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2002年7月 アーカイブ

2002年7月 1日

首位チームに勝利

 ワールドカップの喧噪に隠れて更新をサボりがちだったこのサイトですが、そのワールドカップも終わってしまったのでマジメに更新しようかと思います。
 そんなわけでJリーグ再開まであと2週間となった先週土曜日、コンサドーレ札幌は梅雨の関東を避けて帯広でキャンプ中の「俺王様と新・愉快な下僕たち」こと横浜F・マリノスとテストマッチを行い、3-1で勝利しました。得点者は前半に山瀬、後半にジャジとバッキーが1点ずつということです。
 日本代表っぽい中村俊輔をケガで欠いていたものの前半はほぼレギュラーメンバーを揃えた横浜F・マリノスを相手に3-6-1のシステムで臨んだ札幌ですが、立ち上がりからゲームを支配され俺王様のアシストからジローに先制点を許しましたが、27分にはオグのポストからのこぼれ球を山瀬がミドルシュートを突き刺し同点。横浜が控え組中心となった後半は田渕からのクロスをジャジがヘディングでゲットして逆転、終了間際にはバッキーがGKとの1対1を決めてとどめを刺したと言うことです。相手の得点も元札幌選手の俺王様とジローによるものだった上、最終的には札幌が勝つという道民サンクスマッチになりました。そこまで行くなら山瀬幸宏を出せ(山瀬功治の弟。F・マリノスユース所属でトップ登録もされている)と思いますが。

 まぁ相手も本気モードではないテストマッチとはいえ、つい最近までJ2やJFLはおろか大学生にすら勝てなかった札幌が、曲がりなりにも日本代表っぽい選手を多く抱えるJ1首位チームを向こうにした大立ち回り。こちらも長いキャンプを終えて疲労もたまっているはずですから、とりあえずはイバンチェのチーム作りは悪い方向には行ってないと思ってもよろしいかと。
 イバンチェはこれまで瀕死のチームをいくつか蘇生させた実績を持つことから、「サルベージ(救助、救出)」と呼ばれているそうですが、その手腕通りに札幌も救出してくれるといいのですが。サボタージュの実績ならオレも負けてませんけどね。あとサルゲッチュはそんなに得意ではありません。

2002年7月 3日

2ヶ月遅れのトゥーロン

 今回のワールドカップで一番強く思ったのが、らっきょは早く代表入りしてコッリーナさんと同じピッチに立って欲しいということなんですが、次のワールドカップで46歳となるコッリーナさんは出られないんですね。かくなる上は、モットラムさんのように日本に招待審判として来てくれませんかね。
 とまぁそんな妄想はさておき、今回大会で日本は大会初勝利・初の決勝トーナメント進出を達成しました。とはいえ、その要因の中には「ホームの利」、つまり開催国であるが故のシード権や移動の負担が少なかったこと、観客の後押しなどが含まれていたことは間違いありません。ですから、日本が真に世界の仲間入りを果たすためには、次回2006年のドイツ大会では、予選突破はもちろん2大会連続のグループリーグ突破が目標となってくるでしょう。
 そのためには日本全体の底上げが必要となってくるのは言うまでもありませんが、次代の日本代表を狙う若者たちも着実に力をつけており、今年5月のトゥーロン国際ユースでは3位という好成績を挙げております。日本ではリアルタイムでの中継はなかったのですが、ここに来てようやく大会の模様が現在スカパー!のJ SKYSPORTSで放映されており、本日日本対アイルランドの試合が放送されました。

 大会が行われていた当時にも書きましたが、この大会には2004年のアテネオリンピックを狙うU-21代表による国際試合で、コンサドーレ札幌からもMF山瀬功治とGK藤ヶ谷陽介がメンバー入りしており、このアイルランド戦では2人揃って先発フル出場しております。
 昨年Jリーグ新人王に輝き、アルゼンチンワールドユースではチーム最多得点を挙げながらも一向に全国紙に名前を見かけない山瀬ですが、そんな知名度の低さを吹き飛ばすように、いつも通りの守備へ攻撃へどこまでもボールを追いかける犬っぷりで先制点をゲット。「オレが山瀬だ!」とばかりの名刺代わりの一発でしたが、カメラは交代で入ってきた石川を捉えて山瀬はこれっぽっちも映ってなかったのは、いかにも山瀬らしいと言うべきでしょうか。

