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2006年3月 アーカイブ

2006年3月 2日

人事を尽くして天命を待つ

 気がつけば開幕までもうあとわずかです。今年のチームは例年になく調子がよく、いやが上にもシーズンへの期待が高まってきますが、そこで気になってくるのは他のチームの状態です。当然のことながら試合というのは相手がいるわけで、こちらがいくら調子がよくても相手チームも同様に調子がよければそう簡単に上位の成績を挙げることは出来ません。「相手が大きいヤツだからって、負けるとわかってるからって、紳士は勇気を持って、戦わなくてはならない時があるからだぞッ!!」…じゃなかった、「彼を知り己を知れば百戦して危うからず」というように、自分たちのこと同様に相手のこともよく知らなければいけません。というわけで開幕前の各チームの調子を調べるためにそれぞれのチームの公式サイトなどを回り、それぞれの練習試合結果をまとめてみました。なにぶん個人で集めたものですので間違いや抜けはあるかも知れませんが、まずは下記のファイルをご覧ください。

 J2チーム練習試合結果(PDF)

 ざっとご覧いただいてわかることは、あくまで練習試合ですから、結果だけまとめたところで実は大した意味もなかったりすることですね。だいたい練習試合の勝敗なんて相手のレベルや仕上がり状態によっても変わってきたりするので、たとえばJ1チームに勝ったりすることもあればアマチュア相手に引き分けることもあるし、「練習試合無敗」とか「練習試合無勝」だったりしたところでそれがシーズンの成績には直結するわけもありません。いや、さすがにひとつも勝てなかったらそれはそれで困るのですけど、かといって過去には開幕前の練習試合でひとつも負けずにシーズンに入って、その結果史上最速で降格したチームもあるくらいさっぱりアテにならんものなのですから、他チームの調子なんて実際のところどうなのかはわかるはずもありません。だいたいなんでこんな表作ったんでしょうね。まさしく「図にのるんじゃあないッ! このヒマ人がッ!」って感じですね。オレだけど。

 それでもせっかく作ったので無理矢理何かに役立てたいと思ってじっくりと眺めていると、この表から読めるのは全チーム中一番多い練習試合を行ってきたのが札幌の10試合で、かつプロチーム相手の練習試合も札幌が7試合で一番多いということがわかりました。ということはつまり、今年はより実戦に近い練習という点に限れば、札幌が質・量共にナンバーワンのキャンプをこなしてきたと言えるかもしれません。
 ただまぁ、練習試合をたくさんやれば強くなるかと言われればそう単純な話ではありませんし、監督のチーム作りの方針によって練習試合の位置づけも異なってきます。つまりは「腕試し」とするかそれとも「腕ならし」とするかによって求める相手のレベルも変わってくるでしょうから、強い相手じゃなければいけないという理由もありません。どっちがいいかという問題ではないと思います。ファイン派かレイン派かと訊かれれば、僕はアルテッサが好きです。

 まぁそんなわけでやっぱりあんまり役には立たなかったので、あとはもうこれまでのキャンプでヤンツーがやってきたチーム作り、「強い相手との戦いを多くこなし、何度もやられたりすることでレベルアップを図る」という、いわゆる「サイヤ人式トレーニング」が実を結ぶことを信じて、明後日の開幕戦を静かに待とうと思います。

2006年3月 5日

いけるかも?

