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2008年1月 アーカイブ

2008年1月 7日

新しい年、新しい場所

 明けまして…というには既に1月も一週間過ぎているので今更感は拭えませんが、とにかく2008年となりました。行く川の流れは絶えずしてしかももとの水にはあらず、とはかの有名な鴨長明の「方丈記」の出だしですが、何もしなくても時間は過ぎていき、世の中は常に移り変わっていきます。変わらないのはオレの年齢だけですね。コンサドーレ札幌も今年は舞台が変わり、J1で戦うことになりますが、やはりというか何というか、来季の降格候補ナンバーワンという評価を与えられているようです。個人的にはイグノーベル賞みたいな大変名誉な地位だと思うのですが、まぁ客観的に見てチーム予算はJ1全18チーム中最低クラスで大型補強をするようなお金があるわけでもなく、結果としてJ2優勝は飾ったものの、競走馬にたとえるならカツトップエースかサニーブライアンと言った感じで、主力選手と監督の残留には成功したとはいえチーム力としては共に昇格した東京ヴェルディ1969や京都サンガFCに劣ることは否めません。このような状態で「コンサドーレ札幌のJ1残留確率は150%です!」なんて朗らかに言ったら本気でかわいそうな扱いを受けそうです。
 とはいえ、チームの予算の差が戦力の決定的差でないことは再三書いてるとおりですし、現にそうやって札幌は昨季J2優勝を果たしたわけで、むしろ事前の評価が低いほうが札幌の場合はいい結果を残していることのほうが多いような気がします。2000年の時も評価としては浦和、湘南、大分に次ぐ4番手くらいでしたし、2001年も降格候補筆頭、川淵三郎チェアマン(当時)にまで「札幌はCクラス」なんてお墨付きをいただいちゃいましたしね。逆に前日本代表監督を迎え入れて昇格候補の一角に加わった1999年やUEFAチャンピオンズリーグ出場経験のあるロシアリーグ得点王(偽)を迎え入れた2002年、柳下体制3年目で(比較的)大型補強に成功して前評判の高かった2006年がどういう結果に終わったかは改めて言うまでもないでしょう。鞍上小島太みたいな感じでしょうか。サクラローレルの目黒記念は一生忘れてやるもんか。
 まぁいずれにしても苦しいシーズンになることだけは間違いないと思いますが、よく考えてみたらこれまで楽なシーズンなんて少なくとも2度目のJ2降格以降はなかったわけですし、以前も書きましたけどやれることをやれるだけやってそれでもダメならその時はしかたない、くらいの覚悟で臨むのがいいと思います。でも、たぶんですけどそんなにダメじゃないと思いますよ、札幌は。海南大付属で言えば、宮益くんくらいはやれると思います。

2008年1月 8日

今年も熊本

 ここ数年、毎年キャンプ見学に行っています。最初に行った時(2004年)は御殿場だしそんな遠くないから見に行くか~くらいの気持ちだったのに、そこで上里という原石を発見、翌年もJステップだしそんな遠くないから見に行くか~くらいの気持ちで行ったら、思った以上にチームが良さそうだったのでついうっかり指宿にも行ってしまい、それ以来キャンプごときのために遠出することに抵抗がなくなってしまい、むしろレギュラーシーズンの遠征を断念してもキャンプは行くぞという間違った心構えとなってしまったわけです。
 ノナト、アルセウという2人の新助っ人の実力チェック(まぁアルセウは柏にいた去年ちょっと見ましたけど)ももちろんですが、一番の目的は掘り出し物ルーキーがいないかどうかをチェックすることだったりします。誰も褒めてくれないので自分で自分を褒めてみますが、上里といい岡本といい、目を惹いた選手はその年のうちにデビューを果たしていますし、去年のキャンプでルーキーではないけどもう1人目に付いたのが、後にチームを救うことになる西大伍でした。まぁ鬼の首を取ったように言ってますけど、逆に「活躍しそう」と思ってじぇんじぇん活躍してくれなかった選手も多かったりします。すみません。