 それとリンク追加。実咲さんのGOING MY WAY!です。

2002年7月 5日

制服着用

 就任以来、着々とチーム改造を進めていっているイバンチェビッチ監督。就任するやいなやクラブハウスの雑誌類を撤去させるなどチームに規律を持ち込んでいますが、それに続いて今度は移動の際にスーツ着用を義務づけることを決め、チームスポンサーである百貨店・丸井今井の協力を得てイージーオーダーのスーツを作成することになったそうです。スポォツニッポンの道内版によれば、岡田監督時代から移動時の服装は自由だったらしいのですが、先日の帯広での横浜との練習試合の際、「移動のとき、選手の服装が破れたジーンズとかで監督が怒っていた」というディドのコメントが道新スポォツに載っていました。
 なるほど、確かに戦士たるものノーマルスーツは必要ですよね。着なくていいのは生きて帰る自信があるときだけです。穴のあいたジーンズじゃ危険ですもんね。放射線とか。

 まぁ冗談はさておき、これから夏場にかけて、特にアウェイの移動はスーツだと暑くて大変でしょうね。イバンチェの怒りを買った「破れジーンズの男」以外のチームメイトにとっては迷惑な話かも知れませんけど、その辺りはイバンチェが要求したのがお揃いの甚平とかお揃いの省エネスーツとかじゃなかっただけ良かったと思って我慢してもらいたいものです。サラリーマンは毎日スーツなんだぞ。ララァが言うから。

 あとリンク追加。keiさんのConsadole's Roomです。

2002年7月 6日

天敵大野

 J1再開を一週間後に控えたコンサドーレ札幌は、緒戦となるヴィッセル神戸とのアウェイ戦に向けて最後の予行演習をするため、柏レイソルと1泊2日の弾丸テストマッチツアーを急遽行いました。日立柏で行われるということで、相変わらずヒマなオレは見に行ってきました。タダだし。
 札幌はGK洋平、3バックが右から今野、先生、健作、山瀬と板長のダブルワンワンボランチ、ウィングバックが左に和波で右にナオキ、1トップのオグの左右にジャジとバッキーという布陣で、柏は韓国代表の2人がこの日の午後に来日するため不出場ということで、ナビスコカップで対戦したときとだいたい同じメンバー+明神ですから、あれからどのくらい変わったのか、またどのへんが変わったのかを計るためにちょうどいい物差しとなるはずですが、試合はいきなりナオキが平山にブチ抜かれる不安な立ち上がり。まぁ立ち上がりが悪いのはいつものことですが、イバンチェビッチ監督がやかましいくらいに「(ラインを)上げろ! 上げろ!」と叫んでいたせいか最終ラインも高い位置に持ってこれるようになりプレスもかかるようになってきました。守備はまずまず安定している模様。
 攻撃のほうは、とりあえずジャジに徹底的にボールを集める作戦です。そのジャジですが、背が低いながらも、いやその背の低さ故に身に付いたものなのか、身体の使い方が非常に巧く、柏も彼を捕まえきれません。次々と柏DFを切り裂いていくジャジに、ゴール裏メイトと「こりゃ本物だ。サンパイオを抜ければ大物と言っていいな」などと話していたら、あっさり止められました。さすがは元セレソン。ジャジのフェイントに一切惑わされることなくファウルせずにボールを奪う様は、一寸法師と鬼を見ているようで非常にほほえましかったです。
 しかしジャジの突破でチャンスは作れるものの、相変わらずオグが前を向こうとする意志すら見せずに意味不明のヒールパスなどでチャンスを潰すため、フィニッシュに持っていくことが出来ません。バッキーもオグが下がって来てバッキーの果たすべき役割まで喰ってしまうため、たまに山瀬がミドルをお膳立てするくらいであまり見せ場も作れません。ジャジがボールを持つことが多いため右サイドのナオキがちょこちょこと空くのですが、札幌にはサイドチェンジという概念はないので、ナオキはボールをもらえないまま右サイドをいったり来たり。あとは先生が何を思ったかいきなり怒濤の先生ドリブルで攻め込み失敗、宗兄弟のフォームによく似た先生走りで戻ってくるなどステキなプレイもありましたが、前半は0-0のまま終了。

