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2006年10月 アーカイブ

2006年10月 2日

続・お久しぶりね

 来る10月21日のヴィッセル神戸戦で、「コンサドーレ札幌10周年感謝デイ」と称した記念行事が執り行われ、その目玉企画としてかつてコンサドーレの選手として活躍した選手たちによる親善試合が行われることは9月7日のエントリでも書いたとおりですが、その後このOB戦に参加するメンバーの追加が発表されました。今回新たに「帰ってきた赤黒マン」として名を連ねたのは、オレの古川先生、伊藤優津樹氏、森秀昭氏、石塚啓次氏、大野貴史氏の5名です。1997年のJリーグ昇格と2000年のJ1昇格を支えた懐かしい選手たちがまた1日だけコンサドーレのユニフォームを纏って札幌ドームのピッチに立つことになります。
 さて、今回のこの試合は親善試合で、どっちかといえば同窓会的な趣きもあり、当たり前の話ですが真剣勝負をするわけではありません。参加するOBの方々もそのつもりでいるでしょう。しかし、どこの世界でもプロになるような人というのは基本的に負けず嫌いですから、遊びとはいえ負けるのはイヤでしょうし、そもそもサッカー選手というのは永遠にボールは友達であることが宿命づけられた人たちです。いざ実際ピッチに立って試合が始まったら、きっと当初の予定とは裏腹にハッスルするに違いありません。しかし現役を退いて随分経つ人はもちろん、アマチュアとしてまだサッカーを続けている人でも少なくともプロとしてやっていた頃とは体力は当然落ちているでしょうから、主催であるHFCの関係各氏におかれましては、「酸素ボンベ」、「コールドスプレー」、「魔法のヤカン」の三種の神器の用意だけは努々お忘れなきようよろしくお願いいたします。また、それぞれ仕事を持ちながらも多忙な時間の合間を縫って集まってくれたOB諸氏に感謝の意を表して、当日現地に集まられたサポーターの皆様は、場内割れんばかりの「攻めろコール」で盛大に迎えるのがよろしいかと存じます。

米チェン!

2006年10月 5日

袖すり合うも多生の縁

 暦は10月になり、このサイトも気づけば満6周年を迎えていたわけですが、この時期になると来季の新人選手獲得に向けた動きが慌ただしくなってきます。既に先月の段階で前橋育英高校のMF岩沼俊介選手の来季新加入が正式発表されていますが、もう1人高卒選手の加入がありそうです。報道によると、熊本県はルーテル学院高校のMF岡本賢明選手の新加入が内定したそうです。この岡本くん加入内定報道は結構前に日刊スポォツに載っていたのですが、その後チームからの正式発表もない上に他のメディアの追従報道もなかったため、様子をうかがっておりました。まぁ現時点でまだチームの正式発表はないのですけど、北海道新聞に「先月中にウチにするという返事はもらっている。よそに行くことはないと思う」という城福強化部長の徳島弁を翻訳したコメントが載っていましたので、まぁ間違いないでしょう。
 さて岡本くんがどういう選手なのかは実際に見たことはないのでわからないのですが、ユース絡みで二種年代のサッカーをよく見ている重度の病気なゴール裏メイトによれば高校ではボランチが主なようで、さらにこれまたスネークとして暗躍しているあきのさんの情報によれば、高校では主将を務めポジションはFWかMF。170cm66kgとさほど上背はないものの、このあたりのユーティリティさはヤンツーの好みと言えるでしょう。ただし彼が7月に練習生として札幌の練習に参加し、札幌大学との練習試合に出場した際はどうやらトップ下のポジションをやっていたみたいですし、同期入団となる岩沼くんがボランチなので、さすがに同じ年に2人の高卒ボランチを獲るようなことはしないでしょうから、おそらくチームとしては前での起用を考えていると思われます。ちなみにその札大戦ではフル出場。と言ってもこの試合に出たメンバーは全員フル出場、つまり交代する選手がいなかったために単にこき使われただけのようですけど、きっちり1得点を挙げています。この試合を見た人は彼のプレイにおおむね好印象を持ちながらも、東京ヴェルディ1969の練習にも参加してましたので「まぁこねぇだろう」という見解だったようですが、予想外に札幌を選んだの理由は、やっぱり「ヴェルディより試合に出れそう」というのと「しまふく寮」でしょうかね。まぁなんでもいいので来てくれるなら歓迎します。

