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2001年12月 アーカイブ

2001年12月 1日

冬が始まるよ

 今季も「行く人来る人」の時間がやって参りました。Jリーグのクラブは11月30日までに契約の意志を自チームの選手に伝えなければならないそうでして、札幌と手その例外ではなく、12月に入った今日はその結果が合格通知の如く判明する日なのです。
 で、その気になる「不合格者」ですが、各種新聞報道によると次期構想外となったのは野々村、黄川田、深川、遠国、小林で、殿が引退、レンタル組は札幌残留の意志を示している岳也以外はほとんどが所属チームに戻る模様で、これから行われる他の選手の交渉次第では半数近くが入れ替わる可能性もあります。

 札幌サポーターの反応は様々ですが、とりあえずこのことから推測されるのは、今季の2ndステージの4連勝していた頃(別名:札幌サポーターが一瞬でも夢を見れた頃)のチームを基本にしようということじゃないかという気がします。とはいえ2トップは俺王様はほぼ退団が決定しているようで、バンバン、ビジュ、アダウトが微妙、板長がガンバとの綱引き中といった感じのようですけど、少なくともあの時のサッカーができるくらいの運動量を持った選手以外はいらない、というコンセプトが見て取れます。
 つまり、小山部長や石井部長は、岡ちゃんがいなくなったとしても札幌をワンワンパラダイスにしたいと考えているのでしょう。

2001年12月 3日

僕らの心は沸騰中…

 2002年に日本と韓国で行われるらしいワールドカップ、先日その出場国32ヶ国が出そろったのを受けて、先週の土曜日にその組み合わせ抽選会が韓国で行われ、やたらともったいつけたセレモニーのあとにグループ分けと同時にワールドカップの各会場で行われる試合カードが決定しました。
 で、札幌ドームが会場となる試合は、ドイツ対サウジアラビア、イタリア対エクアドル、アルゼンチン対イングランド。恐らくワールドカップ全会場の中でもトップクラスに見応えのある試合が揃ったと思いますが、その期待以上に関係者を戦々恐々とさせているのがフーリガン。何しろアルゼンチン、ドイツ、イングランドというフーリガン御三家が札幌の街に集結することになります。特にイングランド対アルゼンチンというのは、サッカーにおいても国の歴史においてもいろいろと因縁深い両国の対戦となるために、何があってもおかしくはありません。そんな国同士の試合がなぜか東京からもソウルからも一番遠い場所で行われることになったのは気にしないことにして、とりあえず郷に置いてきた父ちゃん母ちゃんのためにも、試合が行われる6月1日から6月7日が火の七日間とならないように祈るばかりです。イヤですよ、「私の故郷は腐海です」なんて言うの。

2001年12月 4日

名前のあるスタジアム

 世界にはいろいろな名前の競技場があります。名前を公募した意味なんてまるでゼロだった全国のドームスタジアムなど土地の名前が付いたスタジアムとか、「さいたまスタジアム2002(にまるまるに)」などというどうツッコんでいいのかすらわからないような名前もありますが、中には実在の人物の名に由来したスタジアムも多く存在します。有名なところでは、クラブの危機を救った会長の名前がついているレアル・マドリー(スペイン)のサンチャゴ・ベルナベウ、ミラノのサン・シーロスタジアムの正式名称・スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァは、インテル・ミラノに所属していたイタリア代表の伝説的な選手の名前です。日本でも、サッカーではありませんがラグビー協会の名誉会長で日本ラグビーの発展に尽力した秩父宮殿下の名が神宮外苑のラグビー場の名前として残されています。
 このように、人名を冠したスタジアムというのはそうそう滅多なことではつきません。スタジアムそのものを所有しているようなスゴいお金持ちでなければ、多大な功績を残したか、あるいはペルージャ(イタリア)のレナト・クーリのように試合中に心臓発作で急逝するというリアル久保嘉晴な選手じゃなければ(サッカー選手としては最高の死に方かもしれない)なかなか難しいのが現状です。
 さて、FC東京と東京ヴェルディ1969がホームスタジアムとして使用している東京スタジアムが、「ネーミングライツ」を導入することを発表した、とニッカンスポォツに載っておりました。ネーミングライツとは、そのスタジアムの冠スポンサーとして企業やブランドの名前を入れて「○○スタジアム東京」という名前に出来る権利のことで、アメリカでは割とポピュラーなものらしいです。
 で、東京スタジアムの場合は基本契約は年間5億円の10年ということです。5億なんて額を10年も毎年払い続けられる企業が日本にあるとは思えないのですが、名前が付けばイベントがあるごとに新聞やテレビで名前を言われるわけですから、広告効果としてはそれなりに見込めるかもしれませんね。というわけで、どんな名前がふさわしいか考えてみました。