 さて後半、強行軍が影響したのか、それともやはり内地の暑さが影響したのか徐々に札幌の運動量が落ちてきます。じわじわと柏に攻め込まれるに連れて足が止まってボールウォッチャーになる悪い癖が出て、ゴール前で平山をどフリーにしてしまいシュートを許します。このシュートはいったん洋平が弾いたものの、跳ね返りを平山が再び蹴り込んでゴール。守備は良くなってもそれを90分やれなきゃ意味がないと思うのですが、やはりこの辺はまだまだ足りないようです。その後、「天敵」大野をまたしてもどフリーにして追加点をくらい、2-0となってしまいました。
 札幌は最初の失点前にオグが負傷退場して曽田が入ったものの、曽田の頭をまったく使おうとはせずグラウンダーのショートパスをつないで自滅。さらにその後ナオキを引っ込めどちらかといえば守備型の田渕を入れた上、ジャジを下げて量産型平間を投入した時には、もう逆転どころか1点を返す予感すらしなくなりました。練習試合で無理をさせても仕方がないという理由だとは思いますが、公式戦でこんな采配をしたりしたら、「目の下キンカンの刑」ですからねイバンチェビッチ監督。
 そんなわけで残り時間は、ボールを拾うだけでなくピッチに入ってリスタートのボールをセットしてくれる至れり尽くせりのペリマン監督を見て楽しんでいるうちに、やはり点の取れないまま試合は終了となりました。

 ということでオレは、奇しくも4月6日の同じ日立柏以来、ぴったり3ヶ月コンサドーレのゴールを生で見ていないのですが、この日も結局ノーゴールで「ゴール見てない記録」は継続。攻撃面の整備はまだまだのようです。帯広での横浜F・マリノス戦も山瀬のミドルシュートで点を取ったみたいですから、おそらくトップに当てて山瀬がフィニッシュ、というパターンを狙っているのでしょうけど、それ以外では山瀬は相変わらず消えている時間が長く、現時点では彼のボランチはあまり成功しているとは言い難いです。また2失点とも札幌の右サイドで相手をフリーにして決められたように、ナオキの守備にもかなり不安が残りました。やはり山瀬にはもう少し高い位置でプレイをさせて、今野はボランチの位置でワンワン言わせたほうがいいような気もするのですが、この辺りは森くんとビジュががいないというのが一番大きいような気がします。
 まぁ試合内容自体はあまり褒められたものではありませんでした。正直申し上げまして、御殿場で見たときとあまり変わってないな、というのが印象ですが、今回の遠征は内地の蒸し暑さに慣れておくためということ以上に、通常のアウェイ戦と同じく1泊2日(試合が夜の場合はもう1泊しますが)の日程で、遠征メンバーも実際の試合と同じ16人という、本番さながらの「スクーリング」を行うことにより、選手たちの頭を「本番モード」に切り替えさせるというのがイバンチェの一番の狙いだったと思う、ことにします。

2002年7月 8日

ペルージャが山瀬に触手?

 現在スカパー!でも録画放映されているトゥーロン国際ユース。この大会で日本は3位という素晴らしい結果を挙げているのですが、この好成績を達成した日本代表の中心選手に、あのペルージャが目をつけた模様です。スポォツ報知によると、2得点を挙げた松井大輔(京都)と山瀬に対してペルージャから身分照会があったそうです。このニュースを伝えているのが報知だけなので信憑性がどれほどあるのかはわかりませんが、こと札幌関係の話に限れば報知は結構信頼できますし、小山哲司チーム統括部長のコメントが載っていますから、あながちガセというわけでもなさそうです。
 で、その小山部長のコメントは「正式なオファーではないが、山瀬がどういう選手なのかという話はあった」というもの。どういう選手かって言われても、もちろん小山部長のことですから、FAXに一言だけ「Dog」と書いて送り返したに決まっていると思いますけど、まぁペルージャからの身分照会程度ならおそらく山瀬や松井だけじゃなく、ガンバ大阪や市原、広島などいろんなクラブに行っていることでしょう。近いうちに話が先に進むとは思えませんが、今までそんな話とは無縁だった札幌からそういう話が出てくるのはスゴいことです。もちろん山瀬は札幌にとって欠かすことの出来ない選手ですから、抜けられたりすると非常に困るのですけど、もし将来戦力としてオファーが来るのであれば、世界に飛び出るのもやぶさかではないと思います。置きみやげさえたんまりもらえれば

