ようこそプロへ
すっかりスルーしてしまいましたけど、金子の期限付き移籍の他に、もう1人新加入の選手がいましたね。道都大学から特別指定選手として札幌でプレイしていた権東勇介選手が、9月1日付でプロ契約を締結しました。特別指定選手というのは高校、大学に所属したままJリーグの試合に出場できる制度で、たとえるならば音大の学生がプロのオーケストラにエキストラとして出場するみたいなもんで、昨年の河端(札大)を始め、東京の徳永(早大)や大分の西野(日本文理大)、鳥栖の田代(福岡大)らの特別指定選手が活躍しています。ただし基本的には彼らはアマチュアですから、給料がもらえるわけではありません。ですから権東の場合もゴールを決めようが試合中に流血しようが無報酬、プロの人たちがあっさり失点してことごとくシュートをぶっぱずしてるのに無報酬だったわけですけど、まぁひとまずはこれでいっぱしのプロ選手となれたわけです。
しかしまぁ、特別指定選手も最近では増えましたし、その他でも元札幌の山瀬やガンバの宮本のように、プロ選手を続けながら大学に通う、いわゆる「大学生Jリーガー」も少なくありませんけど、権東のように特別指定選手がシーズン途中にプロ契約を結ぶのは初とのことです。そんな感じですからどっちかというと権東の場合はJリーグでアルバイトという印象を受けなくもないですね。それでも権東はプロ契約時点でA契約となる条件(J2では900分間以上の出場)を満たしており、C契約をすっ飛ばしてプロA契約での締結。特別指定選手として試合に出場という今までの流れに加え、試合で活躍してプロ契約という流れも出来たということは、大学生にとっては卒業まで待たずとも、大学を中退・休学せずともプロになれる道が出来るということです。おそらく、これまで以上に大学とJクラブとのつながりは必要になってくるでしょうね。Jクラブとのパイプが太ければ有能な選手も多く入学してくるでしょう。Jクラブにとっても、その有能選手をまた指定選手として試合に使えるようになり、なおかつそうやって育ててきた指定選手が他チームへ流れるリスクも回避できるわけですから、Jリーグ側にとっても大学側にとってもメリットは大きいと思います。
さて話は権東に戻りますが、プロ選手になってサッカーでお金をもらう以上、これからはサポーターの目は厳しくなるということです。「無給で申し訳ない」から「金もらっている以上はしっかりやれ」という見方に変わってくるわけです。そういう世論を「薄給で申し訳ねぇ!」という風に変えるも変えないもこれからの活躍次第ですので、頑張ってくださいね。
まぁそんなわけで権東のプロ契約と金子の入団を記念して、しばらくほったらかしにしていたメンバー一覧を更新しました。清野、金子、権東を追加し、コメントを追加したのが上里、桑原。あと新居と中尾か。