 3月4日にいよいよ開幕したJ2リーグ。4年越しの昇格を目指すコンサドーレ札幌は、サガン鳥栖とのアウェイ戦でそのスタートを切りました。今年からスカパー!はJ2全試合を生中継という暴挙…いや英断をし、この開幕戦も6試合全てが生中継となりましたが、スカイTVの映らないオレんちはあんまりその恩恵に授かれません。ということで大事な開幕戦も生で見ることは叶わなかったのですが、試合はフッキの直接フリーキックで得た虎の子の1点を守りきった札幌が鳥栖を下し、幸先のいいスタートを切りました。とはいえ伝え聞く限りでは内容はあまりよくなかったようで、散々「今年はいい」と言い続けてきたオレの立場が全くないのですが、ともあれ今年は結果が問われる年です。内容がよければそれに越したことはありませんけど、たとえ内容が悪かったとしても勝ち点3という結果に優るものなど何もないのです。そういう意味では、そうでなくても固くなりがちなシーズンの緒戦で、札幌には長いキャンプの末にそのままシーズンに入るという難しさがあります。そのような状況で、昇格レースのダークホースと目されている鳥栖を相手にアウェイで勝ち点3を挙げることが出来たのですから、開幕戦としては申し分のない結果と言っていいのではないでしょうか。ちなみに、過去10シーズンの札幌の開幕戦成績は4勝2分け4敗。勝利したシーズンは1996年を除いては1997年JFL優勝、2000年J2優勝、2001年J1残留ときっちりと結果を残してシーズンを終えています。シーズンを占う上できわめて重要な試合となる開幕戦は、単に48分の1ではないと言えるでしょう。ちなみに過去開幕で勝てなかったときは、当然のように「単に48分の1じゃん」と主張してましたが、そんなシーズンがいずれもパッとしない成績で終わっているというのは今更言うまでもありません。

ということで開幕戦、どんだけ内容が悪かったかは今のところオレにはわかりませんけど、逆に言えば悪ければ悪いなりに無失点でしのぐことが出来たのですし、今年はそうそう簡単に負けるようなチームではないとも言えるでしょう。大きな期待をしていたサポーターの皆さんには物足りない内容だったかも知れませんが、多分それは札幌の実力ではないと思います。今週末のホーム開幕戦はまったく違ったチームが見られると思いますよ。保証はしませんけど。

2006年3月 7日

鳥栖戦感想

 というわけで、遅ればせながら試合を見てみました。その上でサッカーっぽい話をしますと、けっこう中盤が空き気味でしたねぇ。あそこまでスペースが空いているといくら大塚といえどバランスを保つのは困難だし、おまけにボランチで大塚とコンビを組んでいた智樹の調子がどうにも上がってきていないようで、これでは鳥栖の攻撃の起点である尹晶煥を抑えるにも一苦労って感じでした。池内が3バックの中央に入ったロッソ熊本戦では、かなり強気なライン設定だったため中盤もコンパクトにまとめることが出来ていたのですが、鳥栖戦で3バックの中央に入ったソダンはけっこう深めに守っていたため、中盤も間延びしたのかもしれません。もちろん中盤が空いていた理由はDFラインによるものだけではないですし、鳥栖のような優れたパサーとすばしっこいストライカーがいるチームを相手にした場合、裏を取られるリスクもありますので単純に「DFラインは高いに限る」とは言えないのですけどね。サンマは目黒に限りますけど。その他では中盤が空いていた影響で両サイドの関や芳賀が中に絞らざるを得ず、その分ただでさえ3バックの弱点であるサイドのスペースがより大きくなってサイドを鳥栖に使われまくってましたし、守備面でかなりてんやわんやでした。ピ・ピ・ピーヨコちゃんじゃアヒルだガーガー。

 そんでまぁ攻撃面では、守備がそんな感じだったのでいざボールを奪ったときにどうしても攻撃のスピードが遅くなり、先に相手の陣形が整ってしまう場合が多かったので、決定打を与えられなかったのも当然なのですけど、それ以上にやっぱり動きが悪かったですね。なんというか、開幕戦で緊張してたというよりは、どいつもこいつも「オレがいいとこ見せちゃる」みたいな感じで、やるべきことをすっかり忘れていたって感じだったと思います。別にねぇ、ドリブルで5人抜けとか、相手に1度も触らせずにゴールしろとか、3分でリックドム12機落とせとか電源入れたままカセット抜いてテニスのカセット差せとかそんな高度な技を要求してるわけではないのですからね。流れるような攻撃で奪ったファインゴールも1点だし、何となく打ったシュートが入っても1点。身も蓋もない言い方をすれば、ルールに違反してなければどんな方法使っても相手ゴールにボールをぶち込みゃいいだけの話。仲間を集めて敵の親玉を倒すというストーリーならドラクエも桃太郎も同じなのと一緒です。今まで練習でやってきたことをしっかり出せばそうそうこみっともない試合にはならないと思いますよ。

