連勝ストップ

2019明治安田生命J1リーグ第11節
松本山雅FC 0-0 北海道コンサドーレ札幌
得点者:松/なし 札/なし

いつものことですが、画像に深い意味はありません。

ここ数年のJ1リーグには明確な特徴がありまして、それは「昇格組がそう簡単に負けない」というものです。少し前までは、(かつての札幌もそうだったように)昇格組のうち少なくとも1チームは「草刈場」になってしまうものでしたが、札幌が昇格した2017年シーズンは、J2から昇格してきた札幌、清水エスパルス、セレッソ大阪の3チームが揃って残留。2018年シーズンも昇格組の湘南ベルマーレと名古屋グランパスが残留、V・ファーレン長崎は降格してしまったものの、勝点30と例年ならば残留できてもおかしくない成績を挙げています。今季もここまで昇格組で今節の対戦相手である松本山雅は11位、大分トリニータに至っては3位という好成績を挙げています。

J1から降格したチームがお題目のように1年でのJ1復帰を掲げながらも、J2で思うように勝ち点を伸ばせないことが多いことからも、J1とJ2の力量差は以前より縮まってきているのかもしれません。

とはいえ、「サッカーは金である」という原理原則から言えば、チーム人件費が札幌より少ない昇格組の松本が相手であれば、ここはきっちりと勝点3をゲットしておかねばならない試合。もちろんチーム人件費で勝負が決まるなら神戸は今頃5連敗なんてしてないし(最終的に7連敗までいく)、そもそも札幌だってすでに昇格組である大分トリニータに完敗しているので、あんまりおカネでマウントを取れる立場ではないのですけど、上位を狙うのであれば、順位が下のチームにはきっちりと勝っておかないといけないところ。

と言いたいところなのですが、現在の札幌の状況は怪我人だらけ。主力クラスでもFWジェイ、アンデルソンロペス、MF駒井善成、小野伸二、中原省吾、DF石川直樹といったあたりが離脱中です。その上さらに、週中のルヴァンカップでMFチャナティップが腿を傷めて欠場。現役日本代表FW鈴木武蔵がいるといえども、彼までボールを運ぶべき選手がいないのであれば、破壊力はやはり小さくなります。

案の定、前半は完全に松本ペース。国内はもちろん、海外を見渡しても他に類を見ないユニークスキル「ソリボール」を前に、なかなかボールを前に運ぶことができません。チャンスらしいチャンスといえば36分にガースーからのシュート性のクロスに武蔵が合わせたシーンくらいで(枠外)、あとは松本の決定力のなさに助けられた感じ。

後半になると若干札幌も持ち直し、4分には斜めに走り込んでDFの裏を完璧に取ったルーカス・フェルナンデスが、飛び出てきたゴールキーパーの頭上を狙ってループシュートを狙いますが、惜しくもボールはクロスバーの上へ。その後も16分に細かいパスワークから最後は早坂がシュートを放つも勢いがなくGKにセーブされたり、深井や荒野がミドルシュートを狙うも、「札幌アカデミーのミドルシュートは入らない」ことを証明するだけの結果に。ここ数年でミドルシュートを叩き込んだアカデミー出身選手って中原くらいしか記憶にないんですが、他にありましたっけ? 後半21分に進藤が放った進藤シュートはGKにセーブされちゃいましたし。

そんなこんなやってるうちに試合はオープンな展開に。お互いカウンターの打ち合いになるも精度を欠き、「まぁそうやろな」というような0-0での結末に終わったのでした。