 そんなわけで今年も新戦力をいち早くチェックしておきたいがためにキャンプ見学に行くつもりでいたのですが、本日チームのキャンプ日程が正式に発表され、それによると熊本での第二次キャンプは2月15日から。例年ターゲットにしている2月の連休はまだグアムにいるようですので、2月16日から月曜に休みを取って18日までの3日間という日程にしました。いつも「貯まったマイルでキャンプ行く」のですが、現在JALのキャンペーン中で往復マイルが2割引となっており、クラスJでも16,000マイルで往復できるのでお得。去年は3日間の滞在中、2日がオフというあまりにもご無体な仕打ちを受けたのですけど、さすがに15日からスタートして2~3日でいきなりオフを設定することはないと思いますので、今回はじっくりと練習を見られそうです。もしオフを当てられたら絶対に嫌がらせだと思いますので、その場合は選手の泊まっているホテルに押しかけて夜中に山崎ハコの「呪い」を熱唱することにします。ホテル知らないけど。

2008年1月11日

追加入りました

 2007年にコンサドーレ札幌に所属していた、もしくはコンサドーレに所属したまま期限付きで他のクラブに移籍していた選手のうち、昨季限りで契約満了及びレンタル終了に伴い退団となったのがイタカレ、カウエ、ブルーノクアドロス、岡田佑樹、和波智広、関隆倫、川崎健太郎、金子勇樹、桑原剛の9人(順不同)。そして契約自体は更新しているものの、今季は他のクラブへの期限付き移籍が決定しているのが林卓人(ベガルタ仙台)、吉瀬広志(ガイナーレ鳥取)、上田常幸(ツェーゲン金沢)、相川進也(FC岐阜)の4人。合計13人が何らかの形でチームを離れています。
 これに対し、昨年のうちに発表された新加入の選手は新人選手が堀田秀平、宮澤裕樹、柴田慎吾、横野純貴の4人と、平岡康裕、坪内秀介、アルセウ、ノナトの4人の計8人。昨季終了時点で札幌の選手として登録されていたのは31人、期限付きで他のチームに移籍していた選手4人を加えると計35人の選手がいたのですが、退団及び期限付き移籍の13人をさっ引くと22人。新加入を加えても30人と去年より減っています。入ってくるのより出ていくののほうが多いなんてHFCの財政だけで充分だと思いますが、単に人数だけ集めればいいと言うわけでもないとはいえ、そうでなくても今年札幌が戦うJ1リーグはベンチ入りが7人に増えますから、怪我や出場停止などもありますし、ただでさえ大塚が怪我で当面出られないのは確定しているわけですから、なるべく層は厚いに越したことはありません。そんなわけであと2~3人の補強はあるだろうというのが通説でしたが、やはりというか何というか、サンフレッチェ広島のDF吉弘充志選手の完全移籍での加入と、アルビレックス新潟のMFディヴィットソン純マーカス選手の期限付き移籍での加入が発表されてました。

 吉弘選手は山口県下松市出身の22歳。広島皆実高校からサンフレッチェ広島に入団し、昨季までの4シーズンでリーグ、カップ、天皇杯合わせて34試合に出場しています。以前から獲得の噂自体はあり、新聞上にも何度か名前が挙がっていた選手でしたが、J2に降格した広島が選手の流出を防ぐ、あるいは流出したとしても身を切ることのないよう、選手の移籍に関しては「レンタルはなし、移籍金満額での完全移籍のみ認める」という姿勢を打ち出しており、年明けとなっても具体的な話が聞こえてこなかったため、交渉が難航しているかと思われました。立場が逆なら自分だって「移籍金満額での完全移籍以外認めん」と言うでしょう(実際言ってた)からそれ自体は当然だと思うのですけど、結局札幌が完全移籍での獲得ということになりましたから、札幌が移籍金満額を支払ったということでしょうね。ちなみにその移籍金は推定7,000万円だそうです。U-20代表としてワールドユースに出場…はしてないのですけどメンバーに選ばれ、22歳と将来有望な選手としては安いほうだとは思いますが、かっつんかっつんの強化費でやってる札幌にとっては大きな額です。しかし逆に言えばそれだけの金額を払ってでも欲しかった選手だということでしょう。これまで発表された選手は助っ人含めみんなレンタルであることを考えても、吉弘に賭ける強化部の姿勢が見て取れます。自身の公式サイトを見る限りは少なくとも普通とは違う何かを持っていることは間違いなさそうです。

