« 2002年7月 | メイン | 2002年9月 »

2002年8月 アーカイブ

2002年8月 2日

また勝っちゃいました

 前回もお伝えした通り、現在行われている全日本クラブユース選手権adidasカップ2002で、2大会連続の決勝トーナメント進出を果たしたコンサドーレ札幌ユースU-18は昨日FC東京U-18と1回戦を戦いPK戦までもつれ込んだ末に辛くも勝利しました。
 馬場や尾亦が抜けたものの、相変わらずの強さを誇るディフェンディングチャンピオンを向こうに前半鈴木智樹のゴールで先制したものの、後半ロスタイムに失点を喰らうという、トップチーム譲りの「必殺ハンターチャンス」で追いつかれてしまいました。普通ならば逆転負けを喫してもおかしくない流れでしたが、延長戦を何とかしのぎきりPK戦に突入。5人全員が決めるという勝負根性を発揮し、5-4で準決勝に駒を進めました。
 そんなわけで2年連続のベスト4進出を果たした札幌ユースは、明日14:00から横浜F・マリノスユースを下した浦和レッドダイヤモンズユースと、決勝進出をかけて対戦します。是非とも明日ドームで清水エスパルスとの試合を戦うトップチームと共に兄弟勝利を果たしてもらいたいものですね。

 ところで、そんなユースの快進撃とは裏腹に、トップチームは現在景気よく逆噴射をかましているわけですが、そんな中コンサドーレ札幌の新しいチームロゴがオフィシャルサイトで発表されました。これまでのものはこのサイトでも掲示してる斜めってるデザインでしたが、今回のは全体的に角張っているデザインとなっています。
 別にロゴを代える必要はないんじゃないかと個人的には思うのですが、どうなんでしょうね。今はどうしようもなくチームの成績が悪いですから、今までのロゴは風水学的に縁起が悪いとでもいわれたのでしょうか。クラブも悪い流れを断ち切ろうという狙いなのかもしれませんが、その新しいチームロゴはこんなのです。↓


新ロゴ

 ああ、なんかラーメンの丼の縁にこんなのが書いてありますよね。

2002年8月 4日

負けちゃいました

 昨日ジェイソンにて行われた全日本クラブユース選手権・adidasカップ2002の準決勝、浦和レッドダイヤモンズユースと戦うコンサドーレ札幌ユースU-18を見に行ってきました。週中はかなり暑くなったようですが、この日は曇り空で気温も上がらず、観戦には不向きではあるもののサッカーをするには最高のコンディション。
 しかし、高さに勝る浦和ユースを相手に、唯一高さで対抗できるボランチ伝庄優(また背が伸びて182cm)をDFラインに下げる苦肉の策が裏目に出て、中盤を支配される苦しい展開。イレブン一様に連戦の疲れがあるのか動きが重く、結局前後半1点ずつを失い0-2と破れ、2年連続の決勝進出はなりませんでした。
 そして同じ時刻に札幌ドームで清水エスパルスと対戦したトップチームも、いったん逆転しながら試合終盤に立て続けに2点を失い逆転負けと、相変わらずの勝負弱さを見せつけています。前回オレは「是非兄弟勝利を」と書きましたが、どうやら兄弟勝利を果たしたのは、ユースも名古屋に勝った清水だったようです。ちなみにユースのスコアは8-0。ユースチームは若シャチを生のまま、トップチームは天然記念物のシマフクロウを、それぞれ頭からバリバリ喰ったパルちゃんは肉食獣なのでしょうか。
 また、茨城県で行われている全国高校総体サッカーでは、同じ日に北海道代表の室蘭大谷高校が長崎の国見高校(総監督は名古屋章)と対戦、こちらも1-3と涙を呑み、この日の北海道勢は全て破れるという結果に終わりました。

 なお、清水戦で警告2枚で退場した山瀬、累積3枚目の黄紙を受けたオグとバッキーが出場停止。さらには健作が相手のヒジ打ちを喰らって鼻骨を骨折し次節の出場は微妙と、次節は多くの主力がかけた状態でアウェイの市原戦を迎えることになります。J1残留のための戦いがまだまだ困難を極めようという時、チームはサブ選手さえも動員していく………寒い時代だと思わんか?