 ただまぁ、ペルージャが中田英寿の2匹目のドジョウを狙っているのであれば、山瀬は残念ながらその期待には添えないと思いますけどね。どう考えても、山瀬のために各メディアが特派員を常駐させたり、たくさんの日本人がペルージャを訪れるようになるなんてことはありそうもないですもん。ヤマセ・ドット・ネットなんてオフィシャルサイトを設置したりしても、日記の内容がものすごくおっさんくさいサイトにしかならなさそうですしね。

2002年7月12日

まずは牛追い

 世界大会の影響で中断されていたJリーグ。J2はすでに再開されていますが、J1リーグはいよいよ明日から再開されます。イバンチェビッチ監督体制となったコンサドーレ札幌は、当然ながら目指すのはJ1残留となりまして、まずはとっとと順位表の一番下から抜け出すこと目標となりますが、7月に行われる4試合のうち3試合が苦手のアウェイ戦と、いきなり正念場を迎えることになります。しかも明日は現在勝点1差で14位にいるヴィッセル神戸との試合。「裏天王山」ということになります。裏と言っても無修正とかそういうのではありませんので、「洗濯屋ケンちゃん」を知ってる人は正直に手を挙げなさい。

 で、7月のうち唯一のホームゲームは、ワールドカップで破壊されずに済んだ札幌ドームでの横浜F・マリノス戦です。実は今更ながらこの試合が札幌開幕戦となります。ナビスコカップでは磐田戦が厚別で行われましたが、リーグ戦としてはこの試合がようやく今季の札幌での初試合となるのです。札幌のサポーターは熱心な人も多いのですが、それでもさまざまな事情からアウェイはもちろん室蘭や函館まで行けない人も少なくありませんから、そういった札幌在住のサポーターは開幕してから4ヶ月以上待たされてしまったことになるわけです。でも、考えようによっては中断前のジャイアンリサイタルのようなサッカーのようなサッカーを見なくて済んだというのはラッキーかもしれません。もっとも、札幌在住の人に限らずほとんどのサポーターにとっても「明日から開幕」という思いかもしれませんが。

2002年7月14日

緒戦は飾れず

 J1リーグが再開した13日、監督を交代してJ1残留に全てを掛ける最下位のコンサドーレ札幌は、14位のヴィッセル神戸とアウェイで対戦しました。御殿場での練習試合は参考外として、直前の練習試合(柏戦)では「守備は上出来、攻撃はどうだろう?」という判断でしたが、あれから一週間経ってもやはり攻撃は劇的には変わらなかったようで、圧倒的にゲームを支配しながらも得点を奪えず、逆にコーナーキックから土屋の一発でやられて1-0の敗戦となってしまいました。
 とはいえ、その攻撃面もだいぶ前線の3人+山瀬が噛み合ってきていまして、まさか札幌でワンタッチ、ツータッチのパス回しが見られるとは思いませんでした。で後は両ウィングバックもそこに絡んでくればより多くのチャンスを演出することが出来るようになるでしょう。守備はもうほぼ合格点。よくぞ1ヶ月でここまで立て直したという感じで、神戸の攻撃が哀しいくらいしょぼかったという面はあるにせよ、流れの中では神戸についぞ決定的チャンスを作られることはありませんでした。結局セットプレイでやられてしまいましたが、札幌のセットプレイの弱さはもはや芸の領域ですし。
 確かに残留争いの直接のライバルである神戸に勝点3を与えてしまったのは痛いですが、今後に充分期待を持たせる内容でした。まだたった1試合ではありますけど、アウェイゲームの内容としては「岡田サッカーより上」と言ってもいいかもしれません。このサッカーを続けていれば、(少なくともホームでは)勝てるようになるだろうという気にさせる内容でした。つうか、「勝てるかも」という気になること自体が大きな進歩というのもどうかと思いますけどね。何せ今までロクなもん喰ってなかったもので。

 さて、柱谷哲二監督が就任した今季は観戦記のタイトルも「哲二の部屋」にしていましたが、30年近く続いている本家「徹子の部屋」に及ぶことなく柱谷監督が解任されてしまったため、観戦記のタイトルもさらなる変更を余儀なくされてしまいました。
 ということで、新しい観戦記のタイトルは「どこまでイバンチュール」。元ネタがわかる人はあんまりいないかもしれません、つうか結構なトシだと思いますが、とりあえずまず第1弾、神戸戦の観戦記をアップしました。

