいと思います。
 そもそも芳賀さんがいれば岩沼をボランチで使うこともなかったでしょうし、上原も「岡ちゃん時代の左サイドバック黄川田」みたいな扱いをされることもなかったでしょう。まぁたらればの話にはまったく意味はないですし、芳賀さんがいれば勝ってたなんて言えませんけど、こと守備面において彼がどれだけ札幌にとって重要な存在かがよくわかった試合でした。芳賀さんならきっと予約期間が過ぎて入手不可能なレアものフィギュアでも定価で買ってきてくれるに違いありません。

 まぁそんなわけで恒例のチアゴ大作戦もいつものように実らず、ここまでわずか2勝、リーグワースト3位タイの失点数で20チーム中18位にあえぐ横浜FCを相手にホームで完敗。つくづく相手の良さを引き出すことにかけては天才的なチームですね。コンサドーレは。

2011年6月22日

夢の中で取った、ような…

2011年Jリーグディビジョン2第16節
FC岐阜 1-3 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/宮澤、オウン・ゴール、横野
     岐阜/染谷

 前節室蘭でこみっともない試合をした札幌は、今節は現在20チーム中20位と最下位にあえぐFC岐阜とアウェイでの対戦となります。2008年にJリーグに参入した岐阜は今季で4シーズン目のJ2となりますが、経営基盤の弱さから思うように強化策が取れず、今季はここまでのところ勝った試合が1試合だけ(1勝1分8敗)。赤字を出さないために人件費を思い切り削っていることが大きいのだろうと、かつて同じ道を歩んで最下位に終わったチームのサポーターとして同情を禁じ得ないわけですが、とはいえ人件費圧縮に加えて禁じ手(減資)を使ってまで封印したはずの「債務超過」という名の魔物が再び目覚めつつある札幌もあんまり余裕はありませんので、申し訳ないがギッフギフにしてやりたいところ。
 とはいえ、重度のシュート欠乏症に見舞われている札幌もたいがいそんな余裕ないのですけどね。シュートを打つとか打たないとか鬱だ死のうとかよりもそもそもそこまで辿り着けないのが大きな原因であり、それをなんとかするにはいい加減メンバーを大幅入れ替えする必要があるかもしれない、ということなのかどうかはわかりませんが、今回だいぶメンバーをいじってきました。ケガで引き続き欠場している芳賀のポジションに宮澤裕樹と岩沼俊介を並べ、ケガから復帰した日高が右サイドバック、左サイドバックには高木純平を、そして古田がスタメン落ちで代わりに上原慎也が入り、アンドレジーニョではなく砂川誠が久しぶりのスタメン。この辺はピッチ状態が悪く彼らの持ち味であるドリブルが行かせないと判断してのことでしょう。そしてワントップには横野純貴が入りました。フィールドプレイヤーの半分が変わったことになります。
 岐阜は6月になってから加入したブルーノ選手が登録3試合目にして初スタメン。紛らわしいので札幌のブルーノをブルーノ(眉)と表記しようと思ったのに、残念ながらこの試合ブルーノ(眉)は帯同しませんでした。あとチアゴさんも今回いません。

 さてこの大胆というか若干やぶれかぶれ気味なメンバー変更が思いの外奏功したのか、試合は立ち上がりから札幌が攻め込む展開。いつもシュート少ない少ない言われ、それでも毎回最小記録を更新していくのは完全に意地になってるんじゃねぇかと思ったりもしましたが、攻めようと思えば攻められる…というよりは岐阜が攻めさせてくれてるといったほうがいいかもしれません。開始早々に上原がサイドでキープしたボールにオーバーラップしてきた日高がクロスを上げ、宮澤がヘディングシュート。このボールはいったんポストに嫌われますが、跳ね返ってきたボールを再び宮澤が押し込み先制します。試合開始わずか数分で前節のシュート数を上回りました。別にちっともすごくはないですけどね。
 その後も札幌が攻め続けます。いつもなら中盤で相手の強烈なプレッシャーを受け、囲まれて奪われるか焦ってパスミスを披露するか、それともサイドに逃げてにっちもさっちもいかなくなるかってのがパターンですが、岐阜はほとんどプレスをかけてきません。これじゃ最下位にもなるよなという感じなのですが、そんなゆるゆるな状況ですらキッチリと肝心なところでミスを繰り出すのが俺たちのコンサドーレ札幌。中には先制点の時よりもいい形を作ったりもしてたんですが、横野が空振りしたり近藤や砂さんが至近距離から枠を外したりと相変わらずの拒点力を発揮します。早い時間に先制したと言っても、実際のところ90分のうちに1つ入るかもしれないものがたまたま最初に来ただけで、こりゃ「スミ1」かもしれないね、などと思っていたら、そうは問屋が卸さなかったのが岐阜のほう。相手が取ろうとしないのならこっちが取らせてやる! とばかりに、34分に伝説の助っ人オウン・ゴール選手を召還すると、その5分後には終了間際には岐阜DFが札幌FW横野へ愛情こもったパスを送りプロ初ゴールをプレゼント。3点ものリードで前半を折り返します。