2002年8月 6日

俺様の夏お預け

 明日はJ1リーグの1stステージ第13節が各地で行われます。明日の試合を入れても1stステージも残すところあと3試合となった段階で、相変わらずゲットした勝点はたったの3というすがすがしいまでの弱さを見せつけている札幌は、ジェフユナイテッド市原とのアウェイゲームを戦います。しかし、既報の通り前節2枚警告で退場した山瀬と、累積警告のオグとバッキーという、ここのところいい感じにかみ合ってきた3人が一気に出場停止と、ますます厳しい状況に晒されています。
 とはいえ、控えの選手たちにとっては大チャンス。失うものは何もないサブメンバーの発奮に期待したいところです。というわけで、合間の練習では新居がやたらと張り切っていたという情報も伝わってきています。今年デビュー戦となった鹿島戦で初ゴールを挙げたものの、柱谷前監督が解任されて以来ベンチからも漏れてしまっているプチ俺王。まぁイバンチェにとっては「残留」が至上命題であり冒険は許されませんから、よっぽどのことがない限り新居が試合に出られることはないだろうとは思っていましたが、攻撃の選手3人が出場停止という「よっぽど」がやってきました。
 今の札幌は確かに攻撃も良くなってきているのですが、最後の最後の決定力が足りない、というよりは「キレイに点を取ろうとしている」印象のある札幌の中で、新居は「とにかくゴールに入れれば1点」という生まれながらのストライカーです。スタメンは無理でも短い時間ならうっかり大仕事をやらかすことも出来るでしょうから、ベンチメンバーに入ることをオレも非常に楽しみにしていたのですが、結局遠征メンバーから漏れたという話が伝わってきました。どうして? なぜ? 坊やだから?

 というわけで失意の中清水戦観戦記をようやくアップ。明日は市原戦というタイミングでイヤな記憶を思い起こさせます。

2002年8月 8日

異次元の弱さ

 昨日行われたJ1リーグ第13節、山瀬、オグ、バッキーという3人の主力を欠いて臨んだ対ジェフユナイテッド市原戦は、崔龍洙に2点(うち1点はPK)を奪われ2-0で負け。なお、この試合で2枚イエローで退場となった洋平、累積3枚目となるイエローカードを受けたジャジがそれぞれ次節出場停止となり、土曜日のガンバ大阪戦(厚別)をまた主力が欠けた状態で迎えることになります。まさに泣きっ面に蜂。
 というわけで札幌はこれで9連敗。Jリーグが2部制となった1999年から、1stステージの最低勝点は2000年の京都が記録した「7」がワースト記録ですが、1stステージの残り2試合のうちどちらかを落とせば札幌の勝点は6までしか伸びないため、自動的にこの記録も更新することになります。まさに毒を食らわば皿まで。
 さて、昨日の試合といえば何と言っても「疑惑のPK」となるわけですが、主審をこづいて退場となった洋平以上に怒り心頭だったのがGKコーチのディド。現場ではちょっとよくわかりませんでしたが、新聞報道によると判定に怒り狂ったディドが辺見主審の名前が入ったプレートを壊してしまったそうです。その詳細は「手で割った(道新スポォツ)」、「粉々にした(スポォツ報知)」と新聞によってニュアンスはまちまち。まぁ、いくらディドでも粉々にするのは無理だと思いますが、いずれにしてもディドにも何らかの処分が下りそうな感じです。とりあえず洋平が退場して「自分が出る」と言い出さないだけ良かったと思います。まぁその場合はボージョビッチコーチも出るとかならオモロいですね。まさに昔取った杵柄。