2006年3月 9日

関八州

 コンサドーレ札幌は北海道のチームですが、ホームタウンである北海道以外の地域に住んでいるサポーターも決して少なくありません。北海道出身だから、転勤や進学などで一時期を北海道で暮らしたことがあるから、あるいは特にこれといった所縁はないけど北海道が好きだから、応援していた選手が札幌に移籍してきたから、ばっちゃが言ってたからなどなどきっかけは様々でしょうが、とにかくホームタウン以外の地域にもコンサドーレ札幌を応援している人、いわゆる「アウェイサポーター」が相当数おります。中でも人口の集中する関東地域には多くのサポーターが住んでいると思われ、北海道に次ぐ大きな勢力であることは何となく思います。統計を取る気はまったくないので特に根拠はありませんけど、多分そうに違いない。
 ただし、アウェイサポーターというのは金銭的なチーム支援という意味ではなかなか難しい立場にいます。アウェイのスタジアムで応援すればチケット収入は当然対戦チームに入りますし、かといってホームゲームに毎試合通えるようなアウェイサポーターはごくわずかです。その他大多数のアウェイサポーターに残された支援方法といえば、グッズ購入と後援会入会といったあたり。しかし、グッズを購入しようにも恵比寿の麦酒記念館のグッズ売り場は既に撤退している上、一部のグッズをweb上で取り扱っていた「まるきた市場」も昨年6月末で閉鎖してしまっています。一応、オフィシャルショップであるCスペースで通販も行ってはいるのですが、何のグッズがあるのかわかりませんし、何よりもこのインターネット全盛のご時世に、注文方法が電話で支払い方法が現金書留という極めて原始的な方法がメイン。今時現金書留なんて仕送りにだって使いませんですよ。まぁレプリカユニフォームを買ったときは代引きでしたけど、いずれにしてもオンライン通販の最大の利点であるクレジットカード決済がないというのは大きなマイナスポイントで、気軽に利用しにくいのは事実です。
また、後援会については全国のローソンのオンライン端末Loppiや郵便局で払い込みができるので、グッズ購入ほど面倒ではないのですが、にもかかわらず、おかげさまで2002年以降はチーム成績とともに順調に会員数を減らしています。これは個人的な推測ですが、手段の問題以上に後援会は「そもそもほとんどその存在が知られていない」という致命的な問題があるのと、いろいろ手数料や原価のかかるチケットやグッズと違って、後援会の場合は会費のほとんどがチームの運営費に充てられ、チーム支援という意味ではもっとも還元率(?)の高い手段であるものの、その分会員としてのメリットは大きくないため、他の手段に比べて「入ってます感」が薄いという欠点があるからではないでしょうか。グッズ販売も後援会もチーム運営における重要な収入源ですから、このあたりも充実していかなければいけないでしょう。