 そしてディヴィットソン純マーカス選手。名前自体は山本スーザン久美子っぽい感じの24歳で、ポジションは守備的MF。2003年に大宮アルディージャに入団し、J1昇格後の2005年からレギュラーに定着した、いわば三浦監督の「秘蔵っ子」とも言える選手です。昨季アルビレックス新潟へ移籍したものの出場機会はなくシーズン途中にヴィッセル神戸へ期限付き移籍。その後シーズン終了と共に新潟に戻り、そして札幌への期限付き移籍と相成ったようです。三浦監督に徴用されていたことからもご想像がつくと思いますが、彼もまた186cmと背の高い選手です。今季の加入選手はブラジル人以外みんな180cm越え。翔陽高校でも目指すつもりなんでしょうか。それはともかく、新潟時代のインタビューに寄ればジンギスカンが好きとのことで、期限付きではありますが北海道に馴染む素養はかなりありそうですね。北海道に来て、ソラチか松尾で論争するくらいになって欲しいと思います。

2008年1月17日

そろそろ始動

 オープニングからエンディングに至るまで全てをひっくるめてひとつの作品だったのに(挨拶)。

 さて、サポーターにとっては3月の開幕までは長いオフの期間ではありますが、チームの準備はもっと早く、今季は1月20日に行われるキックオフパーティーを皮切りにその翌日からグアムへ移動。「ここをキャンプ地とする」とばかりに第一次キャンプがスタートします。その後2月13日に帰国し、15日から第二次となる熊本キャンプに突入。ちなみにこの熊本キャンプはチームの発表によると「終了は、札幌市内の積雪状況により決定します」となっています。融雪設備を備えた宮の沢のハイテクグラウンドといえど、温めすぎると芝そのものがダメージを受けるため限界はありますし、練習するところがないのに札幌に戻ってもしょうがないのですが、要するに事実上の無間地獄ということですね。まぁ、少なくとも3月8日の鹿島アントラーズとの開幕戦(アウェイ)には熊本から直接乗り込むことは間違いなさそうで、場合によっては3月15日のホーム開幕戦も直前まで熊本で過ごすことになるかも知れません。

 さて、20日に行われるキックオフイベントは、新加入選手のお披露目とファン感謝イベントを兼ねた恒例のパーティーです。過去にはビザ発給の遅れで間に合わない選手が出てきたりすることもありましたが、今年もアルセウのビザ発給が遅れているとのこと。スポォツ報知によればどうやらグアム島を領有するアメリカのビザ発給が遅れているそうです。日本のビザがあればとりあえず来日することは可能ですけど、もし出発までにアメリカのビザが間に合わなかったら、アルセウだけ真冬の札幌に置いてけぼりを食らうことになりますので、ビザが下りるまでブラジル待機って感じなのかも知れません。ロールプレイングゲームのパーティーみたいに世界中どこでも行き放題なんて都合のいい話もあるわけもないですから、改めて思うとその辺の手続きを行ってるスタッフって大変ですね。ちなみにノナトは明日来日する予定で、ダヴィは昨日既に札幌入りしています。根拠は全くないですけど何となくダヴィっておっちょこちょいに見えるんで、飛行機の時間を間違えていたり、そもそも乗る飛行機を間違えたり、うっかり馬専用コンテナに乗せられそうになったりと、ビザとかまったく関係なく札幌に来れないんじゃないかと思っていましたので、ちょっとホッとしました。
 ブラジル人以外の日本人の新加入選手たちは既に札幌入りしているようで、一応ほぼ全てのメンツが揃ってのイベントとなりそうです。とはいえ、この時はいなかった選手がキャンプが終わったらチームの一員になって開幕戦にスタメンで出ていたり、普通に参加していた選手が数日後に移籍していったりすることもありましたので油断はなりませんけどね。大塚や西嶋など既に怪我をしてしまっている人もいますが、今シーズンこそ大きな怪我をする選手が出ないよう、祈るばかりです。