 ・三遊亭円楽スタジアム東京
 ・宇宙企画スタジアム東京
 ・ヒサヤ大黒堂スタジアム東京
 ・さいたまんぞうスタジアム東京

 なんつうか、むしろどれもダメでした(※一応審査はあるそうです)。

2001年12月 8日

札幌の憂鬱

 来年行われるワールドカップで、会場となる札幌にはドイツ、イングランド、アルゼンチンという悪名高いフーリガンを多数抱える国々がやってくるという話は以前もお伝えしましたが、本日付けのニッカンスポォツの紙面に、そのフーリガンの恐怖に怯える札幌の町の様子が紹介されていました。
 その紙面によると、試合期間の6月1日から6月7日までの間、試合会場となる札幌ドームからほど近い理容室では「ハサミやカミソリを奪われて悪用されると困る」という理由で「パーマしかやらない」ことにし、同じくドームから近いラーメン屋は一週間休業するという念の入れよう。「フーリガンはお金がないから日本にまで来れないのではないか」との予測もありますが、トヨタカップではボカ・ジュニオルスのサポーターは家財道具を売り払ってまで東京にやってくるツワモノもいただけに用心に越したことはないというのはわかりますが、何となく台風に備えて核シェルターを作るような過剰反応のような気もしないでもありません。

 ところでこの「フーリガン」という呼称なんですけど、横文字に弱い日本人のオレとしてはどうもこの「フーリガン」という語感からは、その凶悪な行動とは裏腹に「ちょっとかっこよさげな趣」があるような気がしないでもなかったんですが、その紙面に載っていたススキノにあるキャバクラのオネエチャンのコメントにはつくづく溜飲が下がる思いでした。そのコメントとは以下の通りです。
 「フーリガンって暴れん坊なんでしょう。コワ~イ。絶対お店休んじゃうし~(原文まま)」。
 「暴れん坊」ってあんた…。これまでフーリガンについていろいろな新聞や雑誌などでいろいろな説明を見てきましたが、ここまで端的かつ的確に表し、かつイマイチイメージを掴みにくい彼らをきっちりと単なるろくでなしだと思わせるようなナイスな表現は見たことがありません。暴走族の新名称・珍走団に肩を並べるくらい素晴らしい言葉だと思います。

2001年12月10日

さらば色んな人

 日曜にJ1勢が初登場となる天皇杯3回戦が行われました。富山で行われたコンサドーレ札幌対川崎フロンターレの試合は、結局阿部に延長Vゴールを許して札幌の負け。これによってコンサドーレ札幌の2001年シーズンの全日程が終了、退団が決まっている岡ちゃんを始めとする、今シーズン限りでチームを離れる選手たちにとっては最後のゲームとなりました。
 大方の予想通りなんとも残念な試合内容に終始したこの試合ですが、10月17日の広島戦以来まるまる2ヶ月近く勝てず、J2チームや最下位のチーム相手にもまるでいいところを見せられない札幌でしたから、岡ちゃんと少しでも長く一緒に、とかよりもこれ以上ヘタレ試合を見せられずに済んだのでよかったというのが正直な感想であります。
 ところで、本日横浜アリーナでJリーグアウォーズが行われ、得点王を獲った俺王様がベストイレブンに選出され、そしてその犬っぷりを評価された山瀬が21世紀初の新人王を獲得いたしました。今年は新人王の資格がある選手のうち(もっとも活躍が数字に表れやすい)FWの選手がちっとも活躍しなかったために全体的に地味な結果と言わざるを得ないのですが、ニュースステーションからも豪快に無視されたとはいえ、いずれにしても本人にとって見れば名誉なこと。最近はチームメイトからも犬扱いされているらしいのがちょっと申し訳なく思っています。