 前半だけで思いもよらない点差が付きましたが、そのうち2点は相手にもらったようなもの。何しろ札幌というチームは、強いチームには自ら進んでサンドバッグとなることでその強さを存分に味わってもらい、そして下位のチームには(前節のように)相手の良さを引き出して自信をつけさせてあげることから、ちまたでは「コンサドーレの半分は優しさで出来ている」と言われている(かもしれない)ほどです。ある意味、よそに気を遣うあまりに「会費制披露宴」や「香典返し即渡し」など、「お互い気を遣わないで済む方法」を具現化してしまった北海道を本拠地とするチームらしいとも言えますが、あまりの岐阜の酷さに気の毒になったのか、後半はすっかりおつきあいモード。「やっぱお前らも攻めないと面白くないよな! 遠慮はいらないから来いよ!」とどっかの小学生のクラスリーダーみたいなさわやかな感じで、よせばいいのに守勢に回ります。あれだけ一方的に攻めていた前半の姿はどこへやら、すっかりいつもの札幌に戻ってしまい、実際のところは前半は守備に回るシーンが少なくて目立ってなかっただけの、芳賀さん不在によるバイタルエリアの広大なスペース提供はいかんともしがたい状態に。
 ノブリンが櫛引を入れて河合をボランチに上げたのは、まずそこをなんとかしたかったというのが大きかったのでしょう。もともとマリノスではその豊富な運動量と対人の強さでボランチをメインに務めていた選手で、本来なら芳賀の穴埋めとしても十二分すぎるほどの人材です。彼がボランチに入ってくれれば、ただでさえ満身創痍の身体にむち打ってる芳賀さんの負担を減らすことが出来ます。後ろ向きでボールを受けたら相手を背負ってなくても自動的にポストプレイをしてしまう宮澤くんをあえてボランチで使う必要もなくなります。しかしながら、今の札幌は彼にボランチをさせることを許さないほどセンターバックが絶滅危惧種なのもまた事実。河合をボランチで使うためには、計算できるセンターバックがせめてあと1人欲しいところ。チアゴがまともに使えてればこんなことで悩まんでもよかったのでしょうけど、ノブリンとしてはチアゴをどげんかするよりかは櫛引を育てたほうがいいということなんでしょうね。
 とはいえ、いくら育てるためとはいっても、ミスが失点に繋がりやすいDFというポジションは無闇に試合に出せばいいってものでもありません。もちろんミスは誰にでもあるものですし、ルーキーの頃いきなり3バックの真ん中任されて5失点食らって涙目になってたというか実際泣いてた今野が今や日本代表のレギュラーセンターバックにまでなった例もありますから、失敗を克服するのもまたプロには必要なことですけど、プロ2年目のリーグ開幕戦でデビューし、時の監督に「なんか俺に似てるし」という単なるノリでセンターバックを任され5失点して4バック恐怖症のまま消えていった吉川とか、プロデビュー戦で追い上げムードの中交代出場した途端にペナルティエリアの外で平瀬のちんこ掴んで倒したらPKにされちゃって人間不信になってしまった吉瀬とかの例(一部誇張)もありますんで、あまり切羽詰まった場面で起用するのは危険です。
 幸いにしろ試合は3点リードという思ってもない余裕のある状況。櫛引に実戦での経験を積ませるにはまたとない機会です。多少ミスして、万一失点に繋がったとしてもダメージは大きくないので、思いっきりやれるでしょうからね。

 さすがに入ったばっかりでペナルティエリアの中でハンドしちゃうとは思わなかったですけど!