2002年7月17日

西田が練習に参加

 先日、札幌と同じように低迷に喘ぐ東京ヴェルディ1969が、前園真聖、石塚啓次、西田吉洋の3選手に構想外の通告を出したのはご存知の方も多いかと思います。ヴェルディはこの3選手との契約解除はせずに移籍先を探すとのことですが、このうち西田が昨日から練習生として札幌の練習に加わっている模様です。
 道新スポォツによると、「右サイドを補強点の一つとして考えていた札幌は、実際に西田のプレーを見るために、保有権のある東京Vの了承を得て、練習生としてチームに合流させることにした」とのことで、石井肇強化部長の「以前から注目していた選手」というコメントの通り、獲得には前向きであるようです。
 現在の札幌の右サイドの選手としては酒井直樹と田渕龍二、そして中尾康二がいますが、中尾は気性難のせいかまだポジションを掴むまでは至ってませんし、残りの2人は前へのスピードは尋常じゃないけど守備の放棄っぷりも尋常じゃないナオキ、守備はある程度計算できるが攻撃面では確変待ちという両極端な選手です。今はボランチをやっている板長ももともとは右サイドの選手として獲得したように、ナオキと田渕がフュージョンしてジャニーズ田渕、略してジャニタブにでもなれば別ですけど、昔から札幌にとって右サイドの出来る選手というのは喉から内藤陳が出てくるほど欲しい人材でしたから、なるほど西田の獲得はあり得る話です。
 さらに、西田といえば98年には福岡で森くんと共に神を見た夜を過ごし、2001年もヴェルディで降格争いをギリギリで乗り切った選手です。ヴェルディから構想外になった理由が「練習態度に問題があり」ということですが、昨年東京スタジアムで対戦したときも、ヘタレな試合を見せていた東京ヴェルディの中でキーちゃんと共に気を吐いていた数少ない選手の一人ですから、そんなにやる気のない選手というわけじゃないような気がするんですけどね。

 まぁ札幌に来るか来ないかはイバンチェの評価次第でしょうが、よくよく考えてみるとJ1に上がってからこっち、札幌の日本人選手補強はシーズン途中のやっつけ補強のほうが成功することが多いですし、獲得ということになればJ1残留土俵際の札幌で北天祐のようなうっちゃりを発揮してもらいたいものです。

2002年7月19日

いざ国立

 さて明日は浦和レッズとのアウェイ戦が国立競技場で行われますが、前節内容は良かったものの勝つことは出来ませんでしたから、今節は勝点3差の浦和レッズが相手ということもありますので、是非とも結果を求めたいところです。
 浦和レッズといえば、なんと言っても2000年に札幌に在籍していた俺王子ことエメルソンがいるチーム。敵に回せば恐ろしい男なのはわかっていることですから、彼をどう抑えるかがキーになってくるわけですが、悪いことに直接対峙するであろう左ストッパーの健作が出場停止。2000年7月29日の厚別での浦和戦で決勝点も決めた男の穴をどう埋めるかということになってきますが、イバンチェはなんとこの位置に和波を入れてくるようです。
 湘南時代はサイドバックをやっていたことはありますが、ストッパーは初めてとなる和波。1対1の守備はあまり得意ではないためにかなり不安な面もありますが、イバンチェによると「スピードはスピードで抑える」ということらしいので、仮に抜かれてもシュートを打つまでに再び追いつくという桜木ディフェンスで頑張ってもらいたいと思います。まぁ冷静に考えてみれば、エメルソンを完璧に抑えきれるようなDFが札幌はもちろん日本中見渡してもいるとは思えませんから、エメには1点くらいはくれてやるつもりで、その分2点獲るくらいの発想の転換をしたほうがいいような気がしますね。

 さて、その浦和戦に昇順を合わせたかのように、対浦和戦用ファイナルウェポン・ビジュがいよいよ復帰してきます。リーグ戦の中断期間中に膝の手術で戦列を離れたビジュは、当初はリーグ戦再開後の復帰を目指していたものの、修理用の部品が母星から届くのが遅れてしまい再開後の神戸戦を欠場してしまいましたが、今節晴れてピッチに戻ってくることが出来ました。
 そのビジュはどうやら久しぶりの試合出場ではしゃぎまくっているようですが、実はビジュも累積2枚を抱えたままなので、はしゃぎすぎて復帰戦で一発ツモということのないようがんばってください。