 ところでこの岡本くん、ルーテル学院中学校時代の2003年にコンサドーレのU-15と高円宮杯で対戦しています。この試合は3-1でコンサドーレが勝利しているのですが、ルーテルの1点を挙げたのがこの岡本くん。同地域ならまだしも、他の地域にあるクラブユースと部活チームが対戦する機会はそれほど多くないので、なんとなく奇妙な縁を感じますね。この試合で対戦したコンサドーレの選手のトップチームがもしあれば面白いんですけどね。

2006年10月10日

勝ててよかった

第86回天皇杯全日本サッカー選手権大会第3回戦
コンサドーレ札幌(J2)3-1新日鐵大分(kyuリーグ)
得点者:札幌/相川×2、フッキ
     大分/長木

 プロアマ問わないどころか高校生だろうが大学生だろうが社会人だろうが、予選を勝ち抜きさえすれば誰でも元旦の国立を目指せるなんでもありトーナメント・天皇杯の季節が今年もやってきました。まぁ各地区予選はずっと前に始まっていますので、日本サッカー界のカレンダー上では天皇杯の季節はもうとっくに始まっているのですけど、現在のレギュレーションでは第3回戦からのシードとなっているJ2チームにとっては、その3回戦からが天皇杯のスタートとなります。
 まぁそんなわけで第3回戦からプロチームが満を持して登場、シードに恥じない貫禄を見せつけて格の違いを見せつける…とはならないのが我らがコンサドーレ札幌です。毎回天皇杯には相性が悪い、というよりははっきりいえば札幌にとって相性のいい大会なんてないという説もありますが、特にJ2シードが出来てからのここ3年は昨年はJFLの佐川急便東京SCに格の違いを見せつけられ緒戦で姿を消し、一昨年も最終的にはベスト8まで勝ち進んでいるものの、緒戦では当時kyuリーグだったホンダロックを相手に、やっとこさっとこVゴール勝ち(当時はVゴール制だった)を収めるという大苦戦をしています。語り尽くされたことではありますが、アマチュアチームの選手達にとって天皇杯は年に一度の晴れ舞台であり、公式戦としてプロチームを相手に戦えるほぼ唯一の機会です。負けてもともとと全力でぶつかってくるのは当然で、逆にこの時期リーグ戦も佳境となっているプロチームが中途半端な状態で臨んでカブリとやられることも多いのです。
 で、今年の相手である新日鐵大分は、一昨年大苦戦したホンダロックが所属していたのと同じkyuリーグのチーム。kyuリーグは地域リーグとはいえヴォルカ鹿児島やニューウェーブ北九州(野本安啓がレンタル移籍中)など将来的なJリーグ参入を視野に入れているチームも多く、そのレベルは決して低くありません。いくらここ2戦で12得点という札幌でも苦戦することは想像に難くないわけで、そしてそういった不安はみんな不思議なポッケでかなえてくれるコンサドーレはやっぱり苦戦してくれたみたいです。
 まぁこういう試合は内容よりも結果と言えますから、どのような内容であれ勝ったことはよかったと思います。トーナメントは勝たなければその先はないわけですし、勝つことの他に大事なことはないわけですから。もっとも、アマチュア相手に「負けたけど内容はよかったよね」なんてプロチームがあったらそれはそれでイヤですけど。

 まぁとにかく次へは進めることになりましたし、「先制してその後追加点を奪えず逆に試合終了間際に同点ゴールを献上。PK戦突入間際に勝ち越してなんとか勝利」というのはベスト8まで進んだ一昨年と同じパターンですので、あの時以上の快進撃を見せてもらいたいものですね。賞金のためにも。