 そんな感じで市原戦観戦記アップしてます。まさに針のむしろ。

2002年8月11日

やっと勝ちました

 3月31日の名古屋戦以来、まるまる4ヶ月以上も勝ちから見放されていたコンサドーレ札幌。悪夢の9連敗と一向に出口の見えないトンネルでチームもサポーターももがいていましたが、今節リーグ戦初となるホーム厚別でガンバ大阪を1-0で破り、ようやく2勝目を挙げることが出来ました。
 日刊スポォツの全国版では、札幌が勝ったというよりは「ガンバが負けた」という扱いでしたが、まぁガンバ的には地雷を踏んでしまったという感じになるのでしょうか。その日刊スポォツによると、ガンバが無得点に抑えられたのは昨年の9月22日以来のことだそうです。奇しくもその時の相手もコンサドーレ札幌。アダウト、健作の退場で9人になりながらも引き分けまで持ち込んだ試合です。1stステージの千代台でのホームゲームでも完封していますし、そういえば札幌が98年にJリーグ初勝利を挙げた相手もガンバ大阪相手の完封勝利でした。意外とガンバは札幌が苦手なのかもしれませんね。もっとも、その約1ヶ月半後にナビスコカップで対戦したときは5点獲られて虐殺されているのですが。さらにはガンバ大阪の西野朗監督も、柏レイソル監督当時に札幌と対戦したときは俺王様の2ゴールに沈んでおります。意外と札幌は「西野キラー」というあまり役には立ちそうもない称号を得たかもしれません。
 当面のライバルとなる神戸もヴェルディも勝ちましたが、両者ともVゴールだったためにその差は1つずつ縮まりました。さらに、ヴェルディに負けた広島が14位に転落し、いつの間にか残留レースに加わってきました。とりあえず来週ヴェルディに勝っても結局最下位で1stステージを終わるのはほぼ確定なんですが、次節勝って初めて今節の勝利が意味を持ってくると思いますので、一つ連勝で1stステージを締めくくりたいところです。

 というわけで、久しぶりに勝ち試合を書いたガンバ大阪戦観戦記をどうぞ。

2002年8月13日

Road to ATHENS

 9月に韓国で行われる釜山アジア大会。2年後のアテネオリンピックを見据える日本は、前回のバンコクアジア大会と同様にこの大会にはU-21代表で臨むことになりますが、その大会に向けた代表候補の合宿が本日から静岡で行われており、コンサドーレ札幌からはMF山瀬功治とGK藤ヶ谷陽介の2人が呼ばれています。
 これまではユース代表ということであまり注目度も高くなかったのですが、さすがに日本ではワールドカップの次に注目を集めるオリンピック代表に直結するとあって、NHKでも夜のニュースでこの合宿の模様を伝えるなど、各メディアでの扱いも大きくなってきているのですが、このニュース映像ではトルシエ監督時代にフル代表候補に入った市原の阿部よりも先に山瀬が大写しにされていました。
 U-19時代からこの世代でコンスタントに活躍を続け、昨季は新人王に選ばれながらも陽の当たることがなかった山瀬ですが、つい先日もNHKのサタデースポォツで特集が組まれ、早野宏史さんに「プチジダン」というやや判断に苦しむ称号を与えられるなど、ここに来て一気にブレイクの予感が漂います。とはいえ、山瀬と同じようにユース時代からレギュラーとして活躍し続け、山瀬と同じようにローカルチーム所属ながらも新人王に選ばれたのに、森崎和幸が相変わらずいないも同然の扱いなのはどうかと思います。ローカルチームの哀しさでしょうか。

 まぁ無視のされっぷりにおいては、どのメディアでも「ジーコジャパン始動」と書かれている山本昌邦監督の比じゃないですけどね。

2002年8月15日

愚痴

 今週末のコンサドーレ札幌は、札幌ドームに東京ヴェルディを迎えてのホームゲームを行います。いよいよ1stステージ最終節ということで、世間的にはジュビロ磐田と横浜F・マリノスのステージ優勝争いが注目の的となりますが、札幌にとっては最初っから15/30の試合なので、格別1stステージ最終節という趣は全くありません。
 以前も書いた通り現在最下位の札幌にとっては、勝点11で13位のヴェルディを倒してこそ前節の勝利が意味を持ってきます。また、今月末には現在勝点11で12位の柏レイソルとの2ndステージ開幕戦も予定されております。ケガの今野以外は出場停止もおらずほぼベストメンバーを組むことが出来ますし、8月一杯は残暑厳しい内地に移動せずに済むことを考えても、この2連戦は確実にものにしなければ始まりません。
 そんなわけですから、選手もサポーターも当面のヴェルディ戦はこれまででもっとも大事な試合になると思われますが、ここに来て非常に大きな問題が一つ噴出しています。