2002年7月21日

はじめてのこくりつ

 本日行われたJ1リーグ第9節、初の国立での浦和レッズ戦は、オグのゴールで先制したものの、俺王子ことエメルソンのゴールで追いつかれ、さらには延長前半に田中達也にゴールを許して延長Vゴール負けとなってしまいました。

 試合内容としましては、結論から言えばやはり猛暑ということが大きく影響したことは否めません。また、一番大きかったのはやはり健作の欠場だったような気がします。いや、和波がダメだったというわけではなく(むしろかなりよくやっていた)、和波を健作の位置で使わなければいけなかったことによって、ウィングバックをジャジが務めたため前線でのボールの収まりどころがなくなったというのが、先制しながらも逆転負けを喫した遠因だったような気がします。もちろん、直接の原因は相変わらずプレイが切れるときに集中も切れる悪癖なのですがね。
 イバンチェのチーム作りは進んでいるものの、なにぶん急ピッチな作業ではあるため、今のところはまだスタメンとリザーブの理解度の差が大きく、さらに今日のようにスタメンから1人でも欠けるような状況だと、なかなかうまく行かなくなるのも無理もないことでしょう。浦和との直接対決に敗れてしまったのは確かに痛いですが、今日のところは「浦和に勝点2しか与えなかった」と前向きに考えることにしましょう。

 とりあえず、次節は予定通りビジュが出場停止で健作も戻ってきますから、本来の「なんちゃってアヤックス」スタイルに戻すでしょう。ホームならば神戸で見せたようなコンパクトなサッカーも90分きっちり持つでしょうから、首位チーム相手に大仕事を期待したいところです。
 というわけで、ビジュのイエローといい俺王子の得点といい、イヤな予感ばかりが当たった浦和レッズ戦観戦記をどうぞ。あと地味に2002年のメンバーにもジャジとバッキーを追加しました。

2002年7月23日

吉と出るか洋と出るか

 先日こちらでもお伝えした通り、先日東京ヴェルディを構想外となったDF西田吉洋が練習生として札幌の練習に参加していましたが、本日その西田の獲得がクラブから発表になりました。ただし、現所属の東京ヴェルディのオフィシャルサイトによると、西田はどうやら定番の期限付き移籍(つまりレンタル)のようです。選手登録の関係上、明日の横浜F・マリノス戦には出場できないようなのですが、28日のFC東京戦には出番があるでしょうから、昨年の岳也や板長のようにチームを助けてもらいたいものです。

 というわけで、これで長年の補強ポイントであった右サイドが当面は駒が揃ったことになりましたが、実は右サイドと同じくらい重要な補強ポイントであるディフェンスの補強も進められているようです。まぁどれも噂レベルの話でしかないのですが、道内のメディアでは浦和の室井や池田、京都の佐藤尽(道産子)らの名前が挙がっています。
 今年は特に名塚が引退し、森くんもまだ回復途上、吉川も使えるめどは立たずにマクサンドロ帰ったという状況ですから、センターバックは現在古川先生しか残っていません。ワールドクラスのスペクタクルに定評のある先生は、1対1の守備とは裏腹に意外とケガには強い選手なのですが、ポジション的に出場停止も喰らいやすいですから、使える駒はあるに越したことはありません。とりあえずは試合に出たい他チームのディフェンダーの選手、札幌に来る気はありませんか。少ないですが、給料はあります。

2002年7月25日

背水の尽

 24日にJ1リーグ第10節、対横浜F・マリノス戦が今季初となる札幌ドームで行われました。J1リーグが始まって4ヶ月半が経とうという時期に来てやっと巡ってきた札幌開幕戦でしたが、2点を先行しながらも10人の横浜に終了間際に追いつかれVゴール負け。ほぼ手に入れかけた青い鳥がするりと逃げていったって感じですかね。ポエム的に言うと。オレってば死人…いや詩人だなぁ。