2006年10月17日

勝点ロスするロスタイム

2006年Jリーグディビジョン2第44節
コンサドーレ札幌1-1モンテディオ山形
得点者:札幌/フッキ
     山形/小原

 プロチームにしては声が少ない「サイレント病」、突然相手の選手が見えなくなってフリーにする「突発性視野狭窄病」、逆にそこにいないはずの味方にパスを出す「集団性蜃気楼症候群」など札幌の持病は数多いのですが、その中にあと少しが守れない「ロスタイム失点症」というものがあります。かつてはヴァンフォーレ甲府の昇格を思い切りアシストしたひどい発作もあったこの持病も、ここのところはなりを潜めていましたが、今季最後の厚別競技場での試合で再発。ペナルティーキックで先制しながらもロスタイムに追いつかれて勝点3を逃すというある意味とても札幌らしい締めくくりとなりました。
 ただまぁ、ロスタイムで失点するというのは「あとほんのちょっと我慢すれば勝ってたのに…」という思いがどうしてもぬぐいきれませんから、その他の時間帯での失点に比べてかなりインパクトがでかいのですが、これまでも何度か書いた通り「ロスタイムのドラマ」というのは札幌に限ったことではありません。ロスタイムを含めた試合終盤は負けている相手は逆に失点するリスクは覚悟の上でなりふり構わず攻めて来ます。疲労で足も止まってきますから、試合が動くことが多い時間帯です。実際、Jリーグ全体を見渡しても、ほとんどのチームが後半75分~89分での失点が一番多く、J1・J2それぞれリーグ最少失点を誇る浦和レッズや横浜FCですらその例外ではありません。どのチームも「火事場のクソ力」にやられてるということであります。
 そして失点が多いということは、逆に言えば相手の得点が多いということであり、やはり多くのチームが総得点のうち一番多くの得点を最後の15分間に挙げています。そんな実感は全然ないけどどういうわけかリーグトップの得点数を誇っている札幌も、チーム総得点のうち4割近い24得点をこの時間帯に挙げています。ということはつまり、多くのチームにとって試合終盤は「火事場のクソ力」が働く時間帯であり、火事場のメガトンパンチが悪魔将軍のダイヤモンドボディ(硬度10)に傷を付けたように、どんな堅守を誇るチームであっても無傷でいられる保証は全くないということでしょう。ましてやこの試合の守備陣は割と安定していたとはいえ、得点力は高いが失点力もそれなりに高いという、壁か障子かでいえば明らかに障子に近い札幌にこの「ボーナスタイム」を守りきれと言うのは、小桧山に完封しろと言うようなものです。となれば、勝点3を逃した最大の理由はやはり追加点を奪えなかったことに尽きるでしょうかね。リードしてから西谷を投入したのもそのためだと思いますし。ただし、札幌がいくら得点力があると言っても、それは得点の数よりはるかに多いチャンスを作っていたからであり、チャンスをしっかりものにするという類のものではありません。端的に言えば「札幌には得点力はあるが決定力があるわけではない」ということですが、それが「札幌の総得点はリーグトップ」と言われてもサポーターにとってはあまりピンと来ないのもその辺が理由でしょうね。それでも1点取るのに15本近いシュートが必要だった頃に比べればだいぶマシにはなってきているとはいえ、多分札幌に決定力があったらホントとんでもないことになってるような気がします。まぁシュートの多くはフッキのやけっぱち闇雲シュートなんですけどね。

 そういう意味では、強風の影響や砂川と大塚という中心選手を欠いていたこともあってろくすっぽチャンスを作れなかったこの山形戦において、おそらく早川主審以外のすべての人が相川のシミュレーションだと思ったであろうもうけもん的なPK以外に得点がなかったことも致し方ないと言えなくもないのですがね。不可解なPKで先制されて火が付いた山形にタジタジになるシーンも多かったですしね。そう考えるとやっぱ1-1というのは妥当な結果なのかなぁと思います。