2008年1月20日

背番号とユニフォームと私

 既報の通り本日キックオフパーティーが行われ、アルセウ以外の全ての選手のお披露目とファンとのふれあいイベントが行われました。道外在住の自分は行けてないのですけど、「ネ申と語り合う三島由紀夫の会」や「君も松井さんプレスでストレッチしよう」とか、あるいは「闘魂注入! 西澤画伯のヒジ打ち体験」などのマニア垂涎のコーナーは特になく、いつもの通り和やかに終了した模様です。
 で、このパーティーにて今季のユニフォーム及び背番号が発表されました。ユニフォームについては、2ndユニフォームの袖部分がはっきりと変わったのがわかるくらいで、あとのデザイン面での大幅な変更はありませんが、スポンサーについては既報通りニトリが胸スポンサーとなり、これまでのユニフォームスポンサーが順繰りで背中に石屋製菓(白い恋人)、袖にサッポロビール、パンツに日本航空となっています。昨季までのパンツスポンサーだったJR北海道はトレーニングウェアスポンサーとなり、ハウスメイト以来しばらくぶりにオフィシャルパートナー枠が埋まりました。ありがたい話です。その他に大きな変更点といえば、ユニフォームに選手名が入るようになったことですね。ここ最近はJリーグのチームでも背番号の下部分に選手名を入れるチームも増えましたが、札幌は予算の関係なのか今まで選手名が入ることはありませんでした。背中の上部分にはスポンサーロゴがあるので、プロ野球ほど目立つわけではありませんが、選手名があるとないとではけっこう違うと思います。テレビ放送の場合はスタメンリストなんて試合開始の時くらいしか出ませんから、「この選手はなんていう名前なんだろう」と思うことってけっこう多いですからね。もちろん、スタジアムに積極的に足を運ぶサポーターにとっては、どの選手がどの背番号をつけているかなんて、おニャン子クラブのメンバーを会員番号ともども憶えるより朝飯前だったりすると思いますし、たとえ全員はわからずともスタジアムに行けば試合中は電光掲示板などに背番号と選手名が表示されていますから、そこを見れば何番が誰だかすぐにわかるようになっていますけど、テレビだとそうもいかないですからね。実況で選手名はけっこう出てきますけど、背番号までは言ってくれないことが多いですし、テレビを見る人の中にはあまり詳しくない人も多いですからね。J1になってNHK-BSでの全国放送も増えるであろう今年は、潜在的なサポーターをコアなサポーターにしていくために、「選手の名前を覚えやすい」というのは、そこからハマるきっかけとしては割と大きいんじゃないかと思います。アニメ見る→この声誰?→EDのキャストで確認→その人が出てるほかのアニメも見る→気がつけばアニメ三昧みたいな感じで。
 あと、新しい背番号については、詳細は公式サイトに詳しく載っていますのでここでは殊更に触れませんが、大きく変わったのが藤田征也の25番→7番でしょうか。20番台以上から一気に一桁台にステップアップした生え抜き選手は過去にも大野貴史(20→4)、今野泰幸(現FC東京:26→4)、岡田佑樹(現栃木SC:33→2)、石井謙伍(25→9)らがおり、そう珍しいことではないですけど、集合写真で監督の隣にしっかり座っていることからも、彼に対するクラブの期待のほどがうかがえます。将来的には、ユース出身の選手がスタメンの半分くらいを占める中で、キャプテンマークを巻いているのが征也という妄想を臆面もなやらかしていますので、(どうか売られずに)頑張って欲しいと思います。