 で、その退位が確定的と言われていた俺王様ですが、どうやら移籍先が決定した模様です。以前からガンバ大阪が最有力と言われていましたが、ふたを開けてみれば一転、横浜Fマリノスへのレンタル移籍となったようです。レンタル料、年俸とも6,000万とも8,000万とも言われていますが、いずれにしてもガンバ大阪への完全移籍から大逆転で強奪した裏には、新横浜のラーメン博物館1年間無料権が決め手となったのは想像に難くありません。
 しかしまぁ、確かに周囲がお膳立てしたチャンスをFW(主に城)がことごとく潰していた横浜ですから、絶対的なストライカーを欲しがるのもよくわかるのですが、チームメイトの仲が悪いことに関してはチャンピオンクラスの横浜Fマリノスが俺王様を迎え入れるなんてまたすごい冒険ですね。とりあえず、俺王様にフリーキックを奪われた俊輔がすねて海外に移籍させてくれと泣くのが目に見えるような気がします。

 天皇杯川崎戦の観戦記アップしてます。

2001年12月12日

さてシーズンオフ

 2001年シーズンも程なく終了してチームがシーズンオフに突入したと同時にこのサイトの観戦記もシーズンオフ、コンサイズムのコラムも隔週連載となって少しヒマが出来たオレは、ようやく『シン』を倒すことに成功しました。
 というわけで「結局スクウェア王道の夢オチかい!」と言ってももはやネタバレの心配もないどころか、賞味期限切れですらあるわけですが、最近は今更ながらに「エリア88」がリバイバルマイブーム、シンに萌えて『シン』を倒すという時点で世間ズレはもうあきらめてます。

 そんな感じですから、昨年はオフシーズンに観戦記以外のコンテンツ(といっても残り2つしかありませんけど)を書いたりしていたんですが、今季は「虹と雪のテキスト」に書くようなものって今ではコンサイズムのコラムに書いてますので、あまり更新できないかもしれません。
 というわけで前置きが長くなりましたけど、結局何が言いたいかと言いますと、実はオレは今季、このサイトやコンサイズムの他にもちょこちょこゲリラ的な活動をしておりましてね。まぁなんのことはない試合の日にスタジアムで配られる、いわゆる「フリーペーパー」というものに何度か原稿を書かせていただいただけなんですが。ただ、当然それらはその日にスタジアムに足を運んだ方々にしか読めないですし、発行部数も限られてますからお客さん全員が読めるわけでもありません。
 なので、そういった読めなかった方々のために、オノレが書いた分を頼まれもしないのに順次「虹と雪のテキスト」としてアップしていこうかな、と思ったわけです。「廃物利用」とか「水増し更新」とかは気づいても言ってはいけません。

 まぁ既にタイムリーな要素はまったく消えてしまいましたし、今更昔のものを掘り出すのも自分の部屋から牧瀬里穂のシングルCDを発掘してしまったりするくらいこっぱずかしいのですが、とりあえずは厚別開幕戦の原稿をどうぞ。

2001年12月15日

行く人来る人帰る人

 12月に入ってから現有戦力の契約更改が始まっておりますが、岡ちゃんがの退任が決定して来季の体制に不安があるためか、今のところ更改の場に臨んだ主力選手は軒並み保留となっています。まぁ実働年数の少ないサッカー選手のこと、働ける間にもらえるものは少しでももらっておきたいと考えるのは当然のことですし、こと貧乏な札幌ですから、選手が「え? こんなにもらっちゃっていいの?」なんて額を提示されるはずもないし、むしろホントにガッカリな額なのかもしれませんから、一発でサインするほうがむしろ珍しいと思います。オレだってもし自分の会社に契約更改なんてのがあれば、少しでもお給金上げてもらおうとするでしょうしね。
 そんな感じで洋平、森、健作、山瀬などの主力選手も現時点ではまだサインはしておらず、やたらと悲観的な業が身に付いてしまった札幌サポーターをやきもきさせているのですが、そんな中今季途中に山形からレンタル移籍していた堀井岳也の完全移籍が決定したそうです。岳也といえばデビュー戦となったホームでの清水戦で早速Vゴールを決め4連敗中のチームを救った選手。残念ながらチームにも慣れてさぁこれからというところでケガをしてシーズン終盤を棒に振ってしまいました。それだけにこのまま山形へ帰るということになれば、TOMCATや堀江淳(道産子)のような一発屋で終わってしまうところだっただけに、とりあえず来季も札幌でのプレイが決まったのはいいことです。俺王様のラーメン博物館支配が決まりバンバンも移籍が濃厚な来季は中心選手としての活躍が期待されます。
 さてそんな中、岳也と同じく今季途中にパルメイラスからのレンタルで札幌に加入し、清水戦で華麗なミドルシュートを決め岳也と共にチームを救ったアダウトの退団が決定。こちらもシーズン終盤はケガで出ていなかっただけに残念です。
 そんなワケで俺王様に続きアダウトがいなくなることが決まったため、ブラジル人総入れ替えのリスクは極力避けたいと判断されたのか、どうやら当初はナメック星に帰る可能性が高かったビジュが残留の方向で話をしている模様。とりあえず、来年も試合とは関係なくそのオモシロ人間っぷりを楽しめそうです。
 代わりのブラジル人助っ人ですが、小山哲司チーム統括部長によるとDFの選手は決定、FWの選手も2~3日中には決まるそうです。また浦和などから非公式オファーがあるといわれていたGKコーチのディドもどうやら残留が決まったようです。先日入団の仮契約を結んだ室蘭大谷高のGK阿部哲也の入団理由の一つとして挙げたGKコーチの留任にほっと一息ついているサポーターも多いようですが、オレの場合はディドはまぁもちろんですがどっちかというとマイクのほうが大事なんで(U-15にいるディドの息子。まだ中学生のくせに180cmオーバー)、出来るだけ札幌で続けてほしいと思います。とりあえずマイクがトップに上がってくるまでは。