 ねぇんですよ。全国中継が。

 昨年、「toto絡みで不正があるといけないから」ともっともらしい理由で無理矢理土曜一斉開催にしておきながら、そのわずか1年後には50億もの放映権料に目がくらんで「生放送を増やしたい」というテレビ局の意向をあっさり受け入れて分催にしたJリーグですが、民放はもちろん、NHK-BSもスカパー!もこの試合の放映予定は現時点で全くなし。ここ2年ほどはカップ戦や天皇杯はまだしも、リーグ戦においては1日2日遅れることはあっても中継自体がないことはなかったのですが、今回の中継はTVh(テレビ北海道)のみのようです。TVhはもちろん地元ローカル局(つっても道東地域は映らない)。そんなんが見れるくらいなら最初っからスタジアムに行ってるっつーの。残るはヴェルディの親会社である日本テレビに「せめて深夜録画でもやってくれないものか」と淡い期待をかけてみましたが、深夜どころか24時間テレビやってるし。
 24時間かけて徳光さん泣かしてる場合じゃねぇと思うのですが、いずれにしろ万策尽きた感じで、残るは実家にビデオを録ってもらって取り寄せるしかなさそうです。まぁ札幌とヴェルディなんて全国的にはほとんど注目もされないカードなのは否定しませんけど、Jリーグ見るためにそれなりの設備投資はしてるんですから、生とは言わないまでも全試合を見られるようにしてくれたっていいと思うんですけどねぇ。

2002年8月17日

暗黒の土曜日

 本日行われたJ1リーグ1stステージ最終節、対東京ヴェルディ1969戦。残留を目指すためには是非とも叩いておかなければ行けないヴェルディを相手に、前半ビジュのヘッドで先制したものの、またしてもロスタイムに同点に追いつかれ、延長戦で逆転負けをするといういつものパターンで負けてしまいました。この負けにより勝点6で1stステージを終えたコンサドーレ札幌は、2部制移行後の1stステージ最低勝点記録を更新することになりました。
 15位の神戸が広島に勝ち、勝点を12として14位に上がったものの、今度はその広島が15位となって勝点上はそう離されたわけではないのですが、何度同じ目に合っても相変わらずいつもの通りの展開は哀しいやら情けないやら。使い古された言葉で言えばまさにドリフのコントのようなお約束っぷり。いわば「ロスタイムだよ! 全員失点!」と言ったところでしょうか。

 この試合で山瀬が負傷退場しましたが、どうやらその怪我は右膝前十字靱帯断裂、全治6ヶ月という重傷だった模様。出場がほぼ確実視されていた来月の釜山アジア大会はもちろん今季のプレイも絶望と見られ、U-21代表にとっても大きな痛手となってしまいました。ついこの間ユース代表の主将・今野が靱帯損傷で戦線を離脱したばかり。その時はこれ以上悪いことは起こらないだろうと思っていたのに、直後にメガトン級の悪いことが起きてしまいました。
 十字靱帯断裂といえば、ここ最近では広島の上村健一選手、東京の三浦文丈選手、仙台の福永泰選手と中田一三選手がそれぞれ全治8ヶ月という診断を下され、今もリハビリ中です。膝の怪我はスポォツ選手にはつきものとはいえ、前十字靱帯の断裂は選手生命すら脅かしかねず、このケガを負って完全復活を果たした選手はそう多くありませんし、復活したとしてもロナウドのように長い時間がかかります。
 とはいえ、オレもスポォツ外科の知識があるわけではありませんので、前十字靱帯の断裂とはどういうものなのかGoogleで検索したところ、「医療情報-前十字靱帯断裂」なるペイジがヒット。まさしくと思って開いてみると、書いてあったのは「犬で多発する関節疾患は…」。こんな時にこんなペイジをヒットさせるな。笑い事じゃないんだから。
 今まで大きな怪我人はいなかった札幌でしたが、その中でも「丈夫」な選手だと思われていたエース・山瀬の突然の大怪我に、少なからずショックを受けています。不幸中の幸いなのは、同じく十字靱帯の断裂を経験している小倉隆史が同じチームにいるということでしょうか。手術のことやメンタル的な面でいろいろとアドバイスしてくれるだろうと思います。何とか元のプレイが出来るようになって欲しいのですが…。

