圧倒的ではないか

2018年明治安田生命J1リーグ 第6節
北海道コンサドーレ札幌 3-0 名古屋グランパス
得点者:札/進藤亮佑(26’)、都倉賢(69’)、オウンゴール(73’)

鹿島戦終了後には「順位的には15位だけど試合内容がいいから心配ないよ!」などと強気なことを言ったものの、週中のルヴァンカップでまあみったくない逆転負けをしたので、ちょっと弱気になっていました。そんな第6節。

相手は立場上は「J1昇格組」となる名古屋ですが、チームの予算規模としては、だいぶ頑張ってる札幌を大きく上回っており、今年も元ブラジル代表のFWジョーを大枚はたいて獲得と、相変わらずの金力を見せています。けっ。

そんな名古屋は開幕2連勝とスタートダッシュに成功したかに見えましたが、その後3試合勝ちなしとチームの調子も下降気味。この試合も司令塔であるガブリエル・シャビエルをケガで欠く苦しい状況です。

札幌は腿裏を痛めて前節欠場したジェイがベンチに復帰したものの、左膝を痛めた深井一希が欠場。連戦が続くのであまり無理はさせないつもりなのだとは思いますが、ちょっと心配ですね。

鹿島相手にアウェイで互角以上の戦いができたことがよほど自信になったのか、この試合も札幌がいい感じで試合に入ります。開始早々にはチャナティップの突破から駒井のクロスに大外からガースーが頭で合わせます。DFのブロックでゴールはなりませんでしたが、「ウィングバックのクロスを逆サイドのウィングバックがシュート」という、とてもオレ好みのシーンで、確かにミシャのサッカーがだいぶできるようになってきたのではないかと思います。

とはいえ、試合序盤の札幌は、繋ぐのではなく割と後ろから徹底的に相手DFラインの裏を狙っていくスタイル。これはトップに入ったのがジェイではなくとっくんであったことも大きいかと思いますが、これまでの試合ではボール支配率で相手を上回ることも多かったのが、この試合は前半20分の時点でのボール支配率は札幌が40%で名古屋が60%と、珍しく支配率が相手を下回ります。まぁ、支配率で負けて珍しいとか、こんなことを書ける時点で今年の札幌は何かがおかしい、いや違います。

おそらく名古屋を充分に研究した上での作戦なのでしょうが、これが功を奏し序盤から名古屋を攻め立てます。

そして前半25分、福森からのロングボールで裏を取った三好のクロスから得たコーナーキックで、やはり福森からのボールを進藤が頭で合わせてゴール。

貴重な先制点を叩き込んだ進藤に対し、とっくん以外のチームメートはがあまりにも淡々と自陣に戻っていくので、実はゴールに入ってなかったのではないかと思うくらいでした。

メジャーで初本塁打を打った大谷翔平選手への「サイレントトリートメント」が話題になりましたが、進藤さんに対してはその後手荒い祝福があるわけでもない本物のサイレントトリートメントで、進藤さんマジ進藤さん。

このまま主審までもがサイレントだったら伝説だったのですけど、一応ゴールは認められたようで、札幌が1点を先制。その後も調子に乗りまくった進藤さん、後ろに駒井を残してまで攻撃参加する姿勢は、道民的に正しく「おだってる」と言えましょう。あと意外と足速い。

後半も引き続き札幌ペースで、追加点のチャンスも何度かあったのですが、なかなか決めきれません。このあたりの決定力をもう少し上げることができれば、もっと上の順位に行けそうな気もしますけどね。

そんなわけで追加点を狙うミシャはジェイを投入。その5分後、ガースーからのスルーパスを受けたジェイがワンフェイク入れて突破、ふわりと浮かせたクロスにとっくんが豪快なバイシクルシュートを決めて追加点をゲットします。びっくりするくらいのゴールを決めて吠えるとっくんに、まるで自分のおかげのような表情で祝福する進藤さんマジ進藤さん。

そして、追加点からさらに4分後には、ガースーのクロスをダイレクトに合わせた櫛引一紀(元札幌)のオウンゴールで3点目をゲット。守ってはすっかり安定感の出てきたキムミンテを中心にジョーにほとんど仕事をさせず無失点。さらに進藤さんをつけあがらせる結果となりました。