 しかしまぁ、昨季の厚別での福岡戦でも前半2点差で折り返したのに終了間際に追いつかれて結局3-4でVゴール負けを喫したり、10人の磐田にロスタイムで追いつかれてVゴール負けを喫したりと、試合運びの拙さはもはや伝統とも言えますが、それでも今季無敗の横浜を敗北寸前にまで追い込んだことについては自信を持っていいと思います。それはPKを得たときの中澤の様子からはどれほど横浜が追いつめられていたかがわかりますし、同点に追いつかれたゴールもドゥトラを褒めるしかないゴールでした。
 15位の東京ヴェルディがFC東京との東京ダービーを制したため、ヴェルディとの勝点差は3に広がってしまいました。状況はさらに厳しくなっていますが、この試合で東京のジャーンが退場して次節の札幌戦には出られないのはプラス材料です。しかも、まだ札幌はホームゲームを4試合しか戦っていません。あと11試合あるホームゲームは全てものにするつもりで戦って欲しいと思います。とにかく14位になれば降格はしないのですから。

 そのための準備も着々と進んでいるようで、本日クラブから京都パープルサンガのDF・佐藤尽の完全移籍が発表されました。また、大宮アルディージャのFW・磯山和司の期限付き移籍も大宮のオフィシャルサイトで発表されています。
 室蘭大谷高校から国士舘大学という「深川パターン」の佐藤は、札幌待望のセンターバックの選手。また、磯山は身長185cmと札幌では一番背の高いフィールドプレイヤーとなりますが、長身の割にはスピードもあり、また運動量も豊富です。高い精度のシュートも持っています。ホントに、計ったようにギリギリ枠の外を飛んでいくんですよ。
 とりあえず、溺れる者は藁の犬とも言いますから、フミヤートばりに札幌に色を加えてくれるとうれしいなぁ。

 というわけで横浜F・マリノス戦観戦記

2002年7月27日

あくまで前向きに

 今週末はJ1リーグ第11節の初日が行われ、明日行われる予定のガンバ大阪対ベガルタ仙台、そしてFC東京対コンサドーレ札幌以外の全試合が行われています。14位の東京ヴェルディはアウェイで清水エスパルスを下して2連勝。勝点を9まで伸ばし、札幌との勝点差が6となってしまいました。この試合はCSで見ていたのですが、ロリ・サンドリ監督となってからメンバーが一気に若返ったヴェルディで、一人で平均年齢を上げているキーちゃんがほほえましかったです。
 そんな中で、昨年のJ2チャンピオン・京都パープルサンガはアウェイで浦和レッズを1-3で破って7連勝を達成しています。京都といえばJリーグに昇格した1996年、元日本代表の選手をかき集めたはいいものの、チームとしての体をまったくなすことが出来ずに開幕17連敗という不名誉な日本記録を樹立。Jリーグでもお金持ちなほうのクラブとして有名ですが、その資金力をおおむね間違った方向に生かして下位に低迷し続け、2000年にはついにJ2に降格してしまいました。しかしJ1再昇格を果たした今季はその反省を生かし、J2を戦い抜いたU-21日本代表の松井大輔、J2得点王黒部光昭、韓国代表朴智星ら若手選手を中心にチームを作りました。開幕当初はJ1のスピードの違いに戸惑ったのか4連敗を喫しましたが、内容的にはいいサッカーを続けており、「1つ勝てばガラリと変わるだろう」というもっぱらの評判でした。実際、1つ勝った途端に連勝街道を突っ走るという非常にわかりやすいチームとなっています。
 ということで何が言いたいのかと言いますと、たとえ連敗を重ねたとしても内容的な裏付けがある場合は、一つ勝つことが出来ればその後はトントン拍子に行くことも可能ではないかということです。札幌もイバンチェビッチ監督が就任してから3連敗中ではあるものの、「なんでこれで勝てないんだろう?」というくらいの内容の試合を続けております。もちろん、最下位という現状では強気になんてなれませんけど、少なくとも悲観するにはまだ早い、というような気がするのですがいかがでしょう。札幌は16連勝というJリーグ記録だって持っているのですよ。J2時代の話ですが。

 イバンチェも札幌に来てから、「これまでのことは全て忘れろ」と言っていました。まぁ言われなくても我々も出来ることならキレイさっぱり記憶から抹消してしまいたいですし、忘れたところで失った勝点は戻ってこないのはツラいところですが、ワールドカップ中断開け後が開幕と考えて、もしあとから3つ4つくらい連勝出来るのなら、この3連敗は決して無駄ではないと思いたいところです。

2002年7月29日

勝てませんねぇ

 前回の更新で「黒部がJ2得点王」ということを書きましたが、ごめんなさい間違いです。2001年のJ2得点王は34ゴールの仙台のマルコス選手で、黒部選手は30ゴールで2位でした。謹んでお詫び申し上げます。