 「北海道では手じゃなくて前足なんです」というおきまりの主張はやっぱり早川主審には通じなかったようで、岐阜にPKを献上。これを染谷に決められて1点を返されます。
 まぁ1失点は仕方がないとしても、結局3点取って1失点とは、どうしても得失点差をプラスには持って行きたくないみたいですね。PKはしょうがないけど、せめてあと1点は取ろうよと思いましたし、そうしなければいけない試合内容だったと思うんですけど。普通そうしますよ。そうしましょうよ。ねえ。いいじゃない減るもんじゃないし。むしろ増えるし。いろいろと。

2011年6月23日

俺たちに翼はないこともない

 試合以外のことを書くのは久しぶりですがいくつかネタがあったので。

 まず、現在FIFA U-17ワールドカップがメキシコで行われておりますが、この大会にコンサドーレ札幌ユースからMF深井一希、GK阿波加俊太の2選手が代表チームに選ばれています。阿波加くんは控えのようですが、深井くんは第1戦のジャマイカ戦で途中出場(1-0)、第2戦のフランス代表戦にスタメン出場(1-1)しています。フランスと引き分けたことにより、ベスト8まで進んだ1993年の日本大会以来、海外開催では史上初のグループリーグ突破の快挙がほぼ確実視されています。
 その93年の日本代表メンバーだった中田英寿や松田直樹、宮本恒靖らがその後も上の世代代表でも好成績を残し、やがてフル代表の中心選手としても長く活躍し続けた(ケガがなければ財前宣之もその中に入っていたはず)ことからも、この世代での世界のトップクラスとのガチンコ勝負に打ち勝つことは計り知れないプラスになるに違いないですからね。その中にコンサドーレのユース選手が入っているということに、サポーターとしては将来に向けて大きな期待があります。つっても、「彼らがトップチームの主力としてチームを勝利に導く妄想」よりも、「なんかすごい値段で売れちゃう妄想」のほうが先に来てしまうのが残念な感じですけど。

 また、2013年のU-20ワールドカップ(トルコ)の出場を目指すU-18日本代表のトレーニングキャンプに、コンサドーレ札幌からDF櫛引一紀、ユースからMF荒野拓馬、DF小山内貴哉、FW榊翔太の計4選手が選出されています。U-20ワールドカップはここ2大会連続で出場権を逃しているので、是非とも来年のAFC U-19選手権の最終メンバーに残って、そして本大会への出場を果たして欲しいところです。

 さて、櫛引が代表に選ばれるのはうれしいことですが、それでチームを離れることが多くなると、ただでさえ頭数の足りないDFがさらに減ることになります。現在のレギュラーセンターバックである河合竜二、山下達也の2人は去年までに比べたら信じられないくらい安定していますし、警告もここまで11試合にほぼフル出場(山下が1試合欠場)して河合が2枚、山下がゼロとDFとしては驚異的な少なさではありますが、それでもこの先ずっとカードをもらわない保障はありませんし、ケガもあるかもしれません。櫛引がいないときにそういうのが重なったりしたら、チアゴさんをDFにコンバートしなくてはいけなくなります。そうでなくても観戦記で書いたとおり河合を中盤で使いたいけどセンターバックが少ないので使えない、やっぱりあとせめて1枚くらいは計算できるセンターバックが欲しい、ということ(たぶん)で、現在コンサドーレにDF岡山一成選手が練習参加しています。
 岡山についてはたぶんJ2チームのサポーターで知らない人はいないでしょう。川崎フロンターレ、アビスパ福岡、柏レイソルと3つのチームを昇格させた昇格請負人として名を馳せた選手ですが、一番有名なのはそのキャラクターでしょう。福岡以外では行く先々でサポーターを巻き込むパフォーマンスでスタジアムを沸かせ、「岡山劇場」として一世を風靡しました。昨季は韓国Kリーグの浦項スティーラーズでプレイし、シーズン終了後契約満了により退団。現在はフリーとのこと。川崎と柏の時にノブリンの元でプレイしており、お互いよく知る存在です。
 良くいえばおとなしく、悪くいえばいまいち闘志の足りないチームの伝統を変えようと、過去何人もの「闘志を前面に出すタイプ」の選手が札幌にやってきて、ほぼ全員がミイラ取りがミイラになってしまったのですが、過去多くのチームでチームはもちろんサポーターまでも自分色に染めてしまった岡山なら…という思いもあるので、是非契約できるよう頑張って欲しいものですね。練習参加期間は6月27日までの予定です。