2002年8月19日

ロスタイムの過ごし方

 土曜日の試合から2日が経過し、「山瀬ショック」にうちひしがれているサポーターの皆さんも多少は落ち着いてきたかと思われます。まぁ我々が嘆いたところで山瀬のケガがすぐ治るわけではありませんから、今は静かに見守るしかないですね。というわけでこのサイトもいつもの調子に戻ります。

 で、今日札幌の実家から試合のビデオが届きましたので、早速見てみました。感想自体は後日アップ予定の観戦記のほうに書きますが、やっぱり気になるのはロスタイムの失点でしょうか。もちろん、ロスタイムでの失点なんて札幌に限ったことではないですし、負けているチームも坐して死を待つわけはなく、ロスタイム近くなってくれば死にものぐるいで点を取りに来ますから、それまでの時間帯より守りきるのは難しいと思いますし、追いついた立場から見れば「執念のゴール」と表現される得点でしょう。札幌サポーターに語り継がれている1997年の厚別での川崎フロンターレ戦なんてその最たるもので、コンサドーレにとってみれば2点のビハインドを後半ロスタイムでひっくり返し、逆転Vゴール勝ちをした「伝説のゲーム」でしょうが、川崎側にとってみればロスタイムで2失点したのですから最悪のヘボ試合となるはずです。
 しかし、かつてはそんな試合をやらかしたこともあるコンサドーレ札幌が、これだけメンバーが替わり、監督も替わっているにもかかわらず、毎度毎度同じことを繰り返すというのは、ある意味伝統芸として認定されてもいいかもしれません。結局「終了間際に失点して逆転負け」を払拭できていたのは、フェルナンデス、岡田武史、柱谷哲二、イバンチェビッチの4人の監督のうち柱谷監督だけですね。まぁ哲さんの場合は時間帯に関係なく失点してただけですが。
 まぁ札幌の選手に「終了間際はボールをキープしてパスを回し続けろ」なんて言って出来るくらいなら、そもそも最初からやっているのかもしれませんけど、毎度毎度結局は終了間際に力尽きるのは、90分間同じリズムで試合をやってしまう応用力のなさよりも、終わり近くなってくるとバタバタしてしまうというメンタルの部分が大きいような気がします。その辺りの精神力を養うには一体どうすればいいのでしょうか。その辺りのことを、サッカー界の大御所ことヨハン・カセイフ先生にお伺いしてみました。以下、そのアドバイスを原文まま載せます。

 ※ヨハン・カセイフ…元オランダ代表で、バロンドール3度受賞、監督としてもFCバルセロナでUEFAチャンピオンズリーグを制覇するなど素晴らしい実績を残したヨハン・クライフとはもちろん関係がなく、家事と推理力に長けた人物。代表的著書に「カセイフは見た!」がある。

 ロスタイムに強くなれるかって? ああ、簡単だよ。要は考え方の問題だからな。じゃあ特別にトレーニング方法を紹介しよう。まず全員でカラオケボックスに行け。登録メンバー全員だ。「ご利用時間は?」と訊かれたら「90分」と答えろ。実際の試合は90分だからな。部屋に入ったらもちろんカラオケだ。カラオケしに来たんだからな。ただし、ここでは間違っても「がんばれソング」なんて歌っちゃいけない。Mr.Childrenなんてもってのほかだ。歌うのは中島みゆき、松山千春、虎舞竜、さだまさし限定だ。ヤツらの曲は多いからネタ切れになることはないだろう。虎舞竜なんて「ロード」だけで256章もあるからな。曲リストの上から順番に全部入れて歌え。歌いまくれ。今野が泣くまで歌え。むしろ泣いても歌え。そして哀しい唄を歌いまくり、全員が感極まってきた辺りで利用時間終了を告げる電話がかかってくる。するとどうだろう。「え? もう終わり? まだ全員で『時代』を熱唱するのが残ってるのに!」と、あれほど怖かったはずのロスタイムを熱望している自分に気づくはずだ。しかしそこで終わっちゃいけない。時間は過ぎてもみんなで「時代」を歌え。肩を組んで歌うんだ。そして満を持して部屋を出ると、驚いたことに料金はきっちり90分の料金だけ。5分くらいのロスタイムは大目に見てくれるカラオケボックスの懐の深さに、全員ありがたみを感じるはずだ。これをやればロスタイムなんてもう怖くないな。逆にロスタイムにこそ連帯感を発揮できるようになること請け合いだ。