 そしてその他の新加入選手ですが、既に11月に入団内定の発表があった相川進也(前橋育英)の他先述した阿部の入団が決定し、さらには筑陽学園高のDF吉瀬広志の入団も予定されていますが、やはり一番の目玉はKing of Sapporo新居辰基(札幌ユース)のトップ昇格。プレイの特徴は「一言でいえば俺様、一言でいわなくても俺様」というストライカーの昇格を待ち望んでいたオレとしては非常にうれしいニュースです。まぁ最近長いこと悩まされていた足首を手術したらしいですし、体格的に見ても来年すぐに試合出場というわけにはいかないかもしれませんが、俺王子→俺王様と続いた札幌の「俺様の系譜」をつなぐ者となるに違いありません。
 新居より巧い日本人ストライカーはたくさんいますが、新居より俺様で笑える日本人ストライカーはいません。監督就任が内定したといわれる柱谷哲二さんには、どうかそのまま育ててほしいと思います。

2001年12月17日

板長完全移籍

 今年も残りわずかとなり、日本最大のトーナメント・天皇杯も参加することに意義があるというだけに終わった札幌は、現有勢力の契約更改真っ盛り。前回堀井岳也の札幌への完全移籍が決定したのはお伝えしましたが、同日に田渕龍二も契約書にサインをし、札幌の保有選手としては契約更改第1号となっています。
 そして本日、今季途中から札幌にやってきてノノの穴を埋めてあまりある活躍を見せた「板長」こと森下仁志の札幌への完全移籍が決定しました。その風貌からは「寿司職人の格好のほうが似合う」とか「むしろサッカーのうまい寿司職人」といわれる板長ですが、とにかくその90分落ちない豊富な運動量は札幌に必要な要素だけに、また半袖で暴れ回る板長を見られるのは嬉しいところ。
 板長が残留となり、契約延長が濃厚といわれるビジュや現在契約を保留している主力選手が全員残れば、2トップを除いては2nd連勝時のチームがほぼそのまま残ることになり、よりいっそうワンワンチームとしての色合いが濃くなります。板長には来季は流れ星銀のようなリーダー犬としてチームを引っ張ってもらいたいところです。
 逆に、来季構想外となっていた黄川田賢司は、川崎フロンターレへの移籍が決定したそうです。もちろん話自体は以前からあったのでしょうけど、川崎との契約を勝ち取った裏にはあの天皇杯でのボレーシュートがあったことは想像に難くありません。ある意味天皇杯のあるべき姿ということかもしれません。
 また、2000年からフラービオ前フィジカルコーチの紹介で札幌にやってきていた「パン屋のおじさん」ことネネコーチの退団が決定した模様です。名前の通り内助の功でチームを支えてくれたコーチだけに残念ではありますが、またどこかのスタジアムでお会い出来ることを楽しみにしています。

