また3失点

2018年明治安田生命J1リーグ 第3節
北海道コンサドーレ札幌 1-3 清水エスパルス
得点者:札/ジェイ(15’) 清/河井陽介(26’)、金子翔太(48’)、クリスラン(67’)

3月10日に行われた明治安田生命J1リーグ第3節、北海道コンサドーレ札幌対清水エスパルスの試合は、「狙われたスリーバック~忍び寄るオレンジチームの甘い罠! 若武者は枠を3度はずす」というサブタイトルでお送りしました。

長い長いキャンプを経て、ようやく地元に帰ってきたコンサドーレ。毎年のことではありますが、なんとなくここからが真の開幕という気もします。前節は勝てはしなかったものの常にリードを許す劣勢の中で3点を挙げて追いつき、弾みをつけてホーム開幕戦を迎えられたと思ったんですが、結局先制点を挙げながらも逆転負け。週中に行われたルヴァンカップを含めて、3試合連続で3失点という感じでした。

前半は良かったんですけどね。先制点なんて、兵藤のサイドチェンジから駒井の見事なクロスをジェイが頭で合わせてゴールという、まさに理想的な形。ファイナルファンタジーでいえば、補助系の魔法で支援しながらの魔法剣でざっくり、という感じですよね。

ただ、これを何回も出せればよかったんですけど、実際は魔法剣乱れ打ちしたけどスカばっか。逆に何でもない攻撃からクリスランにゴリゴリシュートをあっさり決められ同点を許すと、後半開始早々に文字通りエアーポケットのような守備の穴を金子翔太に突かれて逆転され、最終的には河井陽介に技ありのミドルシュートを決められてジエンド。

どんなに魔法を駆使しようが、最終的には物理で殴ったほうが早いし確実という、RPGの現実を見せられたような気がしました。若い頃、FF5でオメガを倒すため、「全員をマスターすっぴんにして、全員にあめのむらくもを2本ずつ持たせる」という気の遠くなる作業を経て、魔法剣サンダガ乱れ打ちでボッコボコにした爽快感は、苦労の割には今思い出してもあんまりよく思い出せないのですが、別にサッカーとは関係ありません。

むしろ「聖剣伝説2」で苦労してボスを倒したのに、バグってボス部屋から出られなくなった悲しみのほうがはっきり憶えています。人間って悲しい記憶のほうが残りやすい生き物なんですね。

それはともかく。

ねー、ガースーもねー、逆サイドからの展開でもゴール前に顔を出せるようになったことはミシャのサッカーをだいぶ身体で理解できてきたということなのでしょうから、そこは成長していると思うのですけどけどねー。3度もあった決定機をせめてひとつでもものにしていればまた少しは違ったと思うので、そこはきっちり反省して欲しいですねー。

本気で五輪代表を狙うのであれば、「おらボール来い来いこっちに来いおっしゃ来たああああああああああああああああああああ」くらいの図太さがないと、生き残っていけないと思うのですよ。石川直樹をベンチに追いやってピッチに立っているのは、少なくともそこのところを期待されてのことなんでしょうし。そして、五輪のために挑み、勝つべき相手は直樹じゃなくて三好だと思うぞ。

とはいえ、ガースー個人がどうとか以上に、やっぱり3失点してたら勝てるものも勝てないので、そこはもう少しなんとかならんのか、という気はします。「3バックの誰かをサイドに釣り出してクロスを上げりゃ中スッカスカ」ってのはすでにバレバレっぽいので、そこは修正していかないといかんと思うのですよ。人間だもん、うっかり社会の窓が開くこともあるでしょうけど、気づいたら閉める、そうしないとマズいですよね。いろいろと。社会的に。

まぁ幸い、14日のルヴァンカップのジュビロ磐田戦、18日の第4節V・ファーレン長崎戦ともにホームでの開催で、その後代表休みを挟んで31日の第5節鹿島アントラーズ戦まで遠征はありません。チームにもようやく「日常」が戻ってくるでしょうから、また仕切り直しをして勝利を目指して欲しいと思います。