 …とのことでした。コンサドーレ札幌の皆さん、是非ともこの方法を実践してみることをお勧めします。合コンより役に立つかもしれませんよ?

2002年8月21日

2002年J1・1stステージ雑感

 というわけで2002年シーズンのJリーグディビジョン1・1stステージは、ご存じの通りジュビロ磐田の優勝で幕を閉じました。大型補強で2000年シーズン以来2年ぶりの優勝を狙った横浜F・マリノスは最後の最後で力尽き、惜しくも2位に終わっています。
 J1の優勝争いなんてものは札幌にとってはまるで別世界の出来事ではあるわけですが、今更ながら磐田は強いですね。意外と主力選手の高齢化が囁かれてはいますが、中村俊輔、鈴木隆行が海外に移籍し、清水のアレックスもプレミアリーグへの移籍が確実視されるなどライバルチームの主力選手が続々と抜けていく中、磐田の主力選手は海外に行っても鮭の如く戻ってくるので、しばらく磐田の天下は続くかもしれませんね。もっとも、終わってみれば2ndステージとチャンピオンシップを勝った鹿島が総合優勝となっているかもしれませんが。
 また、3位になったのが(サポーターの皆様には大変失礼な表現ではありますが)意外にも名古屋グランパスエイト。昨季万年降格候補だった市原を3位に押し上げたベルデニック監督を迎え入れた名古屋は、序盤こそ躓いたもののナリタタイシンのような末脚で食い込みました。それだけに、今にして思えば札幌に負けたのはいったい何だったのかが気になるところです。

 翻って札幌の話をすると、1stステージはいいことなんてまるでなかった時代となってしまいましたが、振り返るヒマもなく今月末には2ndステージが始まります。現在の札幌は冷静に考えれば棺桶に片足どころか身体半分を突っ込んでいる状態だと思いますが、フロントはJ1残留へわずかな望みをかけて、今季絶望の山瀬に代わる攻撃的MFの補強を検討しているようです。つってもまぁ、外国人枠も埋まっている上、今から助っ人のリストアップをしていたら時間がかかりすぎますから、おそらくは日本人選手の補強となると思いますが、誰を獲得するにしてもどのみち今季一杯の期限付き移籍でしょうから、どうせいなくなる選手を獲るのだったら、将来的なことを考えても思い切って若いパワーに賭けてみるというのもまた一興かと思うんですがね。
 というわけで、今はボランチやってますけど身近に鈴木智樹という選手がいるんですがいかがですか? ウットリすること請け合いですよ。オレが。

 んで、ずいぶん遅くなってしまいましたがヴェルディ戦観戦記をどうぞ。

2002年8月23日

コンサドーレ陰陽篇

 1stステージを最下位という成績で終えたコンサドーレ札幌。15試合でたったの2勝という寂しい数字の要因は、やはりホームゲームを落とし続けたというのが一番大きいと思います。伝統的にアウェイでは弱いチームですから、その分ホームでカバーしなければ勝ち星が伸びないのも当然の話。しかし、そのホームゲームも昨季5試合でわずか1勝、その1勝も延長Vゴールでの勝利という札幌ドームで今季も3試合を行い未勝利。しかもその全てが試合終盤に追いつかれての逆転負けで、おまけにヴェルディ戦では山瀬が靱帯断裂の大怪我を負うなど踏んだり蹴ったりとなっています。
 本来であれば強力な味方となるはずのホームスタジアムが意外な「鬼門」となっていることについて、ヴェルディ戦の終了後にはDF大森健作が「お祓いしたほうがいいのかも…」というようなことを冗談めかして言っておりましたが、本日の各道内メディアによると、小山統括部長が「ドーム側の了解を得られればおはらいをしたいと考えている(スポォツ報知)」とコメントし、また石井亮運営担当も「ドーム側との雑談の中でいっそのことおはらいでもという話が出ている(スポォツニッポン)」とコメントしており、クラブ側は本気でお祓いを考えている模様。そして肝心のドーム側も、同じくスポニチによれば、「チームがおはらいで勢いづくならできるだけ協力していきたい」と、(株)札幌ドームの板垣総務部長の実名入りでコメントが載っているなど、なぜかドーム側もその気になっているようです。