 ところで余談になりますが、岳也を手放した山形の柱谷幸一監督は、岳也の移籍について自身のサイトで「移籍金は選手強化費に使うのではなく普及と育成費に回してもらいます。岳也の力でユースやジュニアユースのための夜間照明やシャワーなどが整備されるのですから、岳也に感謝しましょう」と語っています。山形の監督留任の際に「10年かけて山形にサッカー文化を築く」と表明していた柱谷監督らしい行動ですが、この言葉通り岳也の移籍金が設備投資に使われたら、その出来た設備には是非とも「岳也灯」とか「岳也シャワー」と名付けてほしいと思います。

2001年12月19日

大森健作の話

 日本サッカー専門週刊誌の双璧の一つ、「週刊サッカーダイジェスト」にJ-Modeというコーナーがあります。名前からは大量に出会い系サイトの迷惑メイルが届くとかパケット料金がクソ高いとかのイメージされますが、そんな殿様企業のサービスなんかでなければもちろん塀内夏子のマンガでもなくその実体はまぁなんてことはなく単なるJリーガーへのインタビューコーナーです。ただ普通のインタビューと違うのは、インタビューを受ける選手が編集部の都合などではなくその回でインタビューを受けた選手本人が次のお友達を指名していくというもので、早い話が「サッカー選手版テレホンショッキング」です。
 そんなわけで今年から始まったこのコーナーも芋蔓式にインタビューが続けられた結果もう60回を越え、回を重ねるごとに紹介される選手の知名度が順調にダメまっているコーナーとして定着しつつあります。とはいえ、ダイジェスト編集部の意図がどんなものであるかはわかりませんけど、先週の大木勉選手(広島)などのようにことの成り行き次第では普段スポットの当たりにくい、平たく言えば「サッカーaiからは依頼が来そうもない選手」のインタビューも見ることができるのでオレは結構面白いと思っています。
 さて前置きが長くなってしまいましたが、今週のこのコーナーにはその大木選手からの紹介で南宇和高校時代に同級生だった「ジャニ健」こと大森健作が登場しました。札幌の選手としてはバンバンについで2人目ということになります。内容としては普段のトンチキコメントは見られず、恒例のサッカーを始めたきっかけなどの他は「横浜、鹿島、京都と数チームを渡り歩いてきたけど、自分のプレイスタイルを認めてもらえなかった。札幌に来て岡田監督が自分の持ち味を引き出してくれて感謝している」というこれまでも見たようなもの。ただ、プレイを認められなかった時代のことは語られていませんが、先週の「週刊少年サンデー」に載っていた「川口能活物語(正式名称:俺はキャプテソ)」における松田直樹の扱いを見る限りは、横浜マリノス時代は健作も能活に怒鳴られまくっていたであろうことは想像に難くありません。

 それとB級バラエティのようにかなりどうでもいいネタをもったいぶって小出しにしている虹と雪のテキストを更新、ドーム開幕戦の原稿です。

2001年12月22日

恵比寿にコンサドーレショップ

 さぁ皆さん一緒に歌いましょう!

 わったしっから♪ メーリクリッスマッス♪
 あなったっかっら♪ メーリクリッスマッス♪
 残虐超人Coming to Town~♪

 ウォーズマンとかラーメンマンが街にやってきます。そんなわけで世間はすっかりクリスマスモード。クリスマスと言えば年に一度メディアに踊らされた若いカップルが不況脱出のためにお金とか体力とかを無駄に消費する祭りのことで、この年になってくるともはやどうでもよかったりするわけですが、今年はビッグなクリスマスプレゼントがあります。東京・恵比寿ガーデンプレイスの麦酒記念館に「恵比寿FLAGS TOWN」が12月27日にオープンします。「フラッグスタウン」と銘打ってはいますが、実質コンサドーレのグッズを専門に扱うコンサドーレショップ東京店みたいな感じのようです。
 関東にも多く在住している札幌サポーターにとっては、コンサドーレのグッズは道外では手軽に手に入れることが出来ず、今までは札幌に行って買うか、アウェイゲームに出店が出ていることを祈るか、めんどくさい手続きをとって通信販売に頼るしかありませんでした。そのため、関東在住サポーターからは以前から「関東にもグッズショップを」という声が根強かったのですが、グッズ販売については各クラブはJリーグの許可なしに売ることが出来ず、そのJリーグが「地域密着=門外不出」だと思っているおかげでチームのホームタウン地域以外での販売許可が下りずこれまで実現はしなかったわけですが、水面下で動いた結果ここへ来て一転リーグから許可が下り、開店にこぎ着けることが出来ました。
 店の場所が恵比寿ということからもご想像いただけるように、この逆転ホームランはチームスポンサーであるサッポロビール株式会社様の多大なご尽力のおかげだそうです。売り場面積の関係上何から何まで取りそろえというわけには行かないようですが、そのあたりの煩わしさがずいぶん減ることになります。感謝しませう。