 さて、昨日行われたJ1リーグ第11節のFC東京戦ですが、変則4バックで臨んだ前半はケリー、石川、戸田と10分ごとに1点というタクシーメーターのような取られ方をして粉砕されました。後半頭にバッキーのゴールで1点を返し、終始札幌がペースを握り続けて反撃したものの、3点の壁はあまりにも大きく、泥沼の7連敗となってしまいました。
 試合内容については、監督には監督なりの考えがあるのでしょうし、結局采配なんてものは結果論だと思いますから批判はしたくないのですが、システムの変更は納得できるとしても(東京の変則3トップを1人ずつで抑えるのは難しいので)、そのメンバーの選定には多少の疑問が残る試合でした。前節で点を取ったナオキをサブに置いて、「走ってなんぼ」の板長とビジュを揃えたのは、組み立ての面でも有効であるとは思えません。そもそも、あの位置で組み立てをさせたいからこそ山瀬を3列目にコンバートしたのではなかったんでしょうか。後半から出てきたナオキが、移籍してから一番と言ってもいい働きをしていただけに、もったいなかったなという気はします。
 とりあえず就任してからこっち、イバンチェビッチ監督を見てきて思った印象は、ユーゴの岡ちゃんというものです。つまり、岡ちゃんもイバンチェも、チーム作りに関してはしっかりしているものの試合中の効果的な選手交代に関してはそれほど上手くはないなど、共通点は割と多いです。そういえば、たまに奇策っぽいことをやって玉砕するというのも共通事項です。
 まぁ選手交代に関しましては、お世辞にも選手層が厚いとは言えない札幌の現状のメンバーで、果たして流れを変えられるほどの選手交代が可能かどうかという問題はあるのですけど、両者ともかなりの慎重派であるのは間違いないでしょう。そういう人物にギャンブルを求めるのは無茶なことだと思いますが、騙されたと思って新居を使ってみるとかするといいかもしれませんよ。

 そんなわけで東京戦観戦記

2002年7月31日

勝っちゃいました

 毎年この時期は福島県のJヴィレッジ(通称J村=ジェイソン)で「全日本クラブユース選手権」が行われます。昨年、"King of Sapporo"新居辰基を擁したコンサドーレ札幌ユースU-18が、チーム史上初のグループリーグ突破を果たしたのみならず、清水エスパルスユース、京都パープルサンガユースといった強豪を次々となぎ倒し、ついには準優勝を果たしました。
 そして今年も札幌ユースは北海道予選を勝ち抜きこの大会に出場していますが、今年のチームの前評判は決して高いものではありませんでした。もちろん、それはエースの新居が抜けた穴は保田圭のモーニング娘。卒業より大きいでしょうが、昨年の大躍進の背景にはそれ以上に福島県地方がこの時期にしては異例の涼しさに見舞われ、道産子たちにとっての「最大の敵」がほとんどなかったこと、さらに前回の札幌が所属したグループにはレベル的には決して高いとは言えない北信越代表のチームが2チームも同居していたことが要因でもありました。
 それに対して、今年はトップチームの練習にも参加している竹下大亮、伝庄優、鈴木智樹らの昨年準優勝メンバーは残っているものの、例年通りの蒸し暑さが戻ってきただけでなく、悪いことにジュビロ磐田ユース、川崎フロンターレユース、大宮アルディージャユースと、レベルの高い静岡と関東のチームが同居する激戦グループに組み入れられました。各グループの1位と、2位のうちの上位2チームが決勝トーナメントに進むことが出来ますが、「正直、今年はグループ突破は難しい」というのがユースマニアの共通の見解でした。

 しかし、昨年の準優勝によって掴んだ彼らの自信は、その程度のハンデなどものともしませんでした。緒戦の川崎戦こそ1-2で惜敗したものの、次の大宮戦を4-0の大勝で飾り1勝1敗とした札幌ユースは、本日グループリーグ突破をかけて磐田ユースとの試合を戦い、前半1点を先制されたものの後半3点を叩き込んで逆転勝利を飾り、堂々の1位突破を果たしました。昨年の清水ユース撃破に続いて今年も磐田ユースを撃破と、まだトップチームが一度も勝ったことがない相手から勝利を挙げている札幌ユース。地道に力をつけていることを伺わせますが、気になる決勝トーナメント緒戦の相手は…。

 FC東京U-18だってよ…。

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