2008年1月24日

グアムキャンプスタート

 スタート、なんてさも「いよいよ始まりました!」みたいに言ってはみたものの、実際のところもうキャンプも始まって3日目だったりするのですけどね。マリアナ諸島の最南に位置するこの島は、某双子の片割れも使っていた「よっこいしょーいち」の元ネタである故横井庄一氏が、28年もの間たった1人で何かと戦っていた島として有名です。ちなみにこの横井氏の名ゼリフといえば「恥ずかしながら、生き永らえて帰って参りました」というものですが、このセリフは札幌がもしまた落ち(ry
 さて、飛行機でハワイやサイパンなどと共に日本からの観光客も多いリゾート地とはいえ、外国であるこの島にそうそう行ける人がいるはずもなく、自分ももちろん行けません(不法入国してるから)。しかしながら、グアムキャンプ自体は昨年も行っていたもののJ1となった今季は心なしか各メディアの情報量も多いような気がします。その中でも注目なのは、やはり新助っ人のノナト。昨年は得点数はリーグで6番目という少なさながらもリーグ最少失点の守備力を背景にウノゼロで勝利を拾うことも多かったですけど、今季戦う相手の多くは昨年より守備力も攻撃力もはるかにパワーアップしている相手ばかり。言ってみればスクリューキッドとケンダマンが最弱クラスという完璧超人の世界に飛び込むわけで、戦い方自体は大きく変わることはないでしょうし、守備のメンツもそう大きく変わっているわけではないので、そうそう大崩れはしないと思っているのですけど、とはいえ去年のように1-0で凌ぎきるなんてことがそうそうできるとは思えません。要するにただでさえ貧弱っぽかった攻撃陣をいかにアップさせるか、という命題へのあまりにも単純かつ明快な解決策である「だったら点を取れるヤツがいればいいんじゃねーの?」ということを具現化させられるかどうか、にかかっていると言っても過言ではありません。昨季17得点を挙げたダヴィはまだまだ伸びしろはあるかと思いますが、かといって今年J1で得点王争いができるレベルになるかと言われるとまぁないだろうなと言わざるを得ないわけで、そうなると必然的にノナトにかかる期待は大きいでしょう。

 で、そのノナト。チームの選手紹介データだと176cm77kgとのことでしたが、来日時や先日のキックオフパーティーでの画像を見る限りはどう見ても80kgは超えているだろうと思える体型。報道によれば「オフシーズンに入ってからの1ヶ月以上あまり身体を動かしていなかった」ようで、結局体重は85kg。筋肉というのは重いため、スポーツ選手はだいたい背丈に対する体重が一般的な平均値よりも重い場合が多いのですけど、最近ちょっと腹が出っ張り気味になってきたオレですら178cm70kgということを考えると、176cm85kgというのはアスリートであることを考慮に入れても相当のデブであることは間違いありません。ホントに大丈夫なのかという声も囁かれているようですが、個人的には「ふとっちょFW」といえば思い出すあの人。そう、コンサドーレ札幌史上最強ストライカー(個人的に)であるウィルこと俺王様です。あ、逆だ。そういえば俺王様も最初に札幌に移籍加入した年は、大方の予想通り太ってやってきました。まぁノナトとちょっと違うのは俺王様の場合は自身初めてのJ1での戦いというのもあってか、本人的には自信を持って絞ってきたつもりだったらしいということですけどね。それがネネフィジカルコーチ(当時)に早速ダメ出しされて食事制限をくらい、おなかが空いて眠れずに深夜のホテルを徘徊していたというのも有名な話です。ノナトの場合はしっかり自覚を持って太って来たみたいですが、それでもシュートのうまさはさすがといった感じのようで、シュート練習でも高い決定力を見せつけたとのこと。まぁデブでヘタだったら救いようがないのでそれくらいはやってもらわないと困るっちゃ困るんですけど、少なくとも確実に言えるのは、こいつはきっとオモシロ人間に違いないということだと思います。元祖であるビジュが退団して以来空席だった「オモシロ人間ポジション」が久しぶりに埋まりそうですので、いろんな意味で期待大ですね。

