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2011年11月 アーカイブ

2011年11月 3日

33節3得点

2011年Jリーグディビジョン2第33節
コンサドーレ札幌 3-0 ロアッソ熊本
得点者:札幌/河合、近藤、岡本
     熊本/おりません

 アウェイで徳島ヴォルティスとの直接対決を制した札幌は、ほっと息をつくヒマもなく厚別に戻ってのホームゲームとなります。徳島戦から中3日、4試合ぶりのホームゲームだというのに実は日数的には前の試合(対サガン鳥栖)から10日しか経ってないというひどい話。その間の成績は1勝3敗と、決していいとは言えない、というかむしろダメだろという結果ではあったのですが、まぁ終わってみればひとまずは徳島を勝点1差で上回り3位キープということで最低限の結果は得られています。
 この勝点差1というのは、たった1試合の結果で再びひっくり返されてしまうわけですから、わずか1しかないと言えると同時に、たとえ1であっても3位は3位で4位は4位ですから、1もあるとも言えます。そんなに違わないと同時に、大きく違う。仙台に例えればブランメルとベガルタのようなものです。別に仙台で例える必要もないですけど。いずれにせよ札幌としては勝ち続けることが必要です。残り試合で大事ではない試合などありませんすが、まずはこのホームゲームにキッチリと勝利しなければ始まりません。逆に言えば、勝てば始まります。逆に言う必要もないですけど。
 で、その始まらない試合の相手はロアッソ熊本。札幌があまり得意ではない相手です。言い換えれば苦手な相手です。言い換えなくてもわかりますけど。昨季までの通算対戦成績は5試合で1勝2敗2分。去年の最終戦がようやく対熊本戦の初勝利でした。で、それまでは勝ちはもちろん1点すら取れていなかったのが、その試合でいきなり4点も取って苦手意識もある程度払拭できたのかなぁと思いきや、今季の初対戦(11節)ではやっぱり1点も取れずに0-1で敗戦。あの最終戦は砂さんの(当時)ラスト試合ということで、相手も含めていろんな意味で魔法がかかってたのかも知れませんね。何しろ砂さんの直接FKが入ったくらいだし。
 で、ご存じの通りその後のあまりの主力流出っぷりに砂さんに泣いて土下座して残ってもらったんですが、今季の砂さんの活躍ぶりを思えばほんと残ってくれてありがとうございます。

 そんな苦手チーム相手といえども負けるわけには行かない試合。前節累積警告で出場停止だった岩沼が復帰となりましたので、河合主将をセンターバックに下げて岩沼をボランチで使うという策もあったと思いますが、ノブリンは「勝ってるチームはいじるな」という格言通りに高校生センターバック奈良さんを前節に引き続きスタメン起用してきました。

 そして試合。ロアッソ熊本は現在勝点47で9位。数字上はまだ昇格の可能性は残されています。まぁ実質的には昇格は厳しいかも知れませんが、そうだとしてもまだまだ充分に上の順位を狙えるポジションです。しかし、前節の徳島を見ているせいもあるのかもしれませんが、熊本選手からはどうも「是が非でも勝ってやる」という気迫、大森健作さん風にいえば「何かやってやろうという思い」が余り感じられません。高木監督も試合前は「可能性がある限りあきらめずに戦う」とコメントしていたそうですが、これまでの経験上こういうセリフが出てくるとはたいてい半分くらいはあきらめてる感がありますよね(類義語:「これからはトーナメントのつもりで戦う」)。おかしいですね。、熊本の住民はみんな夢の街の住民で、ニコニコ(ドー)してるという話ですが。
 かといって札幌がよかったかと言われるとそういうわけでもなく。シュートが少ないのはいつものこととですし、近藤の右足が枠に飛ばないのもいつものこととして、こっちの場合はもちろん勝つ気は満々だけど空回りというような感じ。戦場の狼のような回りっぷりです。早めに点を獲りたいのはわかりますが、熊本の守備も決して悪いほうではありませんし、今までの苦手意識もあり我慢の試合になるかもしれないなぁと思っていた矢先に、予想もしてなかったことが起きました。前半13分、右サイドの高木純平がペナルティエリアを横切るように宮澤へつなぎ、落としたボールを我らが河合主将が迷わずシュート。その右足から放たれたボールはまさにレインボウな弾道でゴール左上隅に突き刺さりり、札幌が喉から触手が出るほど欲しかった先制点をゲットしました。
 今季先制した試合は全て勝っている札幌。まぁジンクスと障子と少年ジャンプの主人公の必殺技なんて破られるために存在するわけですけど、それでもこの先制点で気をよくした札幌が徐々にペースをつかみ始めます。熊本も反撃を試みるものの、これといった決め手を欠き前半は1-0で終了。