 そんなわけで、冗談のようなお祓い企画が次回のドーム開催試合、9月15日のヴィッセル神戸戦の前日に本当に行われる予定とのことです。チームが創設して7年目、HFCもようやくネタというものがわかってきたみたいです。問題はどうやってお祓いをするのかですけど、どうせだったら大々的にやって欲しいですよね。イワシ占いの人とか呼んで。占って欲しいわけじゃないけど。
 また、ケガをしてしまった山瀬に対して、現在千羽鶴を贈ろうという企画が持ち上がっているようですが、お祓いまでやるんだったら、鶴のついでに女性サポーターに千人針を縫ってもらってイバンチェに贈るという企画もやってみてはいかがでしょうか。

2002年8月25日

2名様ご案内

 ちょっと所用で忙しかった間に、札幌ではいろんなことが起こっていたみたいですね。先日、靱帯を断裂した山瀬に代わる攻撃的MFを獲得するという話を書きましたが、その攻撃的MFとは京都パープルサンガの松川友明選手だったようです。また、順番は前後してしまいますが名古屋グランパスエイトからは「ゴリ」の愛称で親しまれているベテラン・森山泰行選手の獲得も発表されています。いずれも期限付き移籍で、今季一杯までの期間となっているようです。
 松川は駒澤大から湘南ベルマーレ(当時はベルマーレ平塚)を経て2000年に京都へ。今時は少なくなったいわゆる「司令塔」タイプの選手で、山瀬とはタイプが若干違いますが、ゲームメーカーとしての働きが期待されます。もう一人森山は、もはや説明の必要もないかも知れませんが、最高のスーパーサブと言われたように、短い時間で結果を出せるストライカーです。名古屋時代に共にプレイしていたオグとのコンビネーションが期待されます。それぞれ元のチームで若手選手にはじき出されて移籍してきた格好ですが、これまでの経験を生かして頑張って欲しいと思います。とりあえず三途の川に来てしまったと思っているかもしれませんが、もう遅いですので。
 そして、中尾康二の横浜FCへの期限付き移籍も発表されています。今季入団3年目となる中尾は、出場試合こそ少ないものの昨季はブラジルへ短期留学をするなどチームからの期待も大きい選手ですが、今の札幌は若手を試すほどの余裕がない状況ですので、出場機会を求めての移籍となった模様です。U-18日本代表の経験もあるように技術は非常に高いものの、昨季の磐田戦(アウェイ)で交代出場して1分でカードをもらったり、今季のナビスコカップの仙台戦(アウェイ)で主審に諸手突きをかますなど(よく退場にならなかったよなぁ)、ものすごい気性難がネックというサクラエイコウオーのような選手ですが、とりあえず横浜FCのみなさんよろしくお願いします。

 そんなわけで今週末から始まる2ndステージへ臨むメンバーが揃ったと言うことになりますが、松川にしろゴリにしろ、当然活躍してもらわなければ困るとはいえ、加入したばかりの選手に過剰な期待をかけることも出来ませんから、やはりここは既存のメンバーに奮闘してもらいたいところです。山瀬がいない状況ではオグにかかる期待は大きくなることでしょうが、そのオグは先日行われたオールスターでJ-EASTのFWとして先発出場し、柳沢とのコンビプレイで先制点をゲットしました。まぁリーグ戦と比べればあまり相手からのプレッシャーのない状況だったとはいえ、柳沢のシュートのこぼれ球にキッチリ詰めて押し込んだのはこれまでのオグにはあまり見られないプレイだったんで、リーグ戦でも同じようなプレイをしてくれることを期待します。
 さてオールスターといえば、まぁ詰まるところは車争奪戦です。見ている人(主に中継テレビ局)にとってはMVPの副賞に贈られる車(プジョー)の行方が気になるところですが、毎年MVPは勝ったチームで得点を決めた選手が選ばれることが多いですから、そのまま行けば先制点を挙げたオグが獲得していたのでしょうが、結局は後半から出場して、持ち前の俺様っぷりをいかんなく発揮して追加点を決めた俺王子ことエメルソンが獲得ということになりました。この辺り、審査委員が北海道在住者にオープンカーを与えてどうすると思ったからでしょうか。