 ということで、この2点についてまた新しい動きがありました。インターネット上でのグッズ販売の再開と、関東後援会の設立です。まずはオンラインショップですが、コンサドーレのチームスポンサーである北海道新聞社の通販サイト「Da Vessa」内に「コンサドーレ札幌のオフィシャルwebショップ」として誕生。利用にあたってはDa Vessaへのユーザー登録(無料)が必要ですが、グッズ購入だけではなくオフィシャルファンクラブ「doze」の入会も出来ます。もちろんクレジットカードも利用可能…というかクレジットカード払いのみなのね。しかもオレのJAL/JCBカードは使えないと来たもんだ。Fire Foxじゃ正しく動作しないみたいだしなんか極端というかいまいち中途半端な気もしますが、とりあえずは通販が出来るようになったことを前向きに捉えるべきでしょうか。
 そしてもう一つが関東後援会の設立。今回の更新はこの話がメインなんですがね。というのも微力ながらも自分も関わっておりまして、副会長なんぞをやらせていただいております。ですのでこれからはオレのことを副会chooと呼ぶように。いややっぱお断りだ。
 ということで関東後援会。設立の趣旨や活動内容などについては公式サイトに詳細がありますのでそちらをご覧いただくとして、まぁ早い話がホームタウンから遠く離れた地でチームを応援しようという物好きな素晴らしい関東在住の方々のために、金銭的支援の窓口を提供すると同時に情報提供などを積極的に行っていくという目的で設立されました。本質的には関東後援会も北海道後援会の一支部に過ぎませんので、会員になったところで別に会員限定のちょっとだけよショー開催とか月に代わってお仕置きとかの特典があるわけではないのですけど、関東での応援活動の拠点としていろいろと動いていきますので、「んじゃオレも一口乗るべ」というステキな方は是非とも入会をお願いします。なお、設立に伴いまして、3月25日(土)に後援会に入会された方または入会される予定のある方を対象に発足式を行います。お時間のある方は是非参加していただければと思います(詳細については上記公式サイトをご覧ください)。また、後援会設立を記念して当日午後には札幌ドーム(室蘭だった)で行われる横浜FC戦の観戦会も予定しております。こちらは後援会に入会しなくてもコンサドーレのサポーターであれば誰でも参加可能ですので、ふるってご参加ください。

2006年3月11日

あの素晴らしい得点王をもう一度

Jリーグディビジョン2・第2節
コンサドーレ札幌0-1水戸ホーリーホック
得点者:札幌/いねえ
     水戸/河野

hulk.jpg

 池内を使わない理由がわからないんですけど、なんでもいいからちゃんと勝ってくださいよ。

2006年3月15日

水戸戦感想

 一言でいえば、悪いほうにフッキショーでしたね。各所で指摘されているとおり、囲まれている中を強引に突破しようとしては屈強な水戸のDFたちに潰され、挙げ句の果てには相手のプレイにぶち切れて報復行為で一発退場。俺王様やエメじゃあるまいし、なんだか風車に戦いを挑むドン・キホーテみたいでした。どんな選手だって周りを囲まれてしまえば自由にプレイするのは難しいですし、相手だってドリブルしかないとわかっていれば止めようはあるわけです。エメはアホみたいなスピードで、俺王様は遠目からでも枠に飛ばす正確かつ強烈なキックで囲まれる前に仕事が出来たから得点を量産できたという側面がありましたが、フッキのシュートレンジは意外とあまり広くないみたいですし、かといって周りをうまく使おうという意識もあまりないようですからね。今のところのフッキのプレイスタイルはスラムダンクでいえば「赤木キャプテンのシュートレンジしかない桜木花道の気性を持った流川くん」のような感じです。相手にとってはイヤな選手ではあっても怖い選手ではないですね。
 とはいえ、あの下半身でシュートレンジが狭いわけないし、キープ力自体はかなりのもの。今回の退場も「若さゆえの過ち」と言えなくもないですから、改善する余地は充分に残されています。別に俺様でもかまわないんですよ。ただもう少し冷静に周りも使えるようになれば、仙道くんになれる選手だと思うんですがね。顔はポール(野辺)っぽいですけど。
 で、そのフッキの出場停止は3試合とのこと。次節山形戦はもちろん、第4節の愛媛FC戦と第5節の横浜FC戦まで試合には出られないことになります。つーか、3試合停止っつってもたった1週間で消化しちゃうんですね。第6節は札幌は試合がないのでフッキの再登場は最短で第7節のザスパ草津戦ですけど、それも4月5日だし。間に4試合挟んでも1ヶ月経ってないというシーズン初っぱなからの駆け足日程、改めて48試合の恐ろしさを感じました。