 後半、立ち上がりこそ巻き返しを図る熊本に形を作られますが、DF陣が集中を切らさずしっかり身体を寄せてピンチを凌ぐと、再び札幌がカウンターでチャンスを作り始めるようになります。17分には内村がケガで交代するというアクシデントはあったものの、25分には純平のクロスに走り込んできた近藤が頭で合わせて2点目をゲット。近藤さんは右足以外なら枠に飛ぶことを証明します。
 既に安全圏とも言えるリードを得た札幌は余裕の展開。一昔前なら2-0でロスタイムを迎えたところで「まだだ、まだ3分あれば3点取られる!」などと本気で心配されたものですが、そんな前科があったことすら忘れ…られるわけもないので、たとえ札幌がAFCチャンピオンズリーグに出場できるくらいの強豪になったとしても一生ネタにし続ける所存でございますが、さりとてかつては「ロスタイム病」などと呼ばれるくらい、ロスタイムを含めた試合終盤になるとさっくりと失点してしまう姿を見せていたのが、今季の札幌は32試合もやってきて後半残り15分の失点はわずかに4、アディショナルタイムに限っては未だにゼロですからね。逆に、後半残り15分の得点は前節まで12得点。全得点の3割強のをこの15分間で上げてるのですから、驚きですね。驚き桃の木山椒の木、ブリキにタヌキに洗濯機ですよ。オレくらいになるとブリキ絵でブヒブヒできますけどね。当然、友達は少ないですよ。悪いか。
 というわけで2-0で終わるかとこの試合も、交代出場した岩沼からのロングパスを同じく交代出場した岡本が絶妙なボールコントロールから絶妙なシュートでダメ押し点をゲット。これでヤスは4得点目、すべてが交代出場でのもの。もっとも今季はリーグ戦では交代出場のみで、代打の切り札的な使われ方しかされていないのですけど。膝が万全ならスタメンで出場してもおかしくないんでしょうけどねぇ。

 そんなわけで苦手熊本を相手に終わってみれば3-0の完勝。3位をキープできたことはもちろん、得失点差も徳島にあと+1まで迫ったことも大きいですが、一番特筆すべきはこの試合でもイエローカードをもらわなかったことでしょうか。これで2試合連続でイエローカードなし。残りは札幌にとって全てが大事な試合、累積警告での欠場なんてもったいないですからね。ケツ場とか言って笑って済ませられる場合でもないですからね。

2011年11月14日

ゆうがたクインテット

 すみません、ヴェルディ戦はまだ見てません。大分戦は今書いていますが、その前に諸々と。

 少し前にメディアに「ユースから5人が昇格内定」という記事が出ていましたが、昨日クラブから荒野拓馬、小山内貴哉、榊翔太、奈良竜樹、前貴之の5選手の来季からのトップチーム昇格が正式に発表されました。既に天皇杯、リーグ戦合わせて5試合にスタメンで出場してまったくもって普通にやれちゃってる奈良さんをはじめとして、全ての選手が既にトップでの出場経験がありますし、ユースネタについてはビョーキ…いや詳しい方がほかにたくさんいらっしゃるので、彼らの詳しい情報についてはそちらをご覧いただくことにしまして、5人昇格というのはもちろん現時点では史上最多。いずれもU-18日本代表に選ばれている逸材揃いで、彼らが現在主力として活躍しているユースチームも群雄割拠のU-18プレミアリーグイーストで堂々の首位を走っており、実力は折り紙付きです。
 道内はともかく全国では「出ると負け」だった結成当初から、新居辰基や鈴木智樹らを擁しアディダスカップで準優勝を果たしてから10年が経ち、札幌ユースもコンスタントにトップチームで活躍できる選手を送り出し続けることができるようになりました。まぁその後育ったと思ったら巣立っていくのがいいのか悪いのかはわかりませんけど。