 さて話はチームに戻って現有選手の動向ですが、曽田が水曜日に契約書にサインをして、健作、洋平、和波の3人が交渉に臨み、いずれも保留したものの残留の意向を持っているということが本日の北海道新聞のWebサイトに載っておりました。岡田シンパの健作は尊敬する監督の退任に移籍も考えたらしいですが、どうやらようやくどこへ行っても岡ちゃんはいないということに気づいたようです。まぁ、何年か後に岡ちゃんが他チームで監督をやったりしたらわからないかもしれませんけどね。
 まぁそんなわけでとりあえずは順調に足場固めは進んでいます。例年、新戦力の獲得発表が年明けになることが多い札幌のですが、道新スポォツのWebには新ブラジル人DFの話も載ってましたし、これから新入団選手の話もちらほら出てくると思います。

 ところでちょっと古い話になりますが、昨季市原から加入し今季は主将を務めた野々村芳和の現役引退、フロント入りが決定しました。膝のケガもあって来季の構想外となり数チームから獲得オファーがあったそうなのですが、「札幌で終わりたかったから」とそれらを全て断ってフロント入りの要請を受けたようです。
 今後はHFCに籍を置いて関東・東海地区のスカウト業務を担当し、その傍らに解説業などもやっていきたいとのこと。キャラ的にテレビ向きだと思いますし、スカウト業務のほうも出身地である清水やかつて在籍していた市原には知り合いも多いでしょうから、よい選手を見つけてきてくれることを期待しています。ただ、ファン感謝デーで言ったような「スポーツマンヒップにもっこり」などというギャグは多分今時の高校生には通用しないので充分留意されたし。

2001年12月23日

新外国人FW決定?

 ワンワンチーム結成に向けて契約更改が順調に進んでいる札幌ですが、こと外国人助っ人に関しては大黒柱の俺王様が横浜ラーメン博物館制覇へ旅立ち、チームの危機を救ったアダウトが所属元のパルメイラスの都合で札幌退団となり、戦力的なダウンは否めません。その後釜となる助っ人選手の補強動向が注目されていましたが、先日コリチーバのDFマクサンドロ・バルボサ・デ・オリベイラと仮契約を結んだのに続き、本日スパルタク・モスクワ(ロシア)でプレイするブラジル人FWルイス・ロブソン・ペレイラ・ダ・シウバを獲得することが明らかになったと日刊スポォツ北海道やスポォツニッポンのWebサイトに載っておりました。
 ロシアでプレイしていたブラジル人といえば「ロシアリーグ得点王」というふれこみでやってきたアンドラジーニャを思い出してしまいますが、得点王といっても実は2部でしたというオチがついていたアンドラジーニャとは違い、こちらのほうはロシア一の強豪スパルタク・モスクワでレギュラーを務め、今季のUEFAチャンピオンズリーグでは6試合で2得点と実績は申し分なし。182cmという長身ながら2点のうち1点は直接FKで挙げるなどキック精度も高いようです。厳寒のロシアで5シーズンプレイしたということは札幌の寒さにも違和感はないはずで、まったくよくもまぁ見つけてきたもんだという隠し球的選手です。
 チャンピオンズリーグなんてものを見てない(WOWOWがない)のでどんな選手かはわかりませんし、いくらいい選手でもチームにフィットするかしないかで大きく活躍度が変わってきますから、実際札幌のユニフォームを着てプレイした姿を見てみるまでは何とも言えないのですが、さすがにコンビを結成してからまだハズレ助っ人を引いたことがない小山・石井コンビ、伝統の「必殺二親等で我慢技」発動してルイスはルイスでもエメルソンの腹違い(川崎を戦力外)を連れてくるようなマネはしませんでしたね。