 まぁそんなわけで試合全体の感想ですが、水戸のほとんど唯一と言ってもいいチャンスをしっかり決められて負け。最悪でも引き分けで終わっておくべき試合だったと思います。失点をしたことよりも、得点できなかったことのほうが問題でした。あの流れであれば前半のうちに少なくとも1点は獲っておくべきでしたし、また獲れたはず。確かに試合内容はよかったですけど、相変わらず先手を取られたときの試合運びはヘタクソのままでした。なんというか、どうにもいっぱいいっぱい感が否めないのですよね。もっと自分たちに自信を持ってほしいというか、「俺らが負けるわけないじゃん」という感じで、いい意味の余裕を持ってもいいと思うんですよねぇ。かといって相手をナメてはいけませんけど。ナメるのは猫だけで充分です。こういうのはもう試合を重ねて経験を積んでいくしかないと思うんで、一朝一夕でどうにかなるもんでもないと思いますが、だからこそ1試合1試合を大事にしてほしいと思う次第。48試合なんてあっという間ですよ?

2006年3月19日

山形戦感想

Jリーグディビジョン2・第3節
モンテディオ山形0-1コンサドーレ札幌
得点者:札幌/西谷
     山形/いなかった

 昨年の第4クールの試合でようやっと「山形に勝てない病」の進行を止めることは出来たものの、その勝利は札幌ホームでのものであり、アウェイでは2003年3月22日に勝って以来、まるまる3年も勝ちがありません。山形というチームはどちらかといえばホームでの戦績はよくないのですが、その山形が「x戦ぶりのホーム勝利!」となる時はだいたい札幌が相手の時というほどです。そんな山形を相手にアウェイで勝つことができたのですから、スコアこそ最少得点差ではあるものの、今季を占う上では重要な意味を持つ勝利と言うことが出来るのではないでしょうか。

 とはいえ、全体的には連携面ではまだまだ向上の余地があると思います。トレーニングマッチではもっと大胆なサイドチェンジなんかも頻繁に見せていたような気がするんですが。関も芳賀もスピードで相手をちぎるタイプではないので、彼らを生かすのであればきっちりスペースを作ってあげないと難しいと思いますよ。あと相変わらず得点の匂いはあまりしないのが気になるところですね。今シーズン初先発の相川は狙ったように1対1を外すし、同じく今シーズン初出場初先発の元気も、いつもの通り守備に頑張ってくれるのはいいのですが肝心の攻撃面では、目についたシーンといえば相手GKへの見事なタックルくらい。故意ではないとはいえ、あれが許されるのはホームベースへの突入くらいなので、たぶんサッカーではイエローもらうのは仕方がないと思います。それと、智樹は前2戦に比べればだいぶよくはなってきましたが、目を見張るような見事なパスを出したかと思えば、目を覆いたくなるようなしょぼいパスを出すこともあり、非常にサポーターの目を酷使させるプレイヤーで、まだまだチームの軸と呼べる働きとは言えません。まだ若いと言ってもそれくらいの働きをしてもらわなければ困りますし、西谷へドンピシャのアシストを見ても出来ないことだとは思いません(※アシストは相川だったみたいですね…)。少なくとも、同じくらいの頃の山瀬は既にチームの核となっていましたからね。いつまでもヤンツーに泣かす泣かさないとか言わせてる場合じゃありませんぞ。ここはもう一度ボウズになって、尊敬する大塚と同じ髪型でまず形から入ってみるというのもいいかもしれません。そうすれば未だに関と大塚の区別がついてないうちのカミさんがさらに混乱すると思いますけど。ちなみにこの試合でも、