 そして最後に、札幌テレビ放送(STV)で放映しているコンサドーレ札幌応援番組「勝利に乾杯!コンサドーレ」がスカパー!でも放送することが決定したそうです。スカパー!では他にもいくつか各クラブの地元TV局などが制作しているチーム応援番組を放映していますが、その中にコンサドーレも仲間入り。STVがスカパー!の札幌ホームゲーム中継の制作協力を行っている関係だと思いますが、これまでは道内でしか見られなかった番組が、オレのようなアウェイ在住のサポーターにも見られるようになるだけでなく、スカパー!放送版ではTV版未放映の映像も放送されるようで、ホームのサポーターも楽しめる内容になるみたいです。きっと地上波では放送したくても出来なかった、「岡本ジェニファーのセクシーダンス」とか「曽田雄志のスペシャルアドバイス~人生迷ったら800メートル走れ~」などのR-18なコーナーてんこ盛りの内容に違いありませんね! とても楽しみです!

2011年6月28日

最後に残ったミッドフィールダー

2011年Jリーグディビジョン2第18節
コンサドーレ札幌 0-0 カターレ富山
得点者:札幌/おりません
     富山/おりません

 前節アウェイで勝利を収めた札幌は、ホームに戻ってカターレ富山との対戦。前節は3点を取って勝ったとはいえ、最下位のFC岐阜を相手のミスに助けられた上、こちらもミスのオンパレードで内容的には決して褒められたものではなかっただけに、19位の富山を相手のホームゲームとなる今節は、勝点3はもちろん内容も求められる試合となります。
 とはいえ、札幌は相変わらず後ろのほうのメンバーやりくりに四苦八苦。芳賀もまだケガから復帰できておらず、前節は左サイドバックに入っていた高木純平が累積警告で出場停止。左サイドバックは岩沼シュンPでいいとしても、そうなると今度はボランチが足りなくなって困る。河合をボランチで使えばセンターバックが足りなくなるし、一応櫛引はU-18日本代表候補のトレーニングキャンプの参加を遅らせたようですが、だからといっていきなり全員をフル投入なんてリスクが大きすぎます。かといってブルーノを3列目で使うのはもっとリスクが大きいでしょう。おそらくどういう布陣で行くかを散々迷ったであろうノブリン、最終的には

 「ま、いっか。1人で。」

 という結論に達したらしく、宮澤裕樹をワンボランチに置く4-1-4-1にしてきました。ワンボランチというと、芳賀はもちろん今野やタバタンみたいに、攻めに関しては前にいっぱい並んでる攻撃の人に任せて、守備の人がワンワン言いながらボールを追っかけるポジションというイメージですので、宮澤はあまりそれっぽくはないのですが、ほかにいないのだからしょうがない。そんなわけで、ただでさえ大変そうなポジションに置かれた上に、オノレの前には三上陽輔、砂川誠、ブルーノ、近藤祐介と守備のほうではちょっとあんまり期待できないメンツが並び、あまつさえ残った選手も攻撃の人ばかりで、試合途中にバテても代わりの人がいないという針のむしろに座らされた宮澤さん。それではあまりにも酷じゃろうということなのか、ビョーキの人の情報によれば、「守備的MFもしくは左サイドバック」というユース所属のMF前貴之くんを学徒動員。現在トップチームに二種登録をしているユース選手は、GK阿波加俊太、DF奈良竜樹、DF小山内貴哉、MF荒野拓馬、FW榊翔太、そしてMF前貴之の計6選手で、今年になってから荒野くん、奈良くんに続いて3人目のベンチ入りとなります。試合に出られればもちろんのこと、たとえピッチに出なかったとしても、プロの試合の雰囲気を身体で味わわせる、名付けて「門前の小僧習わぬ経を読む作戦」とでも言いましょうか。