 とりあえずオレとしては彼が俺様であれば満足なのですが、画像を見る限りでは成田の税関で確実に足止めを喰らいそうなツラのようで、少なくともツラの面では俺王様の穴を充分に埋めてあまりある補強だと思います。ビジュも残留が決定したようですしマクサンドロもかなりの強面ですから、報道の通りになれば比較的おとなしめだった(ツラが)ブリットを切ってまで俺王を獲得して完全体を目指した横浜に勝るとも劣らない極悪ユニットが誕生することになります。ただ、日本初体験となる両者の世話は一番在籍の長いビジュがやらなければいけないと思いますが、ビジュにそれを求めるのはてんぷくトリオの再結成を望むようなものです。来季はウリセスの仕事量が3倍になるかもしれません。

2001年12月24日

代表に愛称を

 本日はクリスマスイブ、全国の繁華街や東京ディズニーシーなどのテーマパークはかなりの人出だそうです。オマエら他にやることないのかと、3連休に3日連続更新と年度末の道路工事のような人間に言われたくはないでしょうね。皆様いかがお過ごしでしょうか。

 さて、日本と韓国で行われるワールドカップイヤーを目前に控え、日本が初出場した98年フランス大会と同じようなワールドカップフィーバーが起ころうとしています。老いも若きもワールドカップってな感じで、今までサッカーなんて見向きもしなかった人が晩飯杯争奪優勝国当て勝負をやったりと、ワールドカップを見ない人は人間じゃない、カブトガニだ! などというような風潮になっていると言っても過言ではありません。
 その一環(?)として、ISIZEやSPORTS NAVIなどを中心に「日本代表にニックネームをつけよう」という企画が行われています。カメルーン代表の「不屈のライオン」やナイジェリア代表の「スーパーイーグルス」、イタリア代表の「アズーリ」など代表そのものを表すニックネームを持つ国もあり、それらに倣って日本代表にもニックネームを考えようという企画のようです。
 ちなみに2chでは昔から同様の主旨のスレッドが何度も立っており、そのどれもが結局ネタスレで終わっているように、普通のサッカーファンなら明らかにダメな企画なのはわかりそうなものですが、当の投票用の掲示板も当然のように荒れ気味な上、1番人気は「代表」という身も蓋もない結果となっています。企画自体がネタじゃなければ主催者側がどう収拾をつけるかかなり興味深いところです。
 つうか、ニックネームなんてものは「気づいたら定着している」ようなモンだと思うんですけどね。東京ドームを「BIG EGG」、札幌ドームを「HIROBA」と呼んでいる人は皆無だし、山手線に「E電」という呼称があったことすらもはや知らない人が多いように、「最初から狙ったニックネーム」ほど定着しないものはないと思うんですけどいかがでしょう。「コンサドーレ」みたいにどんなにアレな名前でも決まっちまったら使わざるを得ないというものなら別ですけど。

 Web Archiveにも残されてないしバックアップログも消失しているため再掲することは不可能なのですが、オレも以前現在の形になる前のこのサイトで同じテーマでコラムを書き、日本代表のニックネームを考えたことがあります。あくまで日本というコンセプトで考えた場合、戦う男といえばまず思いつくのは「サムライ」ですけど、有史以来一番戦い続けてきた日本人は実は侍ではありません。「リアル戦う集団」「ジャパンワード」「代表のサッカーを表す」という要求の全てを満たすものといえば「百姓一揆」以外にふさわしいものはないと思います。

 ※…「百姓」という単語は放送禁止用語らしいです。

2001年12月25日

バンバン故郷に帰る

 主力級の選手の去就が続々と決まっていく中、唯一移籍か残留かがはっきりしていなかったバンバンことFW播戸竜二の動向が決定しました。最後の更新から2週間以上も放置され続けた本人の公式サイトの日記上で、噂通りキングモッチー+デカビタ3トップで一気にネタチームへの道を突っ走るヴィッセル神戸への移籍が発表されました。
 これにより横浜Fマリノスに移籍した俺王様に続いて来季はレギュラー2トップが丸ごと入れ替わることになりますが、まぁJ1昇格を果たした昨オフに完全移籍の話を蹴って本人の希望でレンタル延長を選んだ時点で、遅かれ早かれ札幌からいなくなるだろうなとは思っていましたし、シーズン終盤のプレイぶりからは明らかにもう心が札幌にはないのはアリアリでしたから移籍についてはまぁ予想通りと言いますか、その移籍先がバンバンの出身地である兵庫のチームということで、「土は土に、人形は人形に、関西人は関西に還せ」という格言は本当なんだなぁと思うことしきりです。