 妻:「これ大塚?」
 俺:「いや、それ関」
 妻:「関!」
 俺:「大塚だってば」

 という会話が繰り広げられていました。いや、カミさん話はどうでもいいんだけど。

 とにもかくにも試合内容はほぼ互角といった感じではありましたが、山形を相手にアウェイで互角の内容に持って行けた上に、無失点で抑えたというのは大きな進歩でしょう。まぁ(山形 - 大塚) = (札幌 + 大塚)というのはやや物足りない感じもしますが、苦手チームを作らないことは安定した成績を残すための大きな要素ですから、そういう意味では先手を打てたことは評価できるでしょう。まぁ、そのぶん水戸という苦手チームが出来つつあるのはかなりイヤな予感がしますけど。

2006年3月22日

愛媛戦感想

Jリーグディビジョン2第4節
愛媛FC2-1コンサドーレ札幌
得点者:札幌/石井
     愛媛/星野(notスミレ)、森脇(not健児)

 愛媛FCというチームは、一般的なJリーグ参入チームとはちょっと違った道を歩んできました。1996年以降にJリーグに加わったチームというのは、その誕生の経緯は様々ですが、かつてのコンサドーレがそうだったように、ほとんどのチームが「まずはトップチームを強化」するという方法でJリーグを目指したという点で一致しています。そして、ほとんどのチームはその手段として他のJクラブを解雇された元Jリーガーでレギュラーを固めるという方法を採ってきました。現在でもロッソ熊本などが同様の強化策でJリーグ入りを目指しています。
 しかし愛媛FCは比較的早い時期からJリーグ参入を視野に入れていたものの、他のように「Jリーグのための強化」は行わず、まずはユース組織の強化に取り組みました。もともと母体であった松山FCが一種から三種までのチームを持っていたという背景もありますが、その結果愛媛FCユースは既に四国では強豪として数えられ、高円宮杯でも四国地域の代表枠はたったひとつしかないにも関わらず毎年のように出場を重ねています。そのぶんトップチームの整備が遅れ、当初はJ2参入が見送られるという可能性もあったものの、地元の協力を取り付け無事にJ2に参入を果たした今季も、無駄に背伸びはせず派手な補強は行わないままリーグ戦に臨んでいます。もちろん予算的な問題で大型補強をしたくても出来ないという理由もあるでしょうが、レギュラークラスの半数近くを生え抜き選手が占め、しかもユース出身選手が既にチームに3人いるというのは、Jリーグ新加入チームとしては立派なものだと思います。ちなみに札幌光星高出身の道産子選手もいますね。

 まぁだから何だと言われても困るのですけど、要するに愛媛は「これから」のチームなのであり、別にJ1昇格を狙っているわけでもありません。語弊はあるかも知れませんが「失うものは何もない」とも言えるわけです。そんな彼らのやるべきことは、とにかく目の前の試合に全力投球すること。とりわけホームのサポーターの前でJリーグ1年生がプロの先輩チームに一泡吹かせるという、一昔前のヤンキーマンガさながらの展開に持っていくことが出来れば、そりゃもう怪物ランドのプリンスじゃなくても愉快痛快ってもんです。確かに戦力的には札幌よりも劣るでしょうが、大貧民だって戦略によっては大富豪に勝てるわけで、ましてやうちは大富豪なんぞではなくいいとこ平民クラス。そんな札幌は「勝って当然」と言われ、方や愛媛は「負けてもともと」。精神的な余裕は圧倒的に愛媛のほうが上だったでしょうし、しかも札幌は前日練習が出来なかったことによる調整不足もあったのですから、こういう展開になるのも確かにヤンツーの言うとおり「順当」と言えるかも知れません。