 さて、そんな感じで試合開始。富山は3-3-3-1という特殊なフォーメーション、というか3バック自体が昨今のJリーグでは珍しく、かつては3バックしかできないと言われていた札幌ですら普通に4バックやってるんですから時代は変わるもんだ、この分ならそろそろオレのところにも空から美少女が降ってきてもおかしくないよねと思ったりもするわけですが、ここまでリーグワースト2という守備の弱さが影響しているようです。それでいてチーム総得点は、ご存じの通りどっちかと言わずとも得点力の残念な札幌と同じ9ゴールなのですから、そりゃこの順位というのも致し方ないところですが、とはいえ中心選手であるFWの苔口や黒部、MF"ミスターカターレ"朝日、大西、DF池端、江添など、メンバー的にはもっと上の順位にいてもおかしくないチームで、実際札幌は中盤での鋭いプレスからボールを奪って素早く前線の苔口や黒部に展開するシンプルながらも確実なサッカーに手を焼かされます。フォーメーション的には富山の3列目3人に対して札幌の2列目が4人ですから、1人数的優位があるはず…などという某サッカーライターの数霊術みたいな分析はまったく意味がなく、要するに「がっつりプレッシャーかけられると札幌はなんにもできない」というだけの話。宮澤も守備に攻撃にと走り回っていましたが、さすがにそれ以上は体力的にも厳しかったでしょうし、何よりも「自分が出ていった後誰もカバーしてくれそうにない」という絶望感もあったのかもしれません。今の宮澤に得点も取れというのは、翼くんレベルの活躍を求めるのと一緒です。そんなわけでやっぱり攻めの形は作れず、前半は富山のシュート6本に対して札幌は4本。ちょっと危ないシーンも作られかけていたので、どっちかといえば後先考えてないペースですっ飛ばしていたように見えた富山を無失点で抑えたのは僥倖だったかもしれません。

 案の定、後半になると徐々に運動量が落ち始めます。富山は19失点のうち、前後半の16分以降の失点が実に18もあるという、典型的な先細りチームのようです。前半は富山のプレッシャーにタジタジだった札幌ですが、相手の出足が遅くなってきたことで少し考える余裕が出てきたのか、少ないタッチでボールを回すことができるようになります。前半に比べればチャンスも増えてきますが、どうにも大事にいこうという思いが強すぎるのか、打っていいような場面でもシュートを打たないシーンが目立ちます。遠目からでも隙あらば打とうとしてたのは近藤だけ。それともシュートを打ってはいけない契約を結んでいるのでしょうかね。結局にっちもさっちも行かなくなってボールを取られるか、無理目なシュートを打たされて終了というパターン。攻めてる割には決定的なシーンはあまり多くなく、だったらうっちーをもっと早い時間に投入したほうがよかったんじゃ? などとも思いましたが、まぁ結果論ですし、ケガから復帰したばかりの彼はひょっとしたら使っても10分限定とかの条件があったのかも知れないですね。同じく途中から投入されたヤスがそこそこいいアクセントにはなってたんですけど、フィニッシュがいけてないのは変わらずで、結局攻め込みながらもゴールを奪うことができないいつもの光景がそこに。後半の流れから言えば0-0で終わりそうな感じはなかったんですけどね。得点が取れそうな流れですら得点を拒否する札幌さんはそんなに得失点差をプラスにするのがいやなんでしょうかね。
 そんなわけで、内容的には岐阜戦よりはマシだったものの、スコアの上では0-0と勝点1を積み上げるに留まりました。勝っておきたい相手で、勝てる内容の試合だっただけにもったいない気もしますが、この辺が今の札幌の力なんだろうな、と思った6月最後の日曜日でした。

2016年2月

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