高みの見物

J1では川崎フロンターレが2年連続の優勝を決めましたので、残るJリーグの注目は昇格争い・残留争いに移りました。

北海道コンサドーレ札幌はすでにJ1残留を確定していますので、高みの見物をしながら左うちわでのんびりと観測している我々です。かつては争う仲間にすら入れてもらえず、「俺たちも残留争いしてえなぁ」と思っていたものですが、実際に去年それをやってみたらあまりにも苦しすぎて、もう二度とごめんだと思ってたので、この立場でシーズン終盤を過ごせるというのは、こんなにものどかな気分だったんですね。

そんなわけで11月17日にはJ2最終節が行われました。

このサイトをご覧の皆様には特に説明の必要はないかもしれませんが、今季のJ1昇格争いはもちろん、J1残留争いにまで影響するのは、町田ゼルビアの動向でした。

町田はJ1で戦うための条件である来季のJ1ライセンスを持っておらず、自動昇格圏内の2位以内に入ってもJ1に昇格することができませんし、プレーオフ圏内の3位から6位までに入っても大会への参加はできません。

そして、たとえば町田が1位になっても、2位と3位が自動昇格になったり、7位のチームがプレーオフの権利を得るなどということはなく、町田の存在はなかったことにされる、まさに「おめーの席ねーから」状態。

つまり、町田が2位以内に入った場合は自動昇格は1チームのみ。そして、自動昇格が1チームのみということはその分J1からの自動降格チームも1チームのみとなるわけで、残留を争いっているチームにとっては町田が頑張って2位以内になってくれれば自分たちのクビがつながる可能性が増すわけです(17位のチームが入れ替え戦に回るので、残留のチャンスは残る)。

しかし、勝てば優勝の可能性さえあった町田ですが、東京ヴェルディに引き分け結局4位で終了。徳島ヴォルティスと引き分けた1位松本山雅、モンテディオ山形と引き分けた2位大分トリニータが来季J1へ自動昇格、J1昇格プレーオフで町田を除く横浜FC、大宮アルディージャ、東京ヴェルディの3チームが、入れ替え戦進出の座を争うことになります。

※画像に深い意味はありません。

で、自動昇格が2チームとなったことで自動降格も2チームに決定、これにより、勝点で17位を上回ることのできない18位V・ファーレン長崎の自動降格が決定しました。「試合に負けたけど優勝した川崎」「試合のない日に降格が決まった長崎」と、なんだか変なシーズンですね。まぁ、それもまたサッカーなんでしょう。過去には「まだギリギリ残ってると思ってたら実は落ちてました」なんてチームもありましたからね。9月に。9月ですよ。話がおかしくないですか。国民生活センターに通報しますよ。

かように、ACLさえ狙える順位になったとしても、なにかにつけて過去の辛い思い出がフラッシュバックしくさる現象には困ったもんです。これからの若いサポーターはこういう年寄りの戯れ言は気にせず、前だけ見て応援しましょうね。