2002年8月30日

恋の町札幌

 現在遅めの夏休みで札幌に帰省しております。そんなわけでせっかく札幌に帰ってきたんで、宮の沢までチームの練習を見に行ってみました。午前の練習は10:30くらいに現地に到着したのですが、ちょうどシュート練習なんぞをやっているところでした。ゴールを3つくらい使って流れ作業的にポストシュートやクロスボールにあわせてシュートを打ったりという感じで、ジャジが、バッキーが、オグが、ビジュが、板長が、コマネチが、ナオキが、尽が、健作が、西田が、先生が、和波が、曽田が、復活の今野が、新加入のゴリが、松川が次々とシュートを放っていきます。

 いねぇじゃん、新居。

 つうか、よく見てみれば新居だけじゃなく控え組と思われる選手は誰一人いません。普段控えの選手のプレイを見ることが出来ない道外在住のオレにとっては残念なことですが、控えの選手は17:00から練習試合(対道都大学)があるらしく、どうやら午前の練習は主力組だけのようです。
 その主力組による練習は8対8、続いて10対10のミニゲームに移行。ビブスを着けたスタメン組と思われるチームの布陣を見ると、曽田が「地対空ミサイル」としてDFに戻り、中盤はどうやら板長、ビジュ、今野というメンツのようです。本日の道内メディアでは「森下がトップ下」と書かれていましたが、見た感じでは中盤は去年の岡田監督がやっていたようなトリプルボランチっぽい形のようです。
 その他ミニゲームで目立っていたのはゴリ森山。体勢を崩してもシュートまで持っていったり、クロスボールにニアに飛び込むなど、まさしくストライカーの動きを見せていました。また、同じく新加入の松川もクロスボールを2つのトラップで相手を交わしてゴールを決めるなど技術の高さを随所に見せていました。腰痛を抱えているらしく柏戦のスタメン出場はなさそうですが、短い時間なら仕事が出来そうな感じです。

 その後、おうるずで昼食を摂ってから円山動物園でサルを見たり、円山球場で大学野球を見たりまったりと時間をつぶし、17:00から再び宮の沢へ。たまの帰省の一日をコンサドーレの練習のために費やし、北海道に友達がいないことを証明したオレですが、結論からいいますと、大学生を相手にした控え組による試合はさすがに控え組と呼べるモノで、細かい雨の舞う中ではあまり集中力は上がらないかもしれませんけど、らっきょがちょこちょこといいプレイを見せるくらいで、全体的にはあまり見るべきもののない試合でした。
 スコア上は3-1と勝ちはしたものの、前半は道都に主導権を握られ先制を許す何ともな展開。久しぶりに見た新居もボールが回ってこないせいかそれほど目立つ活躍もなく、裏に出たパスを背中トラップした上にオフサイドというオモシロプレイを見せたくらいで、得点はなし。各所で待望論がわき起こっている岳也も得点こそ挙げはしましたが、その他多くの時間で大学生に吹っ飛ばされているようでは、イバンチェの好み以前の問題のような気がします。
 道都大学もよく鍛えられているとはいえ、主力組が結果を残していない以上、控え組もアッピール次第ではチャンスもあるような気もするのですが、あまり声も出ておらず、一番よく聞こえてきたのがいのっちの「クリアー!」という甲高い声だったのはどうかと思います。このままだとこの中の何人かは来年横浜FC送りになるかもしれませんよ?

2016年2月

  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29          

アーカイブ