 あとはえらそうなことを言うようですが、トップチームの昇格はゴールではなくスタートです…というのはどっちかというと彼ら選手たちじゃなくてクラブに向けての話で、おそらく多くの方が同じことを思ってるでしょうけど、プロになってからの練習環境についてを真剣に考える時期に来てるんじゃないかと思うのです。サテライトリーグに参加していない札幌だと、トップの試合に出られなければ大学生や地域リーグのチームとの練習試合くらいしか実戦経験の場がなくなっちゃうのは、やっぱ問題ですよね。かといって昔やっていたようなサブチームの遠征なんかがあるわけでもないですし…。現状札幌に用意できるのは「エア相手チーム」くらい(J1でも充分通用するという設定)ってんじゃ、伸びるものも伸びないですよね。いろいろと。
 コスト面の問題は当然あるでしょうし、サテライトリーグに札幌が入るとけっこうイヤな顔をされるのかもしれないですけど、ユース時代のほうが真剣勝負が一杯できた、というのもあんま笑えない状態だと思いますのでね。彼ら5人はもちろん、今いるユース出身の選手たちだって素材的にはいいものを持っているのですから、それをどう生かして変態に育てるかはクラブの仕事ですぞ。

2011年11月19日

首の上げ下げの勝負

2011年Jリーグディビジョン2第35節
コンサドーレ札幌 2-0 大分トリニータ
得点者:札幌/内村、古田
     大分/おりません

 11月も中旬となり、札幌ではいつ雪が降ってもおかしくない時期。今年は若干遅いようで初雪もまだのようですが、外でサッカーが出来るのもそろそろ終わりな今季厚別最終戦です。気がつけばJリーグ開幕から8ヶ月が経ちました。つまり、時を同じくして発生したあの未曽有の大震災からも8ヶ月が経ったということですね。震災とそれに伴う原発事故で大きなダメージを負った福島県にあるJヴィレッジは、今では原発事故対応の最前線基地となっています。試合を見に行ったこともありますし、実際に自分自身もあそこでサッカーをしたことがありますが、そのピッチも今では作業員のための宿泊施設が建てられているようです。原発事故の収束は長期化しそうで、再びサッカー施設としての利用ができるかどうかはわかりませんが、福島はうちの父親の出身地でもあります。一日でも早い復興を願ってやみません。

 さて、アウェイで東京ヴェルディに手痛い敗戦を喫した札幌ですが、気を取り直して今節は大分トリニータとの対戦。徳島ヴォルティスに抜かれて順位は4位に転落したものの、愛媛FCとの四国ダービーでアディショナルタイムまで2点をリードしていた徳島が、そのアディショナルタイムの3分間で2点を取られて引き分けに終わっており、勝点は共に59で得失点差で徳島が3位、札幌が4位となっています。Jリーグでの勝点が同じだった場合の順位決定ルールは、得失点差→総得点数→当該チーム同士の対戦成績(勝点→得失点差→総得点数)→反則ポイント→抽選となっており、徳島とは得失点差で2、総得点数では6点の差があります。直接の対戦成績では札幌に分があり(1勝1分)、これはもうどうやってもひっくり返すことができないですから、最悪でもここにまで持ち込むことができれば札幌の勝ち。まぁ要するに「たくさん点取りゃいい」ってことなんですが、単に勝つだけでなくできるだけ点を取ることも求められるわけです。要するに目の前の敵と戦いながら目の前にはいない敵とも戦わなければいけない、そんな感じ。
 とはいえ、札幌としてもそんな「点取れ」なんて急に言われてすぐ点が取れるようになるなら今頃は点取りすぎて困っちゃって、「J2・10年目。この間まで点無し君だったけど、羽ばたくオモシロ人間とひみつ兵器で5試合で30点取った。一度やってみなよ」みたいな感じになっているはずであり、そして現実はそういう風にはなっていないどころか、オモシロ人間は最近羽ばたけず、ひみつ兵器はひみつのままだったりします。世の中そんなうまい話は転がってませんよ。

