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野々村チェアマン、誕生

以前からほぼほぼ既成事実としてまことしやかに語り継がれていた、北海道コンサドーレ札幌の「オレのノノ」こと野々村芳和元社長(現会長)のJリーグチェアマン就任が決定しました。

野々村社長がコンサドーレ札幌(当時)の社長に就任したのは、「強化費としては、ぶっちぎりのJ2最下位だった2004年よりもさらに少ない」という、ボジョレーヌーボーのキャッチコピーみたいな予算しかなかった、2013年のことでした。

以来、クラブを強化するためにさまざまな施策を打ち出しましたが、何より大きかったのが、社長自らの発信力でしょうか。サポーターやパートナーに対してクラブのビジョンを示し、「J1に上がるためには○○円くらい必要なんですよね、今はこれしかないけど」「人件費を○○円くらいにできれば、J1でも安定して戦えるようになる。今はこれしかないけど」などと持って行くことでお金を出したくさせる、私はこれを「理念の現金化」と呼んでいますが、そんな怪しげな手腕も発揮したりして、クラブの予算規模を9年で6倍以上にしました。

そんな確かな経営手腕に加え、ジェフユナイテッド市原(現・ジェフユナイテッド市原・千葉)やコンサドーレでもプレイした元Jリーガー。札幌では主将として活躍し、相手選手にヘッドバッドをかまして退場し、反省の意思表示に丸坊主にしたこともありますから、当然サッカー選手としての現場のこともわかっている人です。さらに、スカパー!でも自らがMCを務める番組を長いことやっていたくらい巧みな話術を持つんですから、「どことなくうさんくさい」という点にさえ目をつぶれば、Jリーグチェアマンとしてこれ以上ふさわしい人はいないわけです。

それだけに、タイの英雄を引っこ抜かれ、有能ヘッドコーチも引っこ抜かれた札幌にとってはとてつもなく痛い損失ですが、「旧JSLでもJオリジナル10でもない地方クラブがチェアマンを輩出した」というのは、外様大名が親藩になったくらいの大出世だと思います。

しかしまぁ、現時点ではあんまり我々も実感はないですけど、正式にチェアマンとしての業務が始まるが4月以降は、全国ニュースに普通に登場する野々村チェアマンとか、岸田総理大臣と面会する野々村チェアマンとか、なぜかHIKAKINのチャンネルに出演する野々村チェアマンとかが見られるってことですよね。その時の我々は、紅白の司会を務める大泉洋さんを見る道民の気持ちになるのか、それとも錦鯉の長谷川雅紀さんを見る道民の気持ちになるのか。さあ、どっち!