 でもそうは言ってもさぁ。昇格を狙うチームがそれじゃ正直言って困るのですよ。あらゆる困難を乗り越えられるのがホントに強いチームってことでしょ? 何もドルアーガの塔を宝箱の出し方憶えた上でワンコインクリアしろとか、ぐでんぐでんに酔っ払った状態でエースコンバットやれとかそういうこといってるわけじゃないんですし。もっとシンプルにプレイするとか、前半はさらっと受け流すとか、やりようはいくらでもあったと思うんです。まぁ今更それを言ったところで松井さんのお腹が引っ込むわけでもないのでいつまでもグダグダ言うのはやめますが、鳥栖でも悪いなりに勝点取ることが出来たんですし、やってやれないことはないと思いますので、まずは今週末の横浜FC戦ではきっちりと勝点3をゲットしてください。

2006年3月27日

横浜FC戦感想

Jリーグディビジョン2・第5節
コンサドーレ札幌0-1横浜FC
得点者:札幌/いねえ
     横浜FC/北村

●今季2連勝を飾った高木琢也監督(横浜FC)のコメント:
 「勝ちたいという気持ちが、少しだけ札幌さんを上回ることができたのが、この結果につながったと思う」
●ホームで連敗の柳下正明監督(札幌)のコメント:
 「選手が一生懸命やってこの結果なので、仕方がない。練習をもっともっとしなければいけない」
●13回目の防衛を果たした具志堅用高さん(沖縄)のコメント:
 「ちょっちゅね~」

 最後のは間違い。

 ということで攻め込みながらも点が取れず、コーナーキック崩れから西谷がボールを奪われカウンターを受け、カバーした智樹が余計火に油を注ぎ、最終的には和波主将の軽やかなディフェンスにより失点、その後は失点した途端にささやかで慎ましやかな攻めに終始し、引いて守る横浜FCディフェンスを崩せずといういつものパターンでした。とはいえ、一番問題となるのは「失点したこと」ではなく、「敗戦したこと」だと。つまりですね、失点したことはまぁいいことじゃないですけど、それと同じくらい得点できなかったことも問題だと思うのです。今回の場合も、失点の仕方は確かによくないのですけど、あの状況でパスに逃げずに勝負に行った北村がよかったという見方も出来ますし。まぁ要は失点するときゃするんですし、どんなチームだって毎試合常に無失点に抑えるというのも現実的には無理だと思いますから、やっぱりあれだけ攻め込んでおいて無失点というのは残念極まりないのです。大佐風に言えば、「目の前に敵の選手を置いて硬くなるのはわかるが、せめて点ぐらいは取ってほしいものだな」ってな感じですね。

 実際、練習試合を見たときはよかったんですよ。芳賀←→関のサイドチェンジとか、ダイレクトパスを繋いで中央突破とか、サイドからの速いクロスに対してFWが一人ニアで潰れ、2列目3列目の選手がその後ろから走り込んで決めるとか、ハァハァするようなプレイがちゃんと出来てましたから。もちろん、練習試合というのは主眼となるのが「自分たちの戦術確認」ですから、リーグ戦ではまず相手の良さを潰そうというチームも少なくないですし、勝手が違うというのは確かにあると思います。特にオレが見に行った練習試合は相手がロッソ熊本で、立場としては格下のチームといえる上、ロッソもまた放り込みはせずに繋いでくるチームでしたし、大量補強でチームとしては構築段階でしたから、ある程度は自分たちのサッカーを貫くことが出来たのかもしれません。ただ、「出来ない」と「やれない」のはずいぶん違うと思います。去年までのチームならともかく、今年のチームはやってやれないことはないと思うのですよね。キャンプで出来てたことがちゃんと出来れば、1点や2点はコンスタントに取れるんじゃないかと思います。まぁ「勝ち点盆に返らず」とも言いますし(言いません)、過ぎたことを悔やんでも仕方がありません。幸い次節は札幌はお休みですので、悪い流れを断ち切る意味でももう一度キャンプでやってきたことを思い出してください。

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