 それでもとにかく「徳島が勝ったとしてもそちらよりも多く点を取れば順位を奪い返せる」のですから、何が何でも点を取れというのは札幌のメンバーもわかっていたようで、開始早々の8分に、相手の対応のまずさをついて内村が先制ゴールを挙げて流れを掴むと、その後も滑りやすい厚別のピッチに戸惑う相手を攻め続けます。しかしなかなか最後の最後で呼吸が合わなかったり、コーナーキックのチャンスもなかなか生かせなかったりで追加点を奪えません。前半終了間際には相手のミスからジオゴさんがGKと1対1になる超ビッグチャンスを迎えましたが、「おいおい、取っちゃうよ? 俺ゴール取っちゃうよ? やべえ、どんな羽ばたきにしようかな? やっぱ久しぶりだからハチドリっぽく行くべきかな?」などと余計なこと考えてしまったらしく、GKを交わしたまでは良かったのですが、最後の最後でボールコントロールをミスってしまい、滑り込みながら打ったシュートは戻ってきたDFにはじかれゴールならず。前半アディショナルタイムにはサイドを突破したうっちーから走り込んできた砂川にボールが繋がり、GKと1対1になる完璧な崩しから砂さんが完璧なミートでシュートを放ちますが、残念ながら方向だけが完璧でなくゴールならず。既に先制していなければ間違いなく負けフラグが立つほどの外しっぷりです。少なくとも2-0にはできていた前半は、1-0のまま終了。

 後半も引き続き札幌ペース。先制すれば15戦全勝、前半をリードして折り返せば9戦全勝と、データ的には負ける要素が見当たらない札幌にとっては、チェジョンハンのいない大分なら森島を抑えればなんとかなるということなのか、その森島とセレッソで同期だった山下がほぼ完璧に抑えみます。後半12分のヘディングシュートもホスンがファインセーブで防御。大分のチャンスらしいチャンスといえばこれくらいだったでしょうかね。
 とはいえ、札幌も攻撃のほうは前半に引き続きあまり褒められたものではなく、3バックの大分のサイドのスペースをうまく突いていい形は作るんですけど、クロスが素晴らしくあさっての方向に飛んでいったりとか、シュートも既存の枠にはまらないスケールの大きさを見せつけたりで決められません。大分MF藤川が後半25分に退場となり、札幌が数的優位を得ても状況はあまり変わらず、時間だけが過ぎていきます。
 同じ頃、栃木SCとのアウェイゲームを戦っている徳島は0-1でリードしていました。栃木対徳島がそのまま終わるとしても、札幌がこの試合で逆転するためには4-0というスコアが必要で、さすがにそこまでは望めないにしても、このまま終わってしまえば勝点も得失点差も詰められないまま残り試合だけが減るということになります。試合内容を考えても、1-0のまま終わるというのは一応勝ったからうれしいですけど、結果としては物足りないですよね。たとえて言うなら、「あんかけ風やきそば弁当はうまいんだけど、スープがついてなくて物足りない」といったところでしょうか。欲を言えばあと2点は欲しいですけど、最低限の結果としてはせめてあと1点は取らないといけません。
 徳島の試合状況はプレイしている選手たちはもちろん知らないでしょうが、1点では足りないというのは感じていたのでしょう。試合終盤が近くなると、いつも割と綺麗に点を取ろうとする傾向のある札幌にしては珍しく、なりふりかまわない攻撃を見せます。そして40分、内村からのスルーパスにうまくDFの裏を突いた古田寛幸がうまくGKとの1対1を決めて追加点をゲットします。これで今季3得点目と、期待値からすると少し物足りない成績に甘んじていますが、なんだかんだ言ってGKとの1対1は彼がチームで一番決めてくれそうな気がしますよね。