 そんなこんなで明日は横浜FC戦。この際昇格はどうでもいいですから、とりあえず「イヤなヤツ」になってもらいたいものですね。

2006年10月19日

会いたい/沢田知可子

やっと上がったリーグで 何とか選手集めて
短い月日を過ごした すこしのお金を
無駄遣い そして私はあなたと2部に帰った

せっぱ詰まって選手を 若者ばかりにしたよね
「ビリにはなるなよ」と
半分笑って半分真顔で3年目

低い雲を広げたハマの夜
あなた何も出来ず 負けてしまったの

今年は上に行くって いっぱい勝点取るって
約束したじゃない あなた約束したじゃない
勝ちたい…

ゴール前まで攻めては シュートが入らず終わる
ボールははるか上 守りたいのか攻めたいのか
わからずに右往左往

上にいるチームを つい見つめる
あれがあなただったら あなただったなら

空いてる場所に走って パスくれって叫んで
優しくパスをして 出来るだけ味方にパスをして
勝ちたい…

なるべく失点減らして お願いフリーにしないで
せめて身体寄せて 相手のそばで守備をして

今年は上に行くって いっぱい勝点取るって
約束したじゃない あなた約束したじゃない
勝ちたい…

2006年10月23日

来年もJ2で

2006年Jリーグディビジョン2第46節
コンサドーレ札幌1-4ヴィッセル神戸
得点者:札幌/フッキ
     神戸/近藤、アツ、ぱくぱく

 というわけで、わずかながら残っていたJ1昇格への可能性が完全に潰えてしまいました。10周年感謝デイと銘打たれたこの試合、OBvsスタッフチームの親善試合などのイベントやチケット半額などの効果で今季最多の1万8千人が集まった中でのJ2残留決定。よりによってたくさんの人が見てる前で残念な姿をさらさなくても…という意見もあるでしょうが、もうどっちかといえば多くの人に看取られて幸せなんじゃないですか。
 ただし、「この試合で神戸に負けたらジエンド」という状況にだったとはいえ、まぁ実際問題仮に神戸に勝っていたとしても、残りの試合で柏が1つ勝って神戸が1つ引き分ければその時点で札幌の昇格の可能性は消滅しますから、もとより厳しい条件ではありましたけど現実的には水曜日に横浜FCに負けた時点でほぼ可能性は限りなくゼロになっていたと言えるでしょう。なので、今更神戸に勝ったところで焼け石に水ではあったんですけど、だからといって負けていい理由にはなりませんんし、サポーターとしてはやっぱり少しでも悪あがきをして欲しいわけですよ。確かに内容的には横浜FC戦よりは悪くなかったですし、相手のGK萩が当たっていなければ3点は入っていたかもしれません(それでも負けですけど)。横浜FC戦同様、図式としては「目の前に昇格があるチーム」と「昇格なんてすっかりかすんでしまったチーム」との差が出た、と言えるのでしょうけど、そもそもそれで済ましちゃっていいんでしょうかね。だって、昇格圏内の3位以内は神戸を含む今の3位までのチームで事実上決定と言っていいじゃないですか。そりゃ油断は禁物ですし、どこも確実にJ1にいける2位以内に入りたいでしょうから、負けていいわけは当然ないでしょうけど、少なくとも1つ負けることが即ちゅどーんに繋がるわけではない、という意味では、どっちがより背水の陣かは言うまでもなく札幌であり、せっぱ詰まり度というかケツの火のつき具合どで言えば大阪夏の陣の豊臣方みたいなもんですから、もっと必死になってもいいような気もするんですけどね。まぁ、必死になったところで結局豊臣方は負ける以外に道はなかったわけで、華々しく散ろうが潔く負けを受け入れようが負けは負け、という見方もあるんでしょうけどね。それでも2004年にヤンツーが就任してから、確かに技術面や戦術面ではチームは成長したと思いますが、どうにもこうにもこのあたりのメンタルの弱さというか、いい意味でのふてぶてしさがあまり見られないのが残念なところです。

 まぁとりあえずJ1という目標は完全に消えたわけですが、リーグ戦はまだ残っていますし、もちろん天皇杯もあります。残りのシーズンをきっちり戦い抜くことが来年に繋がる、というか来年に繋げるにはそれは最低限やらなければいけないと思いますので、そこんとこよろしくお願いいたしますよ。