2008年1月28日

グアムはグァムとも書く

 グアムキャンプも早くも7日目。つっても選手たちにとっては「まだ」7日目なのかも知れませんが、今のところはだいぶ密度の濃い練習の日々を送っているようです。中心になるのはフィジカルトレーニング。シーズン中ももちろんフィジカルトレーニングはやるのですが、疲れを残して試合に影響が出てしまったら本末転倒なわけですから、どちらかといえばコンディションを維持するためという意味合いが強く、あまり高い負荷をかけるようなトレーニングは行いません。試合日程が詰まってくれば戦術的なトレーニングのみしか行わないことありますし、疲れを考慮して軽めのメニューを行う場合もあります。今季はJ1で代表による中断などもあるとはいえ、基本的なトレーニングの内容はあまり変わらないでしょう。つまり基礎体力を上げるには開幕前のこの時期しかないと言ってもよく、試合終盤でも動き回れる体力を身につけることと、1シーズンを戦える体力を身につけるのが一次キャンプの主な目的です。要するに、冬眠を乗り切るために秋口に栄養を貯めるクマみたいな感じでしょうか。微妙に違うような気もしますが。
 なので、だいたいのチームは始動からしばらくはフィジカル中心のトレーニングを行うのが常で、それは札幌とて例外ではありません。が、ご存じの通り札幌は降格候補の筆頭です。今シーズンのJ1を予想する上で素人から玄人まで100人いればおそらく92人くらいが降格候補に札幌を入れると思われるほどの圧倒的な人気を誇る札幌がいかにJ1で生き残っていくか、そのために三浦監督の頭にどのような策があるのかは自分に知る由もありませんが、フィジカルトレーニングに加えて早くも戦術トレーニングも行っていることから見ても、おそらくは昨年同様早めにチームを作り上げて開幕ダッシュを狙うという策を採ることが予想されます。それだけでなく、ビッグネームもおらず、選手層も厚くない(といっても当社比で言えばだいぶ厚くなったんですけどね、これでも)札幌が魑魅魍魎渦巻くJ1で勝点を拾っていくには、まず何よりも相手に走り負けないことが重要です。実際、昨季の札幌も戦前の低い評価を覆して優勝できた理由のひとつに、試合終盤になっても衰えない運動量がありました。まぁさすがに48試合というき○がいじみた試合をこなしていくうちにだいぶそのアドバンテージも失われた部分もありましたが、それでも試合終盤になると相手の運動量のほうが先に落ちるシーンは多かったですからね。技術の劣る札幌にとって、相手より多く動いて相手より多くセカンドボールを拾っていくというのが、愚直ではあっても生き残る道だと思います。そのための体力を培っていくのが目的となるでしょう。
 しかしそのぶん選手たちの身体には多大な負担がかかることになり、いくら今は身体をいじめる時期といっても、スタートから一週間が過ぎればどの選手の身体もだいぶ悲鳴を上げているようです。そのため、7日目となる28日の練習は軽めのメニューの午前練習のみで終わったとのこと。石井謙伍も「キツイ練習が続いて体が重い(日刊スポォツ)」とコメントしており、さすがにキツかったみたいですね。もっとも、キツい練習が始まる前から身体が重い人もいますけど。で、同じく日刊によればその物理的に身体が重い人は、皆と同じようにキツい練習をこなしているはずなのに体重に変化はほとんどないそうで、「もう少し(体重を)減らさなくては」と松井コーチに言われる始末。松井さんに言われるようでは相当なもんだと思いますが、とはいえ、昨季見に行ったキャンプでのフィジカルトレーニングで、皆が黙々とサーキット練習をこなす中、1人だけ目に見えてヘロヘロになりながら最後尾をヨボヨボと付いていって「この人ほんとに大丈夫か?」と思ったダヴィが17ゴールも挙げたんですから、ブラジル人はわかりません。大柄で丸顔のダヴィも見た目はスピードなんて全くなさそうだったのが実際けっこう速かったように、ノナトもああ見えて実は蝶のように舞い蜂のように刺すタイプなのかも知れません。なんだかんだ言ってけっこうオモシロ2トップになるような気がします。

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