 その後も惜しいチャンスは作るんですが、微妙なオフサイド判定に泣いたりで2-0で試合終了。もう少し点が取れたんじゃないかという気はしますが、ひとまず徳島も追加点がなかったことで得失点差を1にまで縮める最低限の結果は手にしました。

2011年11月25日

まだ終わらんよ

2011年Jリーグディビジョン2第36節
ザスパ草津 2-1 コンサドーレ札幌
得点者:札幌/内村
     草津/中村、輪混

 J2も残り3試合となりました。ザスパ草津とのアウェイ戦に臨むコンサドーレ札幌は、前節終了時点では得失点差での4位でしたが、前日の試合で3位徳島ヴォルティスが湘南ベルマーレに2-1で勝利しているため、試合開始前の時点ではその勝点差は3。このまま食らいついていくためには勝つのはもちろん、できれば2点差以上の勝利が求められます。そう。求められてたんですけどね。ああ求めたともさ。

 結果はここのところ好調な内村のゴールで先制したものの、全般的に押されっぱなしな展開で、何とかしのぎ続けながらも最後の最後で力尽き、アディショナルタイムに2失点を喫して逆転負け。今期は「先制すれば全勝」「ロスタイムの失点なし」とまるでコンサドーレとは思えない戦いぶりを見せてきましたが、ここに来て2つとも破られてしまいました。
 これが昇格争いのプレッシャーなんでしょうかね。まぁこの時期にこの順位にいれば、選手の誰もが多かれ少なかれプレッシャーを感じると思いますし、それはノブリンとて同じでしょう。これまでいろんなチームで昇格争いを経験してきたとは言っても、監督にとっては(もちろん選手にとっても)今が全てですし、その今は過去と同じになる保証なんてどこにもないわけですからね。告白した経験がいっぱいあるからといって、それが愛しのマドンナを落とすのに何の役に立つのかと言われれば、何の役にも立たないのと一緒です。せいぜい玉砕した後に「こういうのには慣れてるさ…」と目から汗を出しながら自分を慰めるくらいでしょう。そういう経験は豊富ですよ。悪うござんしたね。

 それはさておき、これで徳島との勝点差は3に広がりました。残り2試合で勝点差3、既に自力逆転の目もないとなれば、客観的にみれば非常に厳しい状況です。とはいえこういう状況で過去同じように「非常に厳しい状況」だったチームが逆転で昇格を果たした例は少なからずあるわけですし、プレッシャーのかかり方なんてどっちかと言えば上の2チームのほうが大きいはず。これまでも何度か書いている通り、シーズンの最後まで昇格争いに加わって盛り上げてくれたのですから、個人的には最終的にもし昇格を逃したとしても文句をつけるつもりはありません。もっとも、この草津戦だけを見れば、「1-0のままで終わるわけにはいかない」という焦りが結果として裏目に出たのだとすれば、昇格争いのプレッシャーを含めて酌量の余地はあるにせよ、それでも「不用意なファウルをきっかけに失点し、アディショナルタイムで逆転負け」というのは、一生ネタにし続けることを決めた「伝説のロスタイム3失点」にかなり近いみったくない負け方でありますので、これについては擁護をするつもりはまったくもってありませんけど。

 とはいえ、「最終節の結果で全てが決まる」というシチュエーションなんて滅多に体験できるもんじゃありませんし、それは是非体験したいですから、そのためには次の湘南ベルマーレ戦には勝たないといけません。逆に言えば次勝てば入れ替え戦並みの経験ができるんですから、まだまだシーズンは終わってませんよね。