 本人はその日記上で「もし、サポーターや北海道の人が望んでくれるなら、僕はまたコンサドーレでサッカーがやりたいと思っています」と書いておりますが、これまでの経験上そう言い残して実際に帰ってきた選手はいないですし、そんな「生まれ変わったら一緒になろう」みたいな社交辞令はいりませんので、どうせなら海外から呼ばれるくらいの選手になってください。

2001年12月27日

イケメン収集

 今季レギュラー2トップの一角を占め、さらには札幌でもナンバー1と言われるほどの人気を誇っていたバンバンを神戸へ放出し、戦力的にも営業的にもバンバンの穴を埋める選手の獲得が望まれるコンサドーレ札幌ですが、かつてコータの後釜としてバンバンを、エメルソンの後釜としてウィルを、そしてウィルの後釜としてロブソンを連れてきた札幌フロントは、やはり転んでもただでは起きませんでした。本日柏レイソルのMF酒井直樹選手を1年間のレンタル移籍で獲得したとオフィシャルサイトで正式発表がありました。
 酒井は明神と同じく柏ユースからの生え抜き選手で、日本代表候補として選出された実績を持つばかりか、高校も明神と同じ進学校出身、しかもジャニーズばりのルックスを持っているという、天は二物どころか三物も与えてるじゃんよゴルァという選手でありますが、いずれにせよバンバン亡き後(死んでねぇ)の女性ファンの心のスキマを埋めてあまりある補強となるでしょう。つうか、小山さんわかりすぎ。

 その他の札幌の補強動向は以前にも述べた福岡の筑陽学園高の吉瀬広志くんの入団内定が正式発表されたりしているわけですが、それよりもオモロイのが今年もう少しで甲府や水戸に出張する可能性もあった某クラブ。道産子でありながら北海道には帰れないストライカーを神戸に放出した代わりに、俺王様の獲得に続いて磐田の清水ジローまで獲得したみたいです。つまり、巡り巡って横浜の地で元札幌2トップが実現するわけですね。札幌時代は関東地域のリーグ戦では2人合わせてもわずか1点しか取ってないですけどいいですか?

 それと虹と雪のテキスト厚別最終戦の原稿アップしてます。

2001年12月29日

伝説の始まり

 初めて「彼」を見たのは、今から1年とちょっと前。ユース初感染観戦となったJユースカップ、対浦和レッズユース戦でした。その試合で試合途中から交代出場した当時まだ高校2年生の彼は、それほど大きくない身体のサイズに比較して妙にデカいボンバーヘッドという見た目もさることながら、ボールを持ったらとにかくゴールを狙い、ピッチに入ってきて早速カードをゲットし、短い時間で見せた非常にわかりやすい俺様っぷりにオレは強烈な印象を受けたのでした。
 そして翌週の対柏ユース戦、同じく途中からピッチに姿を現した彼は、持ち前の俺ドリブルと俺シュートで立て続けに2点を奪って札幌ユースU-18のアウェイ初勝利に貢献し、決勝トーナメントの対鹿島ユース戦でもロスタイムに同点ゴールを叩き込み、そのままサポーター席に雪崩れ込むという前代未聞の伝説を作りました(ちなみにその試合の主審はかの有名な恩氏さんだったそうですが、新居の他にも5人くらい選手がなだれ込だせいか1枚のカードも出なかったそうな)。
 3年生となった今年は足首の怪我に苦しみながらも、より磨きをかけた俺様っぷりで夏の全日本クラブユース選手権で得点王とMIPを獲得し、準優勝の原動力となったその新居辰基が、ついにトップチームに昇格を果たし、入団の仮契約を行ったことが正式発表されました。ユースからは遠国信也に続いて2人目の昇格となります。

 そんなわけで仮契約の記者会見の様子が日刊スポォツ北海道のWebサイトに載っていたわけですが、その写真に写っていた姿は見慣れたボンバーヘッドではなくまるで高校球児のような坊主頭。入団会見と言うよりは鑑別所帰りといった感じです。
 とりあえず名実共にKing of Sapporoとなることを期待したいですが、来年1年くらいは痛めていた左足首のリハビリとプロで通用する身体づくりをじっくりやることになるかと思います。まぁ性格的にはプロ向きだと思われますので、なるべく早くデビューを果たしていつものオフサイドの時に副審にガンを飛ばす姿を見たいものです。

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