2006年10月31日

消化試合ではあるけれど

2006年Jリーグディビジョン2第47節
ザスパ草津0-2コンサドーレ札幌
得点者:札幌/フッキ×2
     草津/なし

 「昇格争い」と「消化試合」って途中まで入力文字が一緒なんですね。ATOKのおかげで気づきました。どうでもいいけど。

 さて、昇格の可能性のなくなった直後の試合ということで、これまではとにかく試合内容も大事だけどそれよりも結果が優先という感じでしたが、再び純粋に「内容」だけを求めることができる状況となりました。結果は結果でもちろん大事ですし、一つでも上の順位を目指す必要はあるんですけど、それでも「グダグダだったけど勝ったからいいか」で済ませるわけにも行きません。今シーズンはもう残りわずかで、札幌にはもう昇格の希望はありませんけど、逆にそのプレッシャーからは解放されたのですし、シーズンはたぶん来年もあるわけで、底に繋がる戦いをしていかなければこれまでの時間も無駄になりかねませんからね。
 まぁそんなわけでこの草津戦はそういう観点から試合を見ていたのですが、結論から言ってしまうと期待していたほどのパフォーマンスは見られなかったです。良くも悪くも神戸戦での戦いと一緒で、違うことといえば砂川がいるかいないかと、あと相手が神戸か草津かの違いくらいでしょうかね。神戸戦でも決めるべき時に決めていれば、勝てはしないまでももう少しいい勝負に持ち込めたと思いますし、この草津戦でも、作り出したチャンスの数から見れば少なくともあと2点は取れていたと思います。まぁ常に自分たちのサッカーを貫いているといえば聞こえはいいんですけど、決定機で決められないことも含めてコンサドーレのサッカーというのはそれはそれで哀しいじゃないか。

 ただそれでも見所がないわけではなかったです。まずは移籍後初出場となったGK佐藤優也。「GK佐藤」と書くとちょっと懐かしい気分にもなれますが、攻め込まれるピンチは多くなかったとはいえこれといった大きなミスもなくよかったと思います。今季終了までの期限付き移籍ですが、林が腰に爆弾を抱えてるとはいえこの時期にわざわざ使ったということは、一応は来季も考えているということなんでしょうかね。そしてもちろん砂川はさすがの貫禄。腰を痛めているため大事を取って後半途中でお役ご免となりましたが、ケガ明けとは思えない軽快な動きを見せ、特に西谷とのコンビはだいぶ成熟してきた感があります。今更という思いもないわけではないですが。それと、その砂川との交代で出場した藤田征也もよかったと思います。そのままトップ下のポジションに入ったようですが、ポジションにとらわれずにサイドに流れてクロスを上げたり、フォワードを追い越してシュートを打ったりとフレキシブルな動きができていました。まぁもっとガツガツプレスをかけてくるチームを相手にしたときにどうなるかという懸念もありますけど、もともとキックの精度は高いですし、スピードもあるので、さらにプレイの幅を広げればもっとその特徴は生きると思います。
 あとはチーム全体で言えば、「右サイドでボールを回して相手を引きつけ一気にサイドチェンジ」という形が割とうまく言っていた点については触れておいたほうがいいでしょう。西谷の攻撃力を生かすにはこれが一番いいんですが、この試合では狭いエリアでも比較的余裕を持ってパスを回せており、その結果思い通りのプレイができてたように思います。何しろこれまでは「右サイドで作っている間にボールを奪われる」という、昇龍拳を出そうと思ったらザンギエフに巻き込まれるような残念なパターンが多かったですからね。もっとも、サイドチェンジなんて概念がほとんどなかったかつての札幌に比べれば、サイドチェンジを狙おうとするだけでも感慨深いものがあるんですけど。これがはまるようになれば天皇杯でもいい勝負ができるんじゃないでしょうか。

 そんなわけで、期待していたほどのパフォーマンスではなかったですし、もっとやれるんじゃないかという思いは確かにあるんですけど、まぁ自分が望むレベルの戦いができるようなチームであれば今頃「また来年頑張ろうね!」なんて状態には陥ってなかったと思いますし、技術・戦術・コンディション・モチベーションすべてひっくるめてこれが今のチームのトータルの実力であると考えるしかないですね。

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