2011年11月30日

血栓

 いや決戦です。すみません。

 今週末にはいよいよJ2リーグ最終節。全てが決まる運命の日を迎えます。現在3位とはいえ4位の徳島ヴォルティスとは得失点差でわずか2しかありません。「勝てば昇格」という単純な話ではなく、たとえ札幌が1-0で勝ったとしても、徳島が3-0で勝てば順位が逆転してしまいます(総得点は徳島のほうが多いため)。まぁ逆にいえば徳島は少なくとも3点取る必要があるということなんですが、それはもちろん札幌が勝つと仮定した場合の話。ご存じの通り、札幌の最終戦の相手はFC東京です。

 序盤こそ若干躓いたものの、チームが出来上がるにつれて前評判通りの強さを発揮。ここまで23勝6敗8分、66得点20失点という文句なしの成績でJ1の昇格とJ2優勝を決めています。メンツ的にもこのまま充分にJ1でやっていけるチームであり、相手にとって不足はない、なんて虚勢を張りたいところなんですけど、札幌が勝つというハードルがかなり高いことには間違いないわけで、夏以降札幌が昇格争いに絡むようになってきてからはこの最終節のFC東京戦というのが気にはなっていましてね。できれば「昇格するには勝たなければいけない」という状況でこの試合を迎えたくはなかったのは自分だけではないでしょう。
 とはいえ、この辺はものは考えようとも言えるかも知れません。J1クラスのチームといい勝負ができなければ、J1に上がったところでどうせすぐに落ちるに決まっています。東京に勝って初めてJ1で戦う資格を手に入れると言えると思います。ですから東京には存分にガチンコできて欲しいですね。まぁ、「上里凱旋出場」くらいのサービスはあってもいいかも知れませんけどね!
 重ねていいますがオレはこの状況で最終戦を迎えることができたのですから、もしそれで昇格を逃したとしても、オレは受け入れることができますよ。ここまで存分に楽しませてもらったというのもありますし、予防線を張るわけではないですが、そういう経験は先々きっとプラスになると思うのです。来年からは少しだけ昇格レースのハードルが下がりますからね。ノブリンにまたそういう思いをさせてしまうのは気の毒ですけど。

 チケットもずいぶん売れているようで、おそらく土曜日は3万人を越えるお客さんが詰めかけることになりそうです。ちなみに昔小耳に挟んだところによると、コンサドーレが過去1試合で稼いだ最高純利益は、2002年9月29日J1リーグ2ndステージ、対ジュビロ磐田戦の約3,000万円だそうです。平間無双(ただし前半に限る)だった試合ですね。最多入場者数は2001年の7月21日の横浜Fマリノス戦(39,319人)で、この磐田戦はその時より7千人ほど少ないんですが、「お金を出してチケットを買った人が一番多かった」ということなんでしょうね。さすがに3,000万円は望めないにしても、その半額でも中堅クラスの選手1人は雇える金額ですからね。なるべく多くのお客さんにチケットを買っていただきたいところです。相変わらず財政事情は火の車ですからね。でもファイヤーモービルとか書くとちょっとかっこよさげですね。英語としてはかなり間違ってると思いますけど。

 さて、その最終戦を盛り上げるために、コンサドーレのサポーターの中心的団体であるウルトラスサッポロも何か仕掛けをするようです。毎年節目の試合にはいろいろな企画を練っていますが、今回はチームにとってとても重要な試合ということもあり、かなり大々的な仕掛けになる模様です。その事前準備が前日の12月2日(金)14:00から行われるのですが、「とにかく人手が必要」らしく、現在ウルトラスサッポロにて準備をお手伝い頂ける方を募集しています。参加資格などは特にありませんが、参加人数を把握したいとのことで、参加いただける方はTwitterアカウント@yasu_sapporo96までDMまたはリプライ、もしくはus96@e-mail.jpまで連絡をくださいとのことです。当日は南北連絡通路内西ゲート前集合となっています(集合場所、時間は変更になる可能性もあるとのことです)。平日ではありますが、お時間の取れる方は是非ご協力をお願いします。

(※12月1日追記:集合時間